胃もたれや胃痛がするとすぐに胃薬を飲みます。もう習慣ですね。何年も。
付き合いとかで飲んで帰るときのラーメンは欠かせません。
と、いう方へ
そのすぐ薬に頼る習慣をやめましょう。
飲んだ後のラーメン・・・・
気持ちはわかりますが、
ますます胃が悪くなりますよ。
今回は、胃薬は控えようというお話しです。
■もくじ
- 胃薬を飲めば飲むほど胃は悪くなる
- 胃もたれや胃痛は、生活習慣を見直せば改善します
この記事は、世界で初めて大腸内視鏡の挿入方法を考案した新谷弘実ドクターが書かれた『病気にならない生き方』を参考にして、重要な点を抜粋しながら解説していきます。
アメリカ消化器内視鏡学会で、多くの賞を受賞している胃腸内視鏡分野の世界的権威。
世界で初めて、大腸内視鏡を使ったポリープ切除術を考案し、その技術によりガン発症リスクを大きく減少させた功績を称され、医学誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』※1 において、医学界に大きな影響を与えたドクターのひとりに選ばれた。
各界のトップやハリウッドスターなど多くのVIPから主治医として支持される。
著書『病気にならない生き方』は200万部を超すベストセラーとなり、16種類の言語に翻訳、世界中で販売されている。
プロフィール
■ この素晴らしい本を、
■ 僕(コータロー)が、掻い摘まんで解説し紹介します
■ 貴方の暮らしにお役立てください
胃酸過多で胃薬を飲めば飲むほど胃は悪くなる
胃薬で胃酸を抑えてしまうとバイ菌の楽園に
人間の身体には非常に強い酸で保護されていることによって正常に機能する場所が2箇所あります。
・胃
・女性の膣
この2箇所は、どちらもpH1.5〜3という強酸を示します。
なぜこれほど強い酸が出ているかというと、、、
- 1つはバイ菌を殺すためです
お風呂に入ったり、セックスをしたりすると、、、
- 女性の場合にはどうしてもバイ菌が入ります
そうした侵入してくるバイ菌を殺すために、「膣」では強酸が乳酸菌によって作られています。
胃酸過多で胃薬を飲めば、バイ菌の侵入がフリーパスに
胃にもさまざまな食物とともにバイ菌が入ってきます。
食事のたびに胃に入ってくる、、、
- バイ菌の数は、3000億とも4000億
ともいわれています。
そうした膨大な数の、、、
- バイ菌を胃液に含まれる強酸がその大部分を殺してくれるのです
この「胃」と「膣」の2箇所はどちらも外部から侵入してくるバイ菌を人間から守るために必要だから強酸が出ているのです。
身体を守るために必要不可欠な[強酸]を薬で抑えてしまったらどうなるでしょう。
胃をフリーパスにした場合、、、
バイ菌の中の毒性の強いものがあれば、下痢やさまざまな病気を引き起こしてしまうでしょう
胃酸過多で胃薬を飲んでしまうとさまざまな障害が発生します
胃酸過多だからといって安易に胃薬を飲んでしまうと、
胃酸の分泌が抑えられてしまい、、、
消化酵素を活性化させるペプシンや塩酸が不足し、消化不良を起こしてしまう
また、充分な胃酸がないと、、、
- 鉄やカルシウム、マグネシウムなどのミネラルの吸収が阻害されます
胃潰瘍や胃ガンの手術を受けた人は必ず貧血を起こしますが、それは、胃を切除したことによって胃酸が分泌されなくなったためです。
鉄やカルシウム、マグネシウムなどのミネラルの吸収がいかに大事なことかは、このブログでも紹介しています。
→ 歯並びが悪くて虫歯が多い原因はおかあさんかも?【妊娠中の栄養学】
妊娠中にミネラル(鉄分)が足らないと、赤ちゃんはお腹から逃げ出そうとして、切迫早産になりますを参照してください。
胃酸過多で胃薬を飲んでしまうと腸内細菌バランスが崩れ、免疫力低下に
胃もたれや胃痛で胃薬を飲んで胃酸を抑えてしまうと、腸の中の細菌バランスが崩れてしまい、免疫力を低下させてしまいます。
人間の腸の中には約300種、100兆個といわれる膨大な数の腸内細菌がすみついています。
が、そのかなにはいわゆる、ビフィズス菌とよばれる善玉菌もウエルシュ菌のような悪玉菌も含まれます。
- [善玉菌]ビフィズス菌など
- [悪玉菌]ウエルシュ菌など
腸内細菌のなかで大多数を占めているのは[中間菌]といわれる、もともと善玉でも悪玉でもない菌です。
これらの[中間菌]は、、、
- 善玉菌が増えれば、[善玉菌]になり
- 悪玉菌が増えれば、[悪玉菌]になる
という性質をもっています。
ですから、、、
[善玉菌]と[悪玉菌]のバランスが、腸内環境のよしあしをきめているのです
胃もたれや胃痛だといって胃薬を安易に飲むと、腸内では悪玉菌が異常繁殖します
胃酸の分泌が不充分だと、消化酵素が活性化できず、食べものは消化不良の状態のまま腸へと進みます。
そのため、、、
本来なら腸で消化吸収されるはずの食べものが、不消化物として腸内に残存してしまいます。
人間の腸内の温度は、37度近くあります。
これは、真夏に匹敵する暑さです。
そんな、真夏の環境に食べもののカスが残っているのですから、、、
当然のごとく食べもののカスが、腐敗し異常発酵が起きます
これにより、、、
腸内では悪玉菌が異常繁殖し、免疫力が低下してしまうのです
そのようなところに、さらに、胃で食い止められなかったバイ菌が入り込んでくるのですから、具合が悪くならない方が不思議かも知れません。
このように、、、
胃薬を飲めば飲むほど身体はダメージを負っていきます
胃もたれや胃痛は、生活習慣を見直せば改善します
胸やけや膨満感の仕組み【胃薬を飲まないための知識】
では、胃もたれや胃痛、胸やけや膨満感になったらどうしたらよいでしょう。
答えは、カンタンです。
胃薬を飲みたくなくなるような胸やけや膨満感がおきないようにすればいいのです。
なぜ、胸やけや膨満感が起きるのかを知っていれば、ちょっとした心がけで防ぐことができます。
- 胸やけは、食道に胃酸が逆流してくることで生じます。
もともと食道というところはアルカリ性になっているので、酸には弱い場所なのです。そのためふだんから人間は、胃酸が上がってくると、無意識のうちにアルカリ性のつばを飲み込むことで、逆流してきた胃酸を洗い流しているのです。
しかし、、、
食べすぎや消化不良などによって、唾では洗い流しきれないほどの酸が上がってくると、、、
- 食道に「びらん」というひっかき傷のようなただれができてしまいます
さらに、そこに、、、
胃酸がくると、傷口にアルコールを塗るようなものですから、痛みや不快感を伴う[胸やけ]という症状がおきるのです
胃薬を飲むと胸やけがスーッとひいていく感じがするのは、逆流している胃酸が抑えられるからなのです。
つまり、胸やけを防ぐには、胃の中のものが逆流してこないようにすればいいということです。
そのためには、、、
- 暴飲暴食をしないこと
- アルコール、タバコ、コーヒーなどを控えること
そして、もう1つ大切なことは、、、
- 夕食は寝る4〜5時間前には終え、胃を空っぽの状態にしておく
ことが大切です。
このブログでも、【理想の1日】を紹介しました。
→ 夕食後4時間空けなければ寝てはいけない理由【低体温解消の睡眠術】
そして、ストレスからくる低体温で、交感神経の過緊張によって粘膜や組織が破壊されてしまうと警鐘を鳴らしました。
自然な目覚めは、この約90分間のサイクルで訪れます。もっとも理想的な睡眠時間は、目覚まし時計を使わずに、自然に目覚める7時間から8時間の間
胃潰瘍 | 胃粘膜の損傷によって発症 |
十二指腸潰瘍 | 十二指腸粘膜の損傷によって発症 |
潰瘍性大腸炎 | 大腸粘膜の損傷によって発症 |
間質性肺炎 | 肺間質の細胞組織損傷によって発症 |
メニエール病 | 内耳組織の破壊によって発症 |
歯周病 | 歯周組織の破壊によって発症 |
胃もたれや胃痛で胃酸を抑えようと胃薬を飲みつづけていると【最後には胃ガンが発生します】
胃の粘膜には「絨毛」という小さな突起があり、そこから胃酸が分泌されているのですが、胃酸を抑える胃薬を飲みつづけていると、その「絨毛」の機能が低下し、ドンドン短くなっていきます。
これが、粘膜の萎縮です
- 粘膜の萎縮が進むと
- 胃粘膜が薄くなるため炎症を起こしやすくなり
- 萎縮性胃炎へ移行します
萎縮性胃炎を起こしている胃は胃酸の分泌が少ないので、ピロリ菌や雑菌の温床となりやすく、、、
- ますます粘膜の炎症を悪化させ、最後には【胃ガン】を発生させてしまいます
ピロリ菌の増殖をさせないためにも胃もたれや胃痛で胃酸を抑えようと胃薬を飲んではいけない
日本人の【胃ガン】患者の90%に感染が認められるピロリ菌ですが、、、
ピロリ菌は、胃の粘膜を胃酸から守っている粘膜の中や粘膜細胞の中にもぐり込むことができるので、胃酸が出ている人の中にも感染者はいます。
さらに、、、
- ピロリ菌は経口感染するので加齢するほど感染率が高く
- 50歳以上の日本人のピロリ菌の感染率は60%〜70%といわれています
ピロリ菌の感染が必ずしもガンの発生に直結するわけではありませんが、ピロリ菌の増殖を防ぐためにも、、、
制酸剤を含む胃薬の服用はできるだけ避けた方がよいのです
繰り返しますが、胃もたれや胃痛で胃酸を抑えようと安易に胃薬を飲むのはやめましょう。
以上。
では、また次回。