食生活改善中です。ミネラルには「主要ミネラル」と「微量ミネラル」があると知りましたが、よく分かりません。
と、いう方へ
主要ミネラル、微量ミネラルとか
あまり耳にしませんね。
でも、このミネラルの世界を知ると食生活が変わりますよ。
今回は、「主要ミネラル」と「微量ミネラル」の話です。
■もくじ
- ミネラルには「主要ミネラル」と「微量ミネラル」があります
- 【主要(多量)ミネラル】の話
この記事を書いている僕(コータロー)は、健康飲料水の濃縮ミネラル水を販売して15年ほど。
ミネラルには「主要(多量)ミネラル」と「微量ミネラル」があります
ミネラルとは、生体を構成する元素のうち酸素(O)、炭素(C)、水素(H)、窒素(N)を除く元素の総称をいいます。
ミネラルは、生体内元素の 4%を占めており、主要(多量)ミネラル(マクロミネラル)と微量ミネラル(ミクロミネラル)の2種類があります。
・ミネラルのうち、健康を維持するために欠かせない16種類を必須ミネラルといいます
「主要(多量)ミネラル」と「微量ミネラル」
私たちの身体が必要とするミネラルは、1日の摂取量が100ミリグラム以上か、それ未満かで「主要(多量)ミネラル」と「微量ミネラル」に分かれます。
主要(多量)ミネラルは、、、
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、硫黄、塩素の7種類で、1日に100mg以上の摂取が必要です。
微量ミネラルは、、、
鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン、コバルトの9種類で、1日当たりの必要量は100mg以下となっています
ミネラル(無機質)の分類 | |
マクロミネラル | カルシウム(Ca)、リン(P)、カリウム(K)、硫黄(S)、ナトリウム(Na)、塩素(Cl)、マグネシウム(Mg) |
ミクロミネラル | 鉄(Fe)、マンガン(Mn)、銅(Cu)、ヨウ素(I)、セレン(Se)、亜鉛(Zn)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、ケイ素(Si)、スズ(Sn)、バナジウム(V)、ヒ素(As)、コバルト(Co)、フッ素(F) |
ミネラルの一般的機能 | ||
機能による分類 | 働き | 関与するミネラルあるいは関連物質 |
生体組織の 構成成分 | 骨や歯などの構成成分 | カルシウム、リン、マグネシウムなど |
生体内の有機化合物の構成成分 | リン脂質、ヘモグロビンの鉄、含硫アミノ酸の硫黄など | |
生体機能の調節 | 体液の恒常性の維持(pHや浸透圧の調節) | カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、リンなど |
筋肉の収縮、神経の興奮性の調節 | カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、など | |
酵素の活性化作用 | マグネシウム、鉄、銅、亜鉛、セレン、マンガンなど | |
生理活性物質の構成成分 | 鉄、ヨウ素、亜鉛、モリブデンなど |
そこで、【主要ミネラル】と【微量ミネラル】の解説をしたいと思います。
【主要(多量)ミネラル】の話
カルシウム(Ca)
カルシウムは、地殻中のミネラルとしては5番目に多く存在します。人の身体の中では、もっとも多く存在するミネラルで、99%が骨や歯に、約1%が細胞内、約 0.1%が血液中に存在します。
- 成人では、体重の2%を占めています
カルシウムを摂ることで、、、
- 骨や歯は、強く堅くなり
- 神経が正常に機能するのに欠かせません
このカルシウムが不足すると、、、
- 血液の凝固がおそくなり
- 血液の循環がゆるくなります
そうすると、以下のような症状が出てくるといわれています。
- 頭痛を起こしやすく
- 動脈瘤ができやすく
- 出血しやすく
- 骨が軟化しやすく
- 嚢胞(のう胞)や痛みがひどくなる
※ 嚢胞(のう胞)とは、のう胞(嚢胞)というのは風船みたいなもの。袋や風船の中に,液体あるいは固体が溜まった状態をいいます。
→ 脳外科医 澤村豊のホームページ
カルシウムは、pHのバランスを保ちます
カルシウムをたくさん摂ろうと[肉や魚、卵]を食べます。すると、同時に主要(多量)ミネラルであるリンも摂ることができますが、このリンは厄介もので酸性の性質です。
リンを摂り過ぎるとカルシウムが石灰化してしまいます
そこで、アルカリ性のカルシウムが主に骨からカルシウムが溶け出し、中和して、pHのバランスをとってくれているのです。
リンを摂り過ぎると動脈硬化の原因に
現代社会の食品には、リンが多く含まれています。たとえば、加工食品やお菓子など。ほかのミネラルが不足気味なのに比べ、私たち人間は、リンをたくさん摂っているといえます。
リンをたくさん取り過ぎると、血液中のカルシウム濃度が高くなり、血中で石灰化します。これが、、、
血液中の脂肪酸や白血球の掃除屋さんのマクロファージの死骸などと結合して【動脈硬化の原因】になります
リンを多く摂らないことを心がけながら、バランスの良い食生活改善を目指すべきだと思います。
ビタミンDでかしこいカルシウム摂取を
カルシウム不足でいうと、骨粗鬆症を思い出します。また、骨粗鬆症は、女性に発症しやすいと思われがちですが、4分の1は男性です。男性の骨粗鬆症は、女性に比べて骨の量が多いので、女性よりも遅く歳をとってから、発症するようです。
そこで、かしこくカルシウムを摂りたいものです。そこで、カルシウムの吸収率を上げてくれるのがビタミンDです。
- ビタミンDがなければ、カルシウムはほとんど吸収されないからです
ビタミンDを摂るには、イワシ、サンマ、小魚を
ビタミンD は、野菜や穀物、豆、イモ類にはほとんど含まれていません。多く含まれているのは、魚類
やきのこ類です。
とくに魚はカルシウムも多いので、骨の健康のために食べるようにしてください。
また、、、
- 日光にあたることで、皮膚でもビタミンD は作られます
- しいたけは、紫外線にあたるとビタミンDが増えます
美のミネラル【硫黄】
硫黄は、非金属で、自然界にはかなり広く分布しています。この硫黄は、私たちの身体にとって非常に重要なものです。
硫黄は、酸素、水素、炭素と結合してさまざまな種類のタンパク質を形成しています。そのタンパク質によって、、、
- 身体の筋肉や皮膚、各種の臓器が構成されています
また、髪の毛や皮膚、爪などの質を高めて外観を向上させることから[美のミネラル]とよばれています。
美のミネラル【硫黄】と糖尿病
美のミネラル【硫黄】は、インスリンの主要な構成要素であので、糖尿病の患者さんは硫黄を多く摂らなければならないといわれています。硫黄分を多く摂ることで、病気を克服したという糖尿病患者は多くいます。
皮膚の病気にも【硫黄】の効果
硫黄は、関節炎の治療にも使われます。また、外傷や慢性皮膚炎の乾癬(かんせん)、湿疹などの皮膚の病気にも治癒する効果も認められています。
カリウム(K)
カリウムは、細胞内に 98%、細胞外に 2%に存在しています。
また、このカリウムは、細胞内に最も多い陽イオンです。細胞の内や外のカリウムの濃度は、ナトリウムポンプといわれる細胞内から細胞外へナトリウムイオンを汲み出して、同時にカリウムイオンを汲み入れるポンプによって維持されています。
カリウムは、腸と泌尿器の機能を調整するのに重要な役割を果たしています。
- 細胞内の浸透圧を維持したり、pHの調節、膜輸送、筋肉の収縮、酵素の活性化などにかかわっています
- 通常の食生活では、欠乏症や過剰症は起こりません
ナトリウム(Na)
ナトリウムは、細胞外液に 50%、骨中に 40%、細胞内液に 10%存在しています。ナトリウムというとすぐに、塩に結びつけてる方が多いと思いますが、ナトリウムは塩そのもではありません。
塩は、塩素とナトリウムが結合したものです
このナトリウムが欠乏すると、、、
- 食欲不振、吐き気、血液濃縮、筋肉痛
食塩の過剰摂取は、、、
細胞内液と外液のバランスを失って、細胞内液の水分量が増し、浮腫むことになります
また、、、
- 長い期間に食塩を摂りすぎると、高血圧の原因になるので注意です
ナトリウムとカリウムが不足すると
成人のナトリウムの食事摂取基準の推奨量(RDA)は、2500ミリグラムですが、このナトリウムとカリウムの不足による症状として、、、
- 痛風や消化不良、便秘、そして腸管内に大量のガスがたまりお腹が膨張して鼓腸、胃潰瘍
などがあります。
加工食品やお菓子に多く含まれるリン(P)
リンは、ミネラルの中でカルシウムについで多く、すべての組織と細胞に存在しています。体重の約1%。コンビニやスーパーで売られている食品に多く含まれています。リンは保存を聞かせたいものに添加されるので、、、
- 乳製品
- 肉類
- ソーセージ、ハム
- 加工肉、練り物
- コンビニ食品
- 菓子パン、スナック菓子
- ファストフード食品
リンの不足でなってしまう症状は、、、
- 神経痛
- インポテンツ
- 気管支炎
- 麻痺 など
また、リンの不足で【過食になり、それが引き金になって肥満の原因】になると指摘されています。
肥満の人ほど、ミネラル不足
肥満の人を調べると、ほとんどがミネラル不足になっています。その中でもリンが著しく不足していることも判明しています。
バランスの良い食生活改善を実行すると自然にダイエットできる
このリンやほかのミネラルを含めて70種類以上のミネラルを毎日摂りつづけると、自然と肥満が解消されて、ダイエットになりケースはたくさんあります。
ミネラルを毎日摂るようになると、、、
- 自然に食べる量が減ってくる
- 体内の毒素の排泄が進む
- 消化が良くなり、便秘が減る
さらに、、、
エネルギッシュで活動的になる
このような劇的な変化の連続がおこり、それが減量を促進するのだと思います。
このダイエット法に関しては、以前この記事でも紹介しました。ご興味があれば、ぜひお読みください。
→ リバウンドしない自然な形のダイエット方法【酵素と食べ方が最重要】
電気化学的な触媒として機能するマグネシウム(Mg)
マグネシウムは、身体に約25g含まれいます。そのうち、60~65%が骨中で、27%が筋肉の中にあます。そのほかに腎臓、脳、肝臓、肺などの組織や血液、細胞の外液に存在します。
このマグネシウムは、電気化学的な触媒として機能します。
また、カルシウムと一緒にマグネシウムは働いて、、、
- 電気化学的な神経に衝撃を与えたり(神経インパルス)
- 心臓の鼓動を規制・管理する役割を担っています
マグネシウムは、普通は欠乏することはありませんし、摂取量が多い場合には尿で排泄されるため過剰症は起こりません。
人のエネルギーに貢献するマグネシウム
アデノシン3リン酸という特殊なエンザイム(酵素)の生成を活発にして、エネルギーを生み出すことに貢献しているといわれます。このエンザイム(酵素)は、人間が食べた食物からエネルギーを取り出すのに欠かせない働きをしています。
塩酸を構成する塩素(Cl)
塩素は、約70%が細胞外液に、30%が細胞内液に塩素イオン(Cl-)として存在して、細胞外液中の陰イオンの60%を占めています。
塩酸を構成する塩素は、胃の消化液を刺激して、タンパク質の消化を助ける役目を果たしています。
また、塩素は、、、
- 塩素は、肝臓の解毒作用を助ける働きがあり
- 胃の中では、強力な駆虫薬(寄生虫を殺す)とて作用し
- 嫌気性のバクテリアを取り除く作用もあります
以上が、【主要(多量)ミネラル】の説明です。
次回は、【微量ミネラルについて】
参考文献:エルマー・G・ヘインリック著『ミネラルの秘密』コスモトゥーワン
また、次回。
Thank you very much for providing photos and illustrations.
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