都会より2倍もリラックスできる森林浴【フィトンチッドの働きとは】

健康浴(日光浴・海水浴・森林浴・フィトンチッド)

仕事、人間関係いろいろ、ストレスマックス。やる気ゼロ。嗚呼、週末は森林浴をしてこころの掃除をしたい。

と、いう方へ。

ちょっと人里離れたところへいって
森林浴をするって、
こころが和みますよね。
それってフィトンチッドの働きなんですよ。


今回は、「フィトンチッド」の話です。

■もくじ

  1. 都会にいるより森林浴は、フィトンチッドの働きで副交感神経の活動が2倍になる
  2. 生活の中に活かせるフィトンチッドの働きは

この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。

都会にいるより森林浴は、フィトンチッドの働きで副交感神経の活動が2倍になる

森林浴に囲まれるとリラックスできる不思議はなぜ?

森にいって、木々に囲まれていると、何ともリラックスした気分になりますよね。

木の香りに癒される

って、感じ。

都会にいては、木の香りでリラックスなんて、絶対に望めません。

あの独特の落ち着く木の香りは何でしょうか。

あれは、、、

フィトンチッドと呼ばれる樹木などが発散する揮発性芳香物質

なのです。

フィトンチッドの働きで副交感神経の活動が2倍に

3大健康浴といわれるものは、【日光浴、海水浴、森林浴】があります。

  1. 日光浴は、ひなたぼっこですね。日影や陽だまりで本を読んだり考えごとしたりとノンビリした気分になります
  2. 海水浴もお日様の陽を浴びて、海水に入り、パラソルのしたでノンビリできます
  3. 森林浴も同じように、森を散策して、木の香りを嗅いていると、とても穏やかな気分になります

それは、なぜでしょうか?

林野庁の研究では、森林の安らぎや癒しの効果に関する研究の一例として掲載します。

【林野庁:保健・レクリエーション機能】より抜粋

森林を歩くと副交感神経活動が高まり生理的にリラックスする

実際に森林及び都市を歩き、リラックス状態を測る指標(自律神経活動、脳前頭前野活動等)によるフィールド実験を実施したところ、リラックス状態を示す副交感神経活動が、森林の中では都市に比べて、2倍程度まで高まりました。

Park BJ, Miyazaki Y.et al. (2010) The physiological effects of Shinrin-yoku (taking in the forest atmosphere or forest bathing): evidence from field experiments in 24 forests across Japan.Environ Health Prev Med.15(1):18-26.

さらに、、、

森林を眺めると副交感神経活動が高まり生理的にリラックスする

実際に森林及び都市に座って眺め、リラックス状態を測る指標(自律神経活動、脳前頭前野活動等)によるフィールド実験を実施したところ、リラックス状態を示す副交感神経活動が、森林の中では都市に比べて、1.5倍程度まで高まりました。

Park BJ, Miyazaki Y.et al. (2010) The physiological effects of Shinrin-yoku (taking in the forest atmosphere or forest bathing) : evidence from field experiments in 24 forests across Japan. Environ Health Prev Med.15(1):18-26.
森林を眺めるとストレスホルモン濃度が低下しストレスが軽減する

実際に森林及び都市に座って眺め、リラックス状態を測る指標(ストレスホルモン濃度、自律神経活動、脳前頭前野活動等)によるフィールド実験を実施したところ、代表的なストレスホルモンである唾液中コルチゾール濃度が、森林の中では都市に比べて、13%下がりました。

Park BJ, Miyazaki Y.et al. (2010) The physiological effects of Shinrin-yoku (taking in the forest atmosphere or forest bathing) : evidence from field experiments in 24 forests across Japan. Environ Health Prev Med.15(1):18-26.

副交感神経活動が高まり生理的にリラックスさせるフィトンチッドとは

都会のビルの喧騒から、木々が立ち込める公園に行くとリラックスできます。樹木の香りでホッとします。

あの木の香りの正体は、【フィトンチッド】と呼ばれるものです。

たとえば、東京の例でいうと、、、

原宿駅近くには、『明治神宮』があります。手つかずの大きな森があり、明治神宮の中の森林に入ると、とてもリラックスした気分になります

理由は、、、

大気汚染の原因物質で自動車の排気ガスなどに含まれる窒素酸化物(Nox)の濃度が、5分の1にもなるんです

これは、、、

樹木が放出する「フィトンチッド」が、大気汚染物質を吸収して浄化してくれているからです

フィトンチッドは、樹木の防衛術

樹木は、私たち動物のように動き回ることができません。大気汚染が酷いからといって、逃げることができないのです。

ですから、、、

樹木は、自らの力で殺菌作用をして、自分を守る能力を備えました。その一つが、【フィトンチッド】

なのです。

フィトンチッドを発見したのは、ロシアのボリス・ペトロビッチ・トーキンという生物学者。

「フィトンチッド」は、ロシア語で「phyto=植物」+「cide=殺す」を合わせたネーミング。

フィトンチッドの防衛力は、揮発性の液汁にある

私たちを和ませてくれるフィトンチッドですが、フィトンチッドは、[アルカロイド、配糖体、有機酸、タンニン酸などの複合物質]ですが、動けない植物には、自然の防衛力が備わっています。

それは、、、

フィトンチッド(揮発性物質)を分泌して、病原性微生物と戦うこと

そして、、、

フィトンチッド(揮発性物質)によって、自らを消毒し、殺菌して浄化している

のです。

フィトンチッドは、森の空気の中にどれくらい存在しているのだろう

フィトンチッドは、揮発性です。植物の幹や葉っぱなどから大気中に放出されています。

その濃度は、、、

森の樹木の総量に対して、1/1億とか1/10億程度といわれています

なぁーんだ少ないな、と思うかもしれませんが、、、

以下の数値をみると、結構な量だということが分かります。

地球上の全植物から1年間に放出されるフィトンチッドの量は、約1億7500万トン

これは、、、

全世界の工場から排出される煙や自動車の排気ガス量の約6倍のフィトンチッドが植物から放出されているのです

自然のめぐみは、素晴らしいものがあります。

人にもたらすフィトンチッド効果とは

では、このフィトンチッドは私たちにどんな効果をもたらすのでしょうか。

森林浴は、英語圏でも[shinrinyoku]といわれているようで、欧米でもポピュラーな言葉になっています。
英語で森林浴のことを、「Ablution with phytoncides」といいますが、直訳すると[フィトンチッドで浄化する]ということになります。

フィトンチッドで浄化されると、どうなるのでしょうか。

それは、、、

  • リラクゼーション(精神の安定)
  • 大脳皮質の活性化
  • 高血圧の抑制
  • 神経系の緩和
  • 皮膚病・呼吸器系疾患の改善
  • アレルギー性疾患の予防、回復

など、、、

副交感神経を刺激して精神を安定させて、解放感、疲労回復、ストレス解消

させてくれます。

 





お部屋や車内、洗濯機の中など幅広いシーンで使えるフィトンチッドスプレー。

消臭・除菌・抗菌だけでなく、防カビ・防虫効果もあります。

独特の香りがするので好みは分かれるところですが、気になる匂いにシュッとするだけで空気を浄化してくれます。
合成添加物や化学性物質などは、一切使用していません。

 





生活の中に活かせるフィトンチッドの働きは

生活の中に活かせるフィトンチッドの働きは

暮らしに活用できるフィトンチッドの3つの作用

フィトンチッドが私たちの生活に与えてくれる恩恵があります。

  • 殺菌(除菌・抗菌)作用
  • 消臭効果
  • 抗酸化作用

などの効果を暮らしに活かしてくれます。私たち人間は、生活の中でフィトンチッドの効果を活かして生活に取り入れていました。

フィトンチッドの働き:殺菌(除菌・抗菌)作用

フィトンチッドを発見した、レニングラード大学教授のボリス・ペトロビッチ・トーキンは、樹木が傷つくと周囲の細菌や微生物が死ぬことから、揮発性物質(フィトンチッド)を発見しました。

フィトンチッドの中には、植物の精油に含まれるテルペノイドなどには殺菌力を持つ成分が数多く含まれています

フィトンチッドの働き:消臭効果

フィトンチッドの消臭効果は、有名でいろんな消臭剤にも活用されています。

フィトンチッドは、悪臭を放つ成分に付着して分解し、無害化させます

これは、動物の死骸や腐敗植物で悪臭が漂っているはずの森の中ですが、逆に爽やかな空気が広がっているのは、「フィトンチッド」の消臭パワーによるもので、森の自浄作用のひとつです。

フィトンチッドの働き:抗酸化作用

日本に昔からある食べもので、このフィトンチッドを活かしてるものがたくさんあります。

たとえば、ササ団子やカシワ餅、サクラ餅。お寿司ならササ寿司やマス寿司、カキの葉寿司など。

これは、、、

フィトンチッドには、食品の腐敗を遅らせる働き(抗酸化作用)があり、植物の葉などを食物の保存に利用できると知っていたんですね

フィトンチッドの働きを活かした商品がたくさん作られている

フィトンチッドを活かした消臭剤が多いと前述しましたが、そのほかにも除菌剤などがあります。

これは、フィトンチッドに含まれる[テルペン類や芳香族化合物、脂肪族化合物]を活かした製品です。

フィトンチッドが私たち人間の健康を守る

フィトンチッドの持つ大きな働きが医学の世界にも注目されています。

それは、、、

2014年2月の日経新聞の記事
旭川医大の中村教授ら研究チームの実験によると、、、

北海道津別町の屈斜路湖周辺で森林を一時間歩いた男性の血液を採取し分析すると、森林を歩く前と比べて血液中のフィトンチッド濃度が濃くなっていることが確認された

これは、、、

森林を散歩するとストレスの減少や血圧の低下、免疫力の向上など様々な健康効果があることはわかってきていますが、呼吸で取り込まれたフィトンチッドが重要な役割を果たしているようです

また、、、

  • 森林浴でストレスホルモンが減少する
  • 森林浴で副交感神経活動が高まる
  • 森林浴で交感神経活動が抑制される
  • 森林浴で収縮期・拡張期血圧、脈拍数が低下する
  • 森林浴で心理的に緊張が緩和し活気が増す
  • 森林浴によりNK活性が高まり免疫能が上がる
  • 森林浴により抗がんタンパク質が増加する
  • 「緊張」「抑うつ」「怒り」「疲労」「混乱」などのストレス状態の改善
  • 「活気」「活力」の意欲、エネルギーの回復
  • 「身体の痛み」等の自覚症状の改善
  • 「全体的健康」「心の健康」等の気分の改善
  • 最高血圧・最低血圧の低下、脈拍の減少等の自律神経系の改善
  • 運動による体質改善とリハビリテーション効果

(独)森林総合研究所、千葉大学環境健康フィールド科学センター、日本医科大学、日本衛生学会・森林医学研究会による、生理・心理・物理実験等により、森林のもつ「癒し」効果の科学的解明に関する研究より

これからもフィトンチッドの恩恵にたくさんあやかるようになるでしょう。

 





以上。

お部屋や車内、洗濯機の中など幅広いシーンで使えるフィトンチッドスプレー。

消臭・除菌・抗菌だけでなく、防カビ・防虫効果もあります。

独特の香りがするので好みは分かれるところですが、気になる匂いにシュッとするだけで空気を浄化してくれます。
合成添加物や化学性物質などは、一切使用していません。

 





 





また、次回。