まわりの人には分からないようにしていますが、かなりストレスが溜まっています。ストレスの対処法ストレスコーピングについて知りたいです。
と、いう方へ。
本人が気づいていないで蓄積しているストレスやまわりの人には分からないように必死に我慢しているストレスなど、ストレスの形はいろいろです。
上手にストレスと向き合って対処したいですね。
今回は、『上手にストレスに対処するストレスコーピング』の話です。
■もくじ
- 上手にストレスに対処するストレスコーピングのこと
- ストレスコーピングの方法
この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。
上手にストレスに対処するストレスコーピングのこと
心の健康のためにも身体を守るためにも『ストレスコーピング』を身につけよう
人は、日々ストレスを抱えて生きています。とくに、多岐にわたる情報やコンピュータ、機械など複雑な情報や操作が目まぐるしく変わる現代にあって、さまざまな方向からのストレスがかかってきます。
そもそもストレスとは
ストレスという言葉は、もともとは機械工学の用語で『物質が歪んだ状態』のことを指しています。そして、ストレスとは、「外部からの刺激によって、身体に生じる歪みの状態」を刺します。
何の圧力もかかっていないボールに足で踏んでしまうとボールは歪んだ楕円形になります。
このとき、、、
- ボールに圧力をかけた足を:ストレッサー
- 楕円に歪んだボールのことを:ストレス状態
と、いいます。
『ストレッサー』には、4つに分類されます。
- 物理的ストレッサー
- 社会的ストレッサー
- 心理的・情緒的ストレッサー
- 生理的・身体的ストレッサー
外的ストレッサー | |
物理的ストレッサー |
「自然」に代表される外部環境 寒暖の変化、騒音、高低音による刺激など |
社会的ストレッサー |
「社会環境」 経済状況の変化、人間関係など |
内的ストレッサー | |
心理的・情緒的ストレッサー |
「個人的な状態」 緊張、不安、悩み、あせり、さみしさ、怒り、憎しみなど |
生理的・身体的ストレッサー |
「生理的状況の変化」 疲労、不眠、健康障害、感染など |
日本成人病予防協会:ストレスとは
この『ストレッサー』に関しては、この記事でも詳しく解説しています。
ストレスに対処する『ストレスコーピング』って?
『ストレスコーピング』とは、仕事や環境、人間関係から身体的な病気などのさまざまな方向からのストレスを感じたときに、上手にこのストレスに対処するための技術や方法のことです。
私たちは、強いストレスを受けたり溜め込んだりすると、メンタル面に深く影響を受けて「うつ状態」などの心の病気になってしまう可能性があり、過剰なストレスには十分な注意が必要です。
そのためにも、、、
健康な心と身体の状態を維持するためにも『ストレスコーピング』を正しく身につける必要があります。なんとなくストレスに対して対面するのではなく、適切な『ストレスコーピング』を行うことで、心理的にも身体的にも負担減らすことが目標です。
ストレスを発生させる仕組みは
ストレスを発生させるには、3つの構成要素が必要です。
- ストレッサー
- 認 知(評価・解釈)
- ストレス反応
ストレッサー
ストレッサーは、ストレスの元になる刺激。人間関係や仕事上の問題、暑い寒いといったものから、身体劇な疲労や病気など、あらゆる外部の刺激とか環境がストレッサーになります。
認 知
認知とは、ものごとの捉え方。自らの価値観・経験・思考の癖によって、「この刺激は有害か?」「このストレッサーは、ストレスの元だし、有害だ」「このストレスによる対処はできるか」「このストレッサーに対する対処法は」などを判断すること。
ストレス反応
ストレスを認知し、その状況が続くことによって、心身がその防衛に耐えきれなくなり、さまざまな症状を引き起こすこと。
たとえば、、、
- 自律神経の乱れや「免疫力の低下」睡眠障害、頭痛などの身体的な反応。
- 気分の落ち込みや集中力の低下、焦り、緊張などの精神的な反応
- 過食やアルコール依存、出社拒否などの行動面での反応
ストレスコーピングの方法
ストレスコーピングは、ストレスに上手く対処するために生まれた技法です。この方法は、認知行動療法の観点を持っています。
というのは、、、
ストレスが発生した元のストレッサーに焦点を当ててそれをどのように対処していくかという過程に目を向けます。
この時点でストレスコーピングを行うことで、心理的にも身体的にも負担を減らせることが可能となるといわれています。
この『ストレスコーピング』は、「問題焦点型」「情動焦点型」「ストレス解消型」の3つに大きく分けられます。
ストレスコーピングの方法
ストレスコーピングの種類
『ストレスコーピング』は、以下のような種類に分けられます。
問題焦点型 | 問題焦点型コーピング |
社会的支援探索型コーピング |
情動焦点型 | 情動焦点型コーピング |
認知的再評価型コーピング |
ストレス解消型 | 気晴らし型コーピング |
リラクゼーション型・その他コーピング |
問題焦点型
問題焦点型とは、ストレッサー自体に働きかけ、問題を解決しようという考え方。これは、直接ストレッサーに働きかけることで、[ストレッサーを変化させ]問題となっている部分や課題を明確にしていく方法です。
問題焦点型コーピング
ストレスの根本原因になっているものごとを解決し、ストレス自体を無くす対処法。
たとえば、、、
上司の叱責がストレッサーになっているのであれば、上司の叱責のあり方に働きかけることによって、問題点の解決に向かわせること。
社会的支援探索型コーピング
ストレスの原因になっている刺激やものごとに直面したときに、周囲に相談したりアドバイスを得たりすることによって問題を解決しようという方法。
たとえば、、、
上司の叱責がある場合に、同僚やチームのメンバーに相談したり、回避する方法を模索するなど。
情動焦点型
情動焦点型では、ストレッサー自体ではなく、ストレッサーが与えたストレスによって生じた感情をコントロールしようとする考え方で、苦しい感情が激しい感情を抑え、それらが生じた原因への注意を緩和することが目的。
情動焦点型コーピング
ストレッサーによって傷ついたり、悲しんだりした感情を第三者に話すことで、表出させる方法。表出した感情をしっかり受け止めてることによって、その感情の整理や発散を促す対処法。
たとえば、、、
上司から叱責を受けたときの感情や悲しさを相手に聞いてもらうことで、気持ちを整理することができます。
認知的再評価型コーピング
ストレッサーとなる原因を変えるのではなく、ストレッサーに対する捉え方や考え方を修正する対処法。これは、ストレッサーから感じる悪意や悪い点だけではなく、気づかなかった点や価値、また、良い部分を探し出してみたりすることで、今まで自分自身の認知を修正したり歪みを変えることに役立ちます。
たとえば、、、
叱責する上司を悪く酷い人間だとだけ捉えるのではなく、違う方向からもチェックしてみて、上司の良い点や問題の点を見つけだし、その歪みを取り除くこころみ。
ストレス解消型
いわゆるストレス発散です。私たちが、ストレスを受けたときに無意識に行っていることで、ストレスを身体にため込まず、発散させるやり方です。
気晴らし型コーピング
気晴らし型コーピングとは、好きなことをしたり、音楽を聴いたり、ショッピングを楽しんだり、美味しい物を食べに行ったりする[自分が好きなことを行って、気分転換を図ること]。
普段やっているストレス解消のこと。
リラクゼーション型・その他コーピング
リラクゼーションもストレスコーピングの一つだと考えられています。アロマテラピーだったり、マッサージだったり、エステだったりと身体の緊張を緩めること。そうすると、感情も穏やかになりストレス解消に向かいます。
ストレスコーピングの留意点
問題点を解決したいという意識をハッキリもつ
ストレスがあるということは、3つの要素があることです。
ですから、、、
漠然とストレスに対して何もせずに感じているだけでは何の解決にもなりません。「ストレスを解消する」「自分自身で問題を解決しよう」という強い意識が大切です。その意識があって、『ストレスコーピング』が可能となります。
この明確な気持ちと意志が、ストレス解消の成果を左右することになります。
また、、、
ストレスを抱えて苦しんでいても「頭の中を整理できず」「また思い出すだけで混乱する」こともあり、どのように「ストレスに対して立ち向かえば良いのか」も見えなくなりますから、第三者に相談することは、問題解決の大きな手助けになります。
なので、、、
1人で抱え込まずに、家族や友人やカウンセラーなどの専門の方に相談することは、問題解決の大きな手助けになります。
以上。
- 参考文献
- 厚生労働省:e-ヘルスネット > ストレスコーピング
- マイナビ:5分で理解!ストレスコーピングとは?分かりやすく解説します
- Senses Lab:ストレスコーピングとは?種類と職場での具体的な実践法を紹介!
- mitsucari:ストレッサー(ストレス要因)の種類や例とは?仕事や上司の影響範囲
- 日本成人病予防協会:ストレスとは
- 元住吉こころみクリニック:ストレス障害
また、次回。