私、夜寝るときに脚がむずむずして、痒いというかムズムズして寝つけないんです。あまりにも寝つけないから受信したら『むずむず脚症候群』だといわれた。
と、いう方へ。

脚がむずむずして眠れないのは辛いですね。
鉄分が不足しているからという説などもあり
『むずむず脚症候群』は、
まだハッキリしていません。
今回は、脚がむずむずして夜も眠れない『むずむず脚症候群』の話です。
■もくじ
- 脚がむずむずして夜も眠れないむずむず脚症候群とは
- 生活習慣や食習慣の改善でむずむず脚症候群も解消する
脚がむずむずして夜も眠れないむずむず脚症候群とは

脚を動かさないと我慢できない『むずむず脚症候群』
『むずむず脚症候群』という名前を聞いたことがありますか。
聞き慣れないかもしれません。
正式名称は、レストレスレッグス症候群(RLS)といいます。『むずむず脚症候群』は、夕方から深夜日かけて下肢を中心に異常な感覚に襲われて眠れないとか眠れたとしても睡眠が浅く、十分な睡眠が取れないでいる病気のこと。
『むずむず脚症候群』は、女性が男性の1.5倍
『むずむず脚症候群』は、脚を動かさないと我慢できません。動かすと治まりますが、また時間が経つと[むずむず]したり[ソワソワ]したりして気持ち悪くなります。「下肢静止不能症候群」とも呼ばれています。
たとえば、、、
夜、眠りにつこうとしたときや新幹線や飛行機に乗ったときにずっと座っているとこの症状が起きたり、映画館も同様ですが動けないでジッとしているとレストレス(restless:絶え間なく、ソワソワした)が発生します。
また、足が周期的にピクッピクッと勝手に動き続けていることが多く(周期性四肢運動障害)、これが原因で睡眠の質が落ちて日中への影響もでます。
欧米に比べて日本人には少ないといわれていますが、それでも人口の2%~4%の『むずむず脚症候群』はいるとおもわれており、人数にして200万~400万人にあたります。
特徴的なのは、男性に比べて女性に多く、男性の1.5倍の女性がレストレスレッグス症候群(RLS)に罹っているといわれています。

『むずむず脚症候群』の考えられる原因は
まず、レストレスレッグス症候群(RLS:restless legs syndrome)は、どうして起こるのかの解明に関しては、まだハッキリしていません。
『むずむず脚症候群』は、2つに分類されます。
- 一次性(特発性):特定の原因がハッキリしていない
- 二次性(続発性):持病や服用している薬、妊娠など原因
むずむず脚症候群:一次性(特発性)
一次性(特発性)のむずむず脚症候群の原因の一つとして遺伝の関係があるといわれています。
また、、、
むず脚症候群の発症には鉄分不足や、脳内の神経細胞どうしでのドパミンの機能低下、脊髄や末梢神経の異常などが関わっているという説もあります。
それは、、、
ドーパミンは、人間の神経で情報の受け渡しをする「神経伝達物質」ですが、このドーパミンは鉄分が不足すると分泌量が減るので、情報を正しく伝達することができなくなってしまいます。すると、脳へ誤情報がつたわるために、身体の感覚に異常を感じるからといわれています。
このように、、、
『むずむず脚症候群』になると、習慣的に毎晩の脚の不快感によって寝つきが悪く、何度も夜中に起きてしまうために、睡眠の質が落ちてしまいます。
すると、、、
不眠症・睡眠障害になり、いつも疲れやすく、倦怠感があり、大きなストレスを抱えてしまい、うつ病やパニック障害、不安神経症に発展してしまうことも多い
のです。

『むずむず脚症候群』を発症する年齢は
加齢とともにレストレスレッグス症候群(RLS)の発症は多くなるという米国のレポートもありますが、どの年齢でも発症しています。
特に多いのが、10歳から20歳代、次に40歳以上の中高年。それも女性に多くみられるようです。
『むずむず脚症候群』の特徴的な症状は
以下のような症状が出たら『レストレスレッグス症候群(RLS)』の可能性が高いです。
脚がとにかく不快
脚を動かさないでいると、とにかく気持ち悪いから動かしたくなる。
この時の脚の不快感は、脚の表面ではなくてもっと深部に不快な感じがあります。これは、両脚にも出るときもあれば、片足に出る場合もあります。
長時間寝たり座ったりできない
座ったままとか寝付こうと横になって安静になった時に発症する
寝付こうとして横になったり、座ってゆっくりしようとすると、数分から1時間以内に『むずむず』が発症してきます。ですから、長時間座っていられなかったり、オフィスで仕事に集中できなかったり、勉強が長続きしづらくなります。
また、同じように電車や新幹線、飛行機に乗ったときにも現れます。
動かすと和らいで不快感が消える
不快感を感じている箇所などを叩いたり、さすってみると和らぐ。脚を動かしていると、ムズムズ感は、軽減されて治ったような気がします。
また、身体のどこかを動かしていれば軽くなるのも特徴です。しかし、動かさないでいると同様の不快感が襲ってきます。
不快なムズムズ感は、夕方から夜に起こりやすい
『むずむず脚症候群』の特徴として夕方から夜に症状が現れることが多いです。この時間帯に多く現れるようになると、『レストレスレッグス症候群(RLS)』の可能性が高いです。

『むずむず脚症候群』と間違われやすい疾病は
『レストレスレッグス症候群(RLS)』と似通った病気があるので、注意が必要です。
それは、、、
- 不眠症:夜、寝付けない
- 坐骨神経痛:脚の不快感や痛みがある
- うつ病:気持ちの落ち込んでいる
- 皮膚疾患:皮膚の不快な感覚
生活習慣や食習慣の改善で『むずむず脚症候群』も解消する

QOL(クオリティオブライフ)で『むずむず脚症候群』を解決する
『むずむず脚症候群』が、重症化している場合は、早めに専門医に診てもらうことが大切です。また、ほかの病気や症状が原因となっていることがあります。ほかの病気や現在服用している薬などの影響も考えられるので、主治医に相談することも大切です。
そうでない場合は、セルフケアで『レストレスレッグス症候群(RLS)』を克服してみましょう。
鉄分を補給することで『むずむず脚症候群』を解消する
神経伝達物質のドーパミンは、鉄分が不足すると分泌量が減ってしまいますので、『鉄分』の補給を心がけましょう。
また、女性は月経により鉄分の不足が起こりやすいので、鉄分の多い食物を摂ることが肝要です。
さらに、、、
鉄分は、体内に貯蔵するのに時間がかかるので、妊娠する予定の女性は日頃からしっかりとミネラル(鉄分)を摂っておく必要があります。妊娠中にミネラル(鉄分)が足らないと、赤ちゃんはお腹から逃げ出そうとして、切迫早産になる可能性も多くなります。
カフェインは、鉄分吸収を妨げる
コーヒーやお茶などに含まれるカフェインは、レストレスレッグス症候群の症状を悪化させ、さらに鉄分の吸収を妨げます。
さらに、アルコール、喫煙も『むずむず脚症候群』の症状を悪化させます。
生活習慣を見直して『むずむず脚症候群』を解消する
生活習慣が乱れていないか、再度自分でチェックしてください。
たとえば、、、
- 規則的な生活をしているのか
- 決まった時間に就寝しているか
- 決まった時間に起床しているか
- 適度な運動を心がけて実行しているか
- 寝る4時間前には、夕食を終わらせているか
- 寝る前の1時間前には入浴を済ませているか
- 日中は、活動的に身体を動かしているか
- 仕事や趣味に集中しているか
以上のようなことに注目して心がけるようになると、睡眠の質が向上します。とくに就寝・起床の時間を決めることは大切です。成長ホルモンを活用して睡眠の質を上げてください。

また、、、
日中の活動的な行動は、夜に睡眠を気持ち良く誘ってくれます。ですから、寝る前の激しい運動は避けるようにしてください。自律神経が過緊張になり眠れなくなり、『むずむず脚症候群』が悪化する恐れがあります。

以上。
- 参考文献
- 厚生労働省:e-ヘルスネット > レストレスレッグス症候群 / むずむず脚症候群
- 大塚製薬:レストレスレッグス症候群
- ひだまりこころクリニック:むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群:RLS)とは?
- オムロン:「あなたも、ひょっとしたら「むずむず脚症候群」かも…?
あなたを守る「濃縮ミネラル」ミネラルくん
また、次回。
- Thank you very much for providing photos and illustrations.
- pakutaso
- irasutoya
- Image by Katerina Knizakova from Pixabay