その腫れ、むくみは、病気かもしれない【放っておくと大変なことに】

むくみ・浮腫

むくみが2、3日経っても取れないのから、病院に行って診てもらったら、内臓の病気だといわれた。不安です。

と、いう方へ。

むくみ

普通のむくみは、
一晩経てば元に戻りますが、
軽いむくみだと思っていると
怖い病気が隠れている
ことがあるので
注意が必要です。



今回は、「その腫れやむくみは病気かも」という話です。

■もくじ

  1. 腫れ、むくみのタイプ
  2. その腫れ、むくみは、病気かも

この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。

腫れ、むくみのタイプ

腫れ、むくみのタイプ

起こる原因によって、腫れとむくみのタイプが違う

美容師や調理師、販売員などの仕事は、一日中立っていることが多く仕事が終わって自宅に帰ると足がパンパンに膨れているってことがよくあります。この場合は、大抵翌日になるとむくみが取れて普通の状態に戻っています。

デパート

また、お酒をたくさん飲んだ翌日は、まぶたや顔全体が腫れぼったくなっていることがあります。この場合も数時間経つと元の状態に戻ります。

腫れとむくみの違い

医学用語で腫れることを腫脹といいますが、体の一部の皮膚などが炎症することで腫れることをいいます。この場合は、皮膚の特定の部分で血液の量が増加することで膨らんでいます。この部分は、赤くなっていたり、熱を持っていたり、痛みを感じたりします。

一方、、、

むくみは、専門用語で「浮腫」といいます。何らかの原因によって皮膚の下に水分が溜まってしまった状態を指します。一部ではなく全体的に皮膚のしたの水分量が増加しているので「むくんだ」状態になります。これは、血液中の水分が毛細血管から大量に染み出した結果の状態です。

むくんだ皮膚
浮腫(ふしゅ)で膨らんだ皮膚

腫れとむくみ、両側性と片側性の違いについて

腫れとむくみの違いを説明しましたが、この「腫れ」と「むくみ」は起こってしまった場所によっても大きく2つのタイプに分けられます。

それは、、、

  • 身体の左右の両側(全身)に起きる場合を『両側性(全身性)』
  • 身体の片側に起きる場合を『片側性(局在性)』

と、よびます。

腫れとむくみ、その性質によっても2つ分けられる

性質によっても2つのタイプに分けられます。

  • [圧痕性]指で数秒間押してみて、話したときに指跡がのこりしばらく元に戻らない状態
  • [非圧痕性]指で数秒間押しても、すぐに元に戻る

たとえば、、、

立ち仕事が終わって自宅に戻り、足がパンパンに膨れている場合、両脚ともむくんでいるので『両側性(全身性)』であり、多くの場合、向こうずねを指で数秒間押してみると、指の跡がなかなか消えないときは『圧痕性』このようなときは、ソックスの跡もしっかり残っている場合があります。この状態も『圧痕性』といえます。

 





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その腫れ、むくみは、病気かも

その腫れ、むくみは、病気かも

全身性のむくみを起こす病気とは

身体の左右の両側(全身)に起きる『両側性(全身性)』のむくみを起こしている場合は、心臓や肝臓、腎臓の病気が考えられます。

このときは、指で向こうずねを押してもくっきりと跡が残ります。もし、むくみだけでなく、呼吸が苦しい、息切れ、動悸、胸痛、尿の出が悪い、疲れやすいといった症状があるときは、近くの医療機関に相談してください。

内臓に病気がある場合のむくみ
内臓の病気がある場合

 

心臓

心臓は、血液の循環の調節をしている器官です。心臓のポンプ機能が低下すると、全身への血液が上手に遅れなくなります。
すると、血液の循環は悪くなってしまい、水分が身体に溜まるようになり、むくみが生じます。

心臓

 

肝臓

肝臓の働きは、食べものをエネルギーに変えたり、アルコールや薬といったものや老廃物を分解します。また、胆汁という消化液を作り、脂肪の吸収を助けたりします。
肝臓で作られるアルブミンというタンパク質は、血液中の全部のタンパク質のうち約60%を占めますが、このアルブミンは、血液中の水分を一定に保つ役割があります。これを膠質浸透圧といいます。

肝臓の機能が低下すると、アルブミンが不足しはじめますので、膠質浸透圧の均衡が破れ、血液中の血漿が血管外へ出やすくなり、むくみが生じます。

肝臓

 

腎臓

腎臓は、身体の水分を調節していますし、老廃物を尿として排泄する役割を持っています。この腎臓の機能が低下すると、身体の中の余分な水分が尿として排出できなくなるので、身体に溜まった余分な水分によって、むくみが生じます。

また、、、

ネフローゼ症候群の恐れもあります。これは、何らかの原因で腎臓に障害が起こり、血液中のタンパク質が尿の中に漏れ出てしまうようになります。すると、血液中のタンパク質は減少します。
すると、血液中の水分が血管外に漏れるようになり、むくみが生じます。

腎臓

 


『全身性』で指で押しても跡が残らないタイプのむくみは

甲状腺機能低下症(こうじょうせんきのうていかしょう)という病気があります。この甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの合成や分泌が減少して、甲状腺機能が低下した病気です。

女性と男性では、10:1の割合で女性に多い病気です。

この病気の症状は、、、

  • 寒がりになる
  • 皮膚が乾燥する
  • 汗をかきにくい
  • 便秘になる
  • むくむ
  • 体重が増える
  • 眠たくなる

などの症状があり、指で押しても跡が残らないような『むくみ』が生じるのが特徴です。

 





局在性のむくみの病気は

むくみ

局在性のむくみで、指で押すと凹んでもしばらく戻らない病気とは

指で押すと凹んでもしばらく戻らない病気で有名なのは、『エコノミークラス症候群』です。

これは、、、

『エコノミークラス症候群』は、長時間の飛行機でのフライトや長時間での運転、長時間同じ姿勢を取っている場合に起こる症状で、片方の足などの[局在性]で足がむくんだときに発症します。

『エコノミークラス症候群』になると、同じ姿勢でジッとしていて、水分が不足していると、血流が悪くなり、静脈に血液が溜まり「血栓」ができて、血管が塞がってしまいます。このような状態のときは、即座に医療機関で診察を受けてください。

『エコノミークラス症候群』に関しては、この記事でも詳しく解説しています。

最悪の場合は意識障害や生命危機にも直面するエコノミークラス症候群

局在性のむくみで、指で押しても跡が残らない病気とは

指で押しても跡が残らない病気は、じんま疹が有名です。じんま疹は、皮膚の一部が急に赤くなり、虫刺されのようにぷっくりと皮膚が膨らんでいます。境界線も明確です。

アレルギー性のじんま疹は、食べものや薬、昆虫や植物などの毒素が原因が多く、直後から数時間以内に発症します。

虫

ラテックス・アレルギーは、天然ゴム製品に接触することによって起こるじんま疹、 アナフィラキシーショック 、喘息発作などの即時型アレルギー反応をいいます。

血管性浮腫(クインケ浮腫)

血管性浮腫は、急に皮膚が腫れたりむくんだりする症状のことで、だいたいが数日で消えます。この血管性浮腫は、皮膚のどこでも発症します。たとえば、まぶたの下や唇などに多く出ます。また、皮膚以外ののどや舌、口の中や消化器官でも発症することがあります。

遺伝による場合があり、「腫れ・むくみをくり返す体質」かもしれません。

アトピー性皮膚炎
腫れ・むくみをくり返す体質

 





以上。

 













また、次回。