低体温は、睡眠の質を悪化させる【睡眠障害には身体を温めること】

【睡眠薬】の服用は、睡眠障害を悪化させる 睡眠障害

昔からぐっすり眠れない睡眠障害ですので、睡眠薬をずっと飲んでいます。
それでも快眠が得られないのは低体温だからですか?

と、いう方へ

低体温は、睡眠の質を低下させます

残念。
思いっきり空振りしています。
そもそも睡眠薬の服用は、
睡眠障害を悪化させるだけですよ。



本記事では、下記の内容を解説します。

■もくじ

  1. 低体温は、睡眠の質を下げて【睡眠障害を加速させる】
  2. 低体温を改善し【睡眠障害】を克服するには身体を温めよう

ニューヨーク州医師の齋藤真嗣ドクターが教える

ベストセラー「体温を上げると健康になる」の著者
齋藤真嗣ドクターは、がん治療や感染症の専門医。
ニューヨークと東京を往復する生活をしている。
南アフリカにいたかと思うと、ミラノ大学で講義を行ったり、
韓国の医療雑誌に投稿していたりする毎日。
クライアントには、あのビル・ゲイツ他、著名人多数。

■ この素晴らしい本を、
■ 僕(コータロー)が、掻い摘まんで解説し紹介します
■ 貴方の暮らしにお役立てください

低体温は、睡眠の質を下げて【睡眠障害を加速させる】

睡眠障害には、【入眠障害】【中途覚醒】【早朝覚醒】の3種類あります。

まず最初に明確したいことは、

低体温は、睡眠の質を低下させます

と、いうことです。睡眠障害の原因は、ほとんどが低体温からきています。

低体温の人の中には、

  • 睡眠障害で悩んでいる方が多くいます

生理的に睡眠に何らかの障害が起きている状態を【睡眠障害】といいます。この睡眠障害にもさまざまなタイプがあります。

睡眠障害にはおおよそ、【入眠障害】【中途覚醒】【早朝覚醒】があります。

睡眠障害にはおおよそ、【入眠障害】【中途覚醒】【早朝覚醒】があります。

睡眠障害とは

睡眠障害とは睡眠に何らかの問題がある状態のことです。
睡眠は心身の回復、記憶の定着、免疫機能を強化する働きがあります。睡眠が障害されると日中の活動へ支障をきたし、心身の健康に影響します。また、日中にみられる睡眠障害の症状から事故につながることや、生活習慣病やうつ病のリスクも高くなることがあります。
とくに高齢者では睡眠の質が低下し、不眠などの睡眠障害がみられます。そのため、睡眠障害は適切な診断を受け、治療を行うことが大切です。
→ 公益財団法人長寿科学振興財団




このブログでもストレスからくる睡眠障害は危険と警鐘を鳴らしました。

ストレスからくる睡眠障害は危険。早く対策を【深い睡眠方法を伝授】

人に精神的なストレスがかかると、自律神経の交感神経が過剰に緊張します。すると、「顆粒球」が増加していきます。顆粒球は、侵入してきた細菌に対して闘う白血球ですが、この交感神経の過緊張によって、膨大に増えてしまうのです。

睡眠障害の【入眠障害】【中途覚醒】【早朝覚醒】とは

【入眠障害】布団に入ってもなかなか寝付けない
【中途覚醒】寝付きはそれ程悪くないのだけれど、尿意もないのに夜中に何度も目が覚めてしまう
【早朝覚醒】お年寄りに多い、朝早く目が覚めてしまう

じつは、、、

  • 睡眠障害は、自律神経の過緊張が原因で起きるのです

が、、、

  • 副交感神経の過剰型と交感神経の過剰型では、現れる病態に違いがあります

次のような現れ方です。

交感神経の過緊張の方【中途覚醒】【早朝覚醒】
副交感神経の過緊張の方【入眠障害】

本来睡眠は、「副交感神経優位」の状態で行われます。

そのため、交感神経の過緊張していると、深い睡眠に入ることができず、些細なことで目が覚めてしまいます。

原因としては、働き過ぎや精神的ストレスのほかに、薬剤性の交感神経の過緊張があげられます。

なかでもとくに注意してほしいのが、、、

  • 薬剤性ストレス

です。

【睡眠薬】の服用は、睡眠障害を悪化させる

【睡眠薬】の服用は、睡眠障害を悪化させる

中途覚醒や早朝覚醒があると、ゆっくり眠りたいという気持ちから[睡眠薬]の服用を医師に希望される方が多いのですが、これは逆効果です

糖尿病や高血圧などでふだんから薬を常用している人は、こうした薬剤性の不眠症になりやすく、睡眠薬もはじめのころは効果があるのですが、長い目で見ると交感神経を刺激してしまうので、

睡眠薬を常用することによってさらに重い睡眠障害を招く結果に

なってしまいます。

【入眠障害】は、副交感神経の過緊張によって起こります

【入眠障害】の原因は、以下の2つです。

  • 運動不足
  • 昼寝のし過ぎ

入眠障害の場合は、睡眠導入剤や抗不安薬を服用する人がいますが、これらは交感神経を刺激するので、

常用すると今度は、、、

  • 中途覚醒や早期覚醒に悩まされるようになり

睡眠障害や睡眠の質を改善することはできません。

【入眠障害】は、副交感神経の過緊張によって起こります

では、、、

【入眠障害】を改善するには、どうすればよいのでしょうか。

入眠障害の人は、比較的かんたんです。まず、、、

  • 日中にしっかりと身体を動かすこと
  • 眠くなっても昼寝を我慢すること

どうしても眠くてたまらない人は昼寝をしてもかまいませんが、

長く眠らず、15分程度の仮眠にとどめましょう

以上の2つを実践すれば、ほとんどの人の入眠障害は改善されます。

不眠症

不眠症は、入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒、熟睡障害によって、その人にとって必要な睡眠時間が十分に取れないことや睡眠の質が低下することで日中の疲労、集中力の低下、不調、気分変調などが起こり、生活に支障をきたす状態です。
不眠症は睡眠障害のうち最も多いと言われています。
不眠症は以下の要因から起こります。

  • 眠れないかもしれないという慢性的な不安や緊張などのストレス
  • 抗パーキンソン病薬、降圧薬、副腎皮質ステロイド、インターフェロンなどの

薬剤の副作用

  • 慢性の痛み(頚椎症や腰痛など)、かゆみ、呼吸困難(気管支喘息など)、尿路系の刺激(前立腺肥大、膀胱炎)などの身体疾患
  • うつ病などの精神疾患
  • アルツハイマー病、パーキンソン病などの神経疾患や脳血管疾患、脳腫瘍、頭部外傷

→ 公益財団法人長寿科学振興財団




就寝前のお風呂はお勧め

低体温を改善し【睡眠障害】を克服するには身体を温めよう

交感神経の過緊張からくる【睡眠障害】を改善しよう

交感神経の過緊張からくる【睡眠障害】を解消するもっともよい方法は、

  • ストレスを取り除くこと

ですが、実際にはかなり思い切った生活改善が必要です。

また、薬剤性の場合も、、、

  • 持病の薬をやめることはなかなかできません

どちらの場合も実践はむずかしいので、交感神経の過緊張による睡眠障害を改善するには

少し時間がかかりますが、、、

副交感神経を刺激することを行い、少しずつでも交感神経を鍛えていくしかありません

具体的な方法として、、、

  • 軽いストレッチや呼吸法やヨガで交感神経を刺激し
  • 寝る前にゆっくり風呂に入り
体温を上げてから寝ること

を、お勧めします。

さらに、、、

交感神経の過緊張タイプの人の場合は、

  • 睡眠の実質的な時間を増やすことも大切です

眠っている間は副交感神経が優位に働くので、睡眠時間を増やすことが、交感神経の過緊張を和らげることにつながるからです。

睡眠障害を改善するには、寝る前に白湯を飲みましょう

睡眠障害を改善するには、寝る前に白湯を飲みましょう

体温が上がると身体は眠りに入りやすくなりますので、就寝前のお風呂は、交感神経・副交感神経のどちらのタイプの不眠症にもお勧めです。

身体を温めるためには、水を少し温めた白湯を飲むのもよい方法です

子どものころ、眠れないと温かいミルクを飲むといいといわれたことのある人もいると思いますが、

  • 寝る直前にカロリーのあるものを摂るのはよくありません

身体が温まれば、効果は同じなので、胃腸に負担のかからない白湯を飲むことをお勧めします。

交感神経タイプ、副交感神経タイプ、いずれのタイプの睡眠障害も

薬に頼っているかぎりは、根本的な改善には至りません

加齢によって減少していくメラトニン

アメリカでは、睡眠障害には薬ではなくサプリメントの[メラトニン]が処方されています。

健康な人でも高齢になると、朝早く目が覚めるという人が多くなりますが、これは、、、

  • 加齢に伴ってメラトニンの分泌が減少していくのが原因です

メラトニンは、残念ながら日本ではサプリメントとして販売されていませんが、アメリカやヨーロッパでは植物由来のメラトニンが広く普及しています。

メラトニンは、唯一、生殖器の女性に対して排卵がしにくくなるという副作用が報告されていますが、それを除けば、一生飲み続けても何の害もないといわれている非常に安全性の高いサプリメントです。

アメリカでは、メラトニンはどこのドラッグストアでも手に入ります。値段も1ヶ月で5ドル程度と安いです。

適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめのメリハリを。

定期的な運動や規則正しい食生活は良い睡眠をもたらす
朝食はからだとこころのめざめに重要
睡眠薬代わりの寝酒は睡眠を悪くする
就寝前の喫煙やカフェイン摂取を避ける
適度な運動を習慣づけることは、入眠を促進し、中途覚醒を減らすことにもつながります。
また、しっかりと朝食をとることは朝の目覚めを促します。これらの生活習慣によって、睡眠と覚醒のリズムにメリハリをつけることができます。一方で、就寝直前の激しい運動や夜食の摂取は、入眠を妨げることから注意が必要です。

就寝前にリラックスすることは入眠を促すために有効です。一方、就寝前の飲酒や喫煙はかえって睡眠の質を悪化させるため、控えた方がよいでしょう。睡眠薬代わりに寝酒を飲む習慣を持っている人が男性で多いことがわかっています。アルコールは、睡眠薬代わりに少し飲んでいる場合でも、慣れが生じて量が増えていきやすいことが知られています。

アルコールは、入眠を一時的には促進しますが、中途覚醒が増えて睡眠が浅くなり、熟睡感が得られなくなります。また、ニコチンには覚醒作用があるため、就寝前の喫煙は入眠を妨げ、睡眠を浅くします。

寝酒や喫煙は、そもそも生活習慣病の発症・重症化の危険因子になるとともに、直接、睡眠の質を下げるだけでなく、睡眠時無呼吸のリスクを増加させるなど、二次的に睡眠を妨げる可能性も指摘されています。

就寝前 3~4 時間以内のカフェイン摂取は、入眠を妨げたり、睡眠を浅くする可能性があるため、控えた方が良いでしょう。これは、主にカフェインの覚醒作用によるもので、この作用は 3 時間程度持続します。また、カフェインには利尿作用もあり、夜中に尿意で目が覚める原因にもなります。カフェインは、コーヒー、緑茶、紅茶、ココア、栄養・健康ドリンク剤なども多く含まれています。

良い睡眠は、生活習慣病予防につながります

睡眠不足や不眠は生活習慣病の危険を高める
睡眠時無呼吸は生活習慣病の原因になる
肥満は睡眠時無呼吸のもと
睡眠時間が不足している人や不眠がある人では、生活習慣病になる危険性が高いことがわかってきました。睡眠不足や不眠を解決することで、生活習慣病の発症を予防できるとされています。

睡眠時に息の通りが悪くなって呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群は、治療しないでおくと高血圧、糖尿病、ひいては不整脈、脳卒中、虚血性心疾患、歯周疾患などの危険性を高めます。

睡眠時無呼吸症候群は、過体重や肥満によって、睡眠時に気道(喉の空気の通り道)が詰まりやすくなると、発症したり、重症化したりします。睡眠時無呼吸症候群の予防のためには、肥満にならないことが大切です。
→ 厚生労働省 健康づくりのための睡眠指針2014(平成26年3月)




以上。










また、次回に。

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