夜更かしして、また会社に遅刻してしまった。私の体内時計はどうなっているの。
と、いう方へ
それは単に夜更かししたからです。
ちゃんとした時間に眠っていたら
体内時計が動いて朝起きられますよ。
今回は、体内時計の話です。
■もくじ
- 睡眠の仕組み、体内時計はどうなっているのでしょうか。
- 睡眠をコントロールできない3つのタイプとは
- 朝日を浴びて、不眠を克服しよう
この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。
睡眠の仕組み、体内時計はどうなっているのでしょうか。
体内時計が動いて、睡眠と覚醒のリズムを作っている
人はなぜ眠くなるのでしょうか。
たとえば、時刻がまったく分からないような環境に人がおかれたとしてます。窓もないために昼なのか夜なのかも分からない環境。こんな環境におかれたとしても、、、
- 人間は、不思議と規則正しく起きて(覚醒)、寝る(睡眠)リズムを刻みます
覚醒と睡眠は、脳にある体内時計が制御している
時間が分からない環境にあっても、1日をリズミカルに過ごすことができるのは、人間だけではありません。およそ、すべての動物がもっている脳力です。
また、、、
- 人の身体は、37兆個でできているといわれますが、この細胞たちにも体内時計があり、リズムを刻んでいるといわれます
細胞のリズムを指揮する視交叉上核
37兆個の人の細胞が、バラバラにリズムを刻んでいるわけではありません。
脳の視床下部のいちばん深い脳底にある【視交叉上核】が身体中の体内時計の指揮をとっています
視交叉上核は、約4万5000個の神経細胞が集まって新計画を形成しているといわれています。
睡眠の仕組みは、体内時計と疲れが同調して眠くなる
人は、日中働いて疲れて眠くなります。これを睡眠恒常性といいます。この眠くなる【睡眠恒常性】と体内時計が、強調しあうことで私たちは眠くなります。
それは、、、
1日の疲れが出て眠くなり、体内時計も夜遅くなったから寝ようとタイミングを作り出すので、より良く眠くなる
と、いう仕組み。
この2つの【睡眠恒常性】と【体内時計】が、強調して働いてくれれば問題は無いですが、夜勤とか交代制の仕事をしていると、、、
- 夜勤明けの昼間に疲れて眠いのと、体内時計は昼間だからと反発して、疲れているにもかかわらず睡眠が安定しない、疲労回復が乏しい
と、いったような不眠症の症状が出ます。
たとえば、飛行機に乗って海外へ行くと昼間に眠くなり、良質な睡眠を得られないのもこの症状です。
睡眠をコントロールできない3つのタイプとは
ぐっすり寝て、頭もスッキリして、気分のよい1日を迎えたい。という気持ちは、みんなが思っていることだと思います。
しかし、残念ながら現代では、大人の20%が不眠を訴えていて、【国民病】とまでいわれているのが現状です。
不眠の具合は大きく分けて、3つある
- 過覚醒型
- 睡眠恒常性異常型
- リズム障害型
不安や心配ごとで眠れない【過覚醒型】
いわゆる不眠症。たとえば、明日会議で発表しなければならないと考え出すと眠れなくなるとか心配ごとがあってドキドキして眠れないなど。気になることがあると、寝つきが悪かったり、とチュで目覚めてしまったり、いつもより早く起きたりします。
また、眠り浅く、よく眠れたという満足感が得られなかったりします。
不眠症 | |
入眠障害 | 寝つきの悪い。(30分~1時間以上)眠りにつけない |
中途覚醒 | いったん眠りについても、眠りが浅く途中で何度も目が覚める |
早朝覚醒 | 早朝に目が覚めてしまう。起きる時間の2時間以上前に目が覚め、その後眠れない |
熟眠障害 | ある程度眠ってもぐっすり眠れたという満足感(休養感)が得られない |
心配性の人に多いです。
過覚醒型は、うつ病などを合併する恐れが
眠れない。睡眠時間が少ないことは、私たちの身体に大きな負担を強いることになります。
集中力がないとか倦怠感がある。
この慢性的な睡眠不足を続けていると、知らず知らずのうちにうつ病や生活習慣病、心筋梗塞や脳卒中などに罹るリスクがあるので、生活習慣を見直して早めの対策が必要です。
高齢者に多い【睡眠恒常性異常型】
睡眠は、1日起きて脳や身体が働いていますが、それを休ませるためのもの(睡眠恒常性)。
加齢とともに睡眠時間が短くなっていきます。70代の老人だと、通常6時間程度しか眠れなくなります。これに加えて昼寝などしてしまったら、ますます寝られない状態になります。
ですが、寝られなくて心配になったり、不安になったりすることを睡眠恒常性が異常をきたしたときをいいます。
夜型人間に多い【リズム障害型】
言葉のとおり、リズムに障害が出ているタイプをいいます。多くの人々は、夜遅くなると眠くなりますが、このタイプの人は、夜型人間。普通の時間帯に眠くならずに、短時間の睡眠のまま会社に出社。その寝不足を週末に寝だめします。
午前の遅い時間帯に出社して、夜遅く退社するような環境であれば、不眠症の問題は発生しませんが、夜型人間で通常の午前8時出社などであれば、不眠が続きますので不眠症といわれます。
似た症状で概日リズム睡眠障害がありますが、別タイプです。
朝日を浴びて、体内時計をリセット【不眠を克服しよう】
生活のリズムを刻むのが不眠解消の解決法です
不眠気味や不眠症を解決する方法は、早起きすることにあります。
そして、、、
- 外に出て朝日を浴びること
こうすることによって、1日のリズムができてきます。快眠のためには、生活のリズムを刻んでいくことがまず最初にやるべきこと。
生活の質(QOL)を向上させよう
規則正しい生活を送り、生活の質を向上させること(QOL)。以下の3つの要素で潜在能力は効率的に働きます。
- 私たち人間は、朝日を浴びる[早起きをする]
- 昼間の光を浴びる[日中活動をする]
- よるはくらい場所で過ごす[寝室は暗くをする]
さらに、心がけたいことは、、、
- 規則正しい食事
規則正しい食事は、しっかり3回の食事を摂ることではなく、規則正しい時間に合わせて食事を摂ることを指します。規則正しい食事は、生体リズムを整えてくれます。
生活習慣を見直しても不眠が改善されない場合は専門医に相談を
100種類を超える不眠症の症状。眠れないことは、心身を悪化させ、怖い生活習慣病を起こす可能性もあります。生活習慣を見直して体内時計がリセットされたにもかかわらず眠れず改善しない場合は、早めに専門医に診てもらってください。
厚生労働省のホームページから、、、
体内時計
概日リズム(サーカディアンリズム)を形成するための24時間周期のリズム信号を発振する機構。生物時計とも呼ばれる。脳内の視床下部の視交叉上核に存在する。
生物は地球の自転による24時間周期の昼夜変化に同調して、ほぼ1日の周期で体内環境を積極的に変化させる機能を持っています。人間においても体温やホルモン分泌などからだの基本的な機能は約24時間のリズムを示すことがわかっています。この約24時間周期のリズムは概日リズム(サーカディアンリズム)と呼ばれます。
概日リズムは、光や温度変化のない条件で安静を保った状態においても認められることから、生物は体内に時計機構をもっていることが明らかとなり、これを体内時計(生物時計)と呼んでいます。哺乳類の体内時計は、脳の中心部下面にある視床下部の視交叉上核に存在することが分かっています。
ヒトの体内時計の周期は24時間よりも若干長いため(短い人も少数ながらいます)、体内時計のタイミングを外界の24時間周期の明暗周期に一致させるシステム(同調機構)があります。同調機構によって地球の公転による日長時間の季節変化や、時差地域への急速な移動にともなう明暗周期の変化に体内時計を一致させることができます。人間を含む哺乳類では網膜から体内時計への直接の神経繊維連絡があり、これにより目から入った明暗環境の情報が体内時計に伝達されます。人間では、朝の強い光は体内時計を早める方向に、夜の光はこれを遅らせる方向に働きます。
体内時計はなぜ24時間周期を形作ることができるのでしょうか。最近の分子生物学研究から明らかになったところによれば、体内時計細胞では幾つかの遺伝子(時計遺伝子)が時計蛋白を合成し、それらが相互に結合し、また分解されることを約24時間周期で繰り返しており、このような遺伝子活動から体内時計の概日リズム信号が生じているようです。
厚生労働省:e-ヘルスネット > 体内時計
以上。
- 参考文献
- 厚生労働省:e-ヘルスネット > 体内時計
- ナショジオ:不眠症、あなたはどっちのタイプ? 治療法も別々
- 睡眠センター:睡眠の基礎知識
- 公益財団法人テルモ生命科学振興財団:体内時計のコントロールセンターが脳の視交叉上核にある
また、次回。
Thank you very much for providing photos and illustrations.
- pakutaso
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