医者から「糖尿病予備軍です」といわれたけど、あんまり自覚がない。調べたら、かなりヤバイ状況なので不安で不安で。
と、いう方へ。
糖尿病とうつ病は密接な関係があります。
糖尿病が先なのか、うつ病が先なのか。
どちらが先なのか
分からないくらい、
関係は深いです。
糖尿病予備軍といわれると、
気分が滅入るでしょうが、
腰を据えて食生活を見直せば改善していきます。
今回は、「うつ病」と「糖尿病」の話を深掘りします。
■もくじ
- 糖尿病になると3割がうつ病になり医療費が4.5倍に上昇する
- うつ病になったひとは、2型糖尿病や肥満、脂質異常症が多い
- 糖尿病の人のうつ病改善には、QOL向上が最適
- 糖尿病のうつ病予防には、週1時間の運動が気分を明るくする
この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。
糖尿病になると3割がうつ病になり医療費が4.5倍に上昇する
うつ病になると、血糖値のコントロールがむずかしく、糖尿病の合併症が多くなる
こんにちは。コータローです。
僕は、先日こんなツイートをしました。
糖尿病でうつ病を発症の人は、朝食を食べない人、運動をしていない人が多く発病しています。
— コータロー@横浜 (@kotaroblog) November 16, 2020
糖尿病での死亡者は年間、15,000人。
糖尿病からうつ病になる原因は、食べたいものも食べられない食事制限や頻繁なインスリン注射などが原因。
13%は、不安障害であり、5.7%は、抗うつ薬を服用している。
糖尿病でうつ病を発症の人は、朝食を食べない人、運動をしていない人が多く発病しています。 糖尿病での死亡者は年間、15,000人。 糖尿病からうつ病になる原因は、食べたいものも食べられない食事制限や頻繁なインスリン注射などが原因。 13%は、不安障害であり、5.7%は、抗うつ薬を服用している。
糖尿病患者は増え続け、同時にうつ病も増加している
厚生労働省が行った平成28年の「国民健康・栄養調査」では、、、
糖尿病が強く疑われる者(糖尿病有病者)、糖尿病の可能性を否定できない者(糖尿病予備群)はいずれも約1,000万人(合わせて約2,000万人)と推計されています。
平成28年「国民健康・栄養調査」の結果
その割合は・・・
- 男性16.3%
- 女性9.3%
この20年間で増加しており、年齢が高いほど糖尿病有病者の割合は高くなっています。
糖尿病予備軍とは
糖尿病の可能性を否定できない者が、約1,000万人もいるのが現状です。
この糖尿病予備軍をググると、、、
糖尿病予備軍
この国民病の糖尿病は、既に成人の6人に1人の割合になっています。
なぜこんなに多いのでしょうか。
じつは、、、
糖尿病に罹患しているのに、治療を受けていない人は全体数の半分弱
だと、いわれています。
この理由として考えられるのは、2つ。
- 早い時期に自覚症状がない
- 検査にて血糖値が高いといわれても治療しない人が多い
では、その現状を見てみると・・・
厚生労働省では[糖尿病とこころ]、、、
- 糖尿病で、年間15,000人が、死亡
- 糖尿病で、年間15,000人が、人工透析をはじめ
- 糖尿病で、年間1,000人が、視力障害などの失明している
糖尿病とうつ病の関係では
糖尿病の3割がうつ病に
おなじ厚生労働省の糖尿病とこころでは、糖尿病とうつ病の数値を出しています。
- 糖尿病患者の13%が、不安障害
- 糖尿病患者の10%は、うつ病
- 糖尿病患者の5.7%は、抗うつ薬を服用
糖尿病治療からうつ病に
糖尿病になると、食事制限などの自己管理を強く求められます。
これは、、、
いままで自由に飲み食いできていたことが、極端にできなくなります。
このような長期的な治療から、
うつ病を併発されるのではないかと考えられています。
そして、、、
うつ病があると、運動不足になり、自己管理も難しく、糖尿病になりやすい
とも、いわれています。
糖尿病患者がうつ状態になってしまったら
糖尿病になると、食事療法や生活上の制約が多くなり、
インスリン注射が頻繁になり、ストレスが増大します。
糖尿病を患ったことで、不安なことが膨大になります。
たとえば、将来のことを思うと、、、
- 合併症になるのではないか
- 失明するのではないか
- 腎障害が酷くなるのではないか
- 神経症が酷くなるのではないか
そして、病気で家族に、、、
- これ以上、家族に心配を掛けたくない
- 糖尿病を持ちながらの生活が苦しい
- 将来の金銭面を考えると不安
こういった不安が増幅されていくと、、、
不安なことが多くて、
糖尿病治療への意欲がなくなり、
治療に向かうエネルギーが低下して、
ますますうつ状態が加速します。
糖尿病とうつ病が併発すると、死亡率が1.6倍上がり、医療費は4.5倍に膨れ上がる
糖尿病だけでも大変ですが、うつ病があると、、、
- 運動不足になり
- 自己管理も難しい
この状態は、さらに糖尿病を悪化させる危険因子になります。
そして、、、
- 糖尿病とうつ病が併発することで、生活の質が著しく低下します。
- すると、全般的に深刻な影響がでます。
それが、、、
死亡率が1.6倍上がり、医療費は4.5倍に膨れること
なぜかというと、、、
糖尿病の合併症が起こりやすくなるからです。
それは、、、
神経障害や慢性腎臓病(CKD)、網膜症など
これらのリスクが高まります。
糖尿病による「うつ病」の怖さは
糖尿病の合併症である「神経障害や慢性腎臓病(CKD)、網膜症」なども大変心配なことです。
が、それ以上に『うつ病』の併発は、心配です。
それは、、、
うつ病を併発すると、、、
- 糖尿病の治療の効果を期待することができなくなり
- 食事制限や運動への関心が低下し
- 有効な療養行動を実施・継続することが出来なくなり
- 喫煙量やアルコール量が増える
さらに、、、
『うつ病の併発』が、糖尿病の悪化を招く悪循環に陥りやすくなる。
のです。
うつ病になったひとは、2型糖尿病や肥満、脂質異常症が多い
うつ病の人には糖尿病や肥満、脂質異常症が多い
国立精神・神経医療研究センターなどの研究グループは、約1,876人の日本人を対象に大規模な調査をしました。
調査した項目は、、、
- BMI(体格指数)による分類
- メタボリックシンドローム関連の疾患
- 食生活・運動といった生活習慣とうつ病との関連
この調査で判明したことは、、、
- うつ病患者は、2型糖尿病や肥満、脂質異常症が多いこと。
- うつ病患者は、間食や夜食を食べている人が多いこと。
さらに、、、
- うつ病患者は、朝食を食べている人が少ない
- うつ病患者は、運動(中程度以上)をしている人が少ない
うつ病患者は、メタボリックドミノから糖尿病へ
そして、糖尿病、高血圧などの生活習慣病になる、生活習慣の乱れから始まる肥満から始まるドミノ倒しのこと。
うつ病経験者は、ストレス症状が強い
日本人を対象にした11,876人の調査では、
この内1,000人がうつ病にかかった経験がありました。
そこで、、、
うつ病経験者1,000人と10,876人を比較したら、、、
うつ病経験者は、、、
- 軽食や夜食を摂る人が多い
- 朝食を食べない人が多い
- 中程度の運動をしていない人が多い
また、、、
うつ病経験者は、ほかの11,876人に比べてストレス症状が強い
さらに、、、
うつ病経験者は、BMI30以上の肥満の割合が、ほかの11,876人に比べて1.61倍
そして、、、
BMI 18.5未満の体重不足もうつ病経験者に多かった
糖尿病に関しては、、、
うつ病経験者は、糖尿病も発症している人が、1.48倍に増えた
うつ病を経験した人は、、、
- ストレスによる食欲低下によって「痩せていたり」
- 逆に過度なストレスで「ストレス太り」になっている人が多い。
うつ病を経験した人は、両極な状態にあるという結果でした。
糖尿病の人のうつ病改善には、QOL向上が最適
生活習慣の改善がうつ病の病状改善に
とても重要なことなのですが、、、
糖尿病を患っている人は、自分がうつ病になっていることに気がついていないこと多い。
のです。
うつ病は、こころの不調だけではなく身体の不調も表れます。
たとえば、、、
身体の不調は、、、
- 体重が減った
- 食欲がない
- 眠りすぎる
- 動きや話し方が遅くなった
- 性欲が減った
こころの不調は、、、
- 悲しい気持ちが消えない
- 以前は楽しめていた活動に興味を持てない、楽しめない
- 集中したり、物事を決めることが難しい
- 自分を大切に思えない
- 失敗したわけではないのに罪悪感がある
- 死にたいと思う
糖尿病の人は、こころのケアが必要です。
糖尿病を患ってしまったからといって、
みんながうつ病になるわけではありません。
たとえば、以下のような人は
うつ病を併発しないといわれています。
- 親身になって支えてくれるパートナーがいる人(既婚者)
- 仕事があり経済的な不安が少ない人
【うつ病予防】糖尿病予備群は、生活習慣の改善で
米国疾病予防管理センター(CDC)が主導する「糖尿病予防プログラム」(DPP)では、、、
60歳以上では2型糖尿病への進行を71%抑えられた
と、いいます。みんなが協力し合うことで、闘病病は改善できることが判明しました。
糖尿病治療は大変ですが、1人で抱え込まないで
糖尿病治療は、食事制限など大変な項目がたくさんあります。
だからといって、
自分を責めないでください。
もしかすると、、、
生活の管理や食事制限がうまく行かないのは、うつが背景に隠れているかもしれない
のです。
ですから、、、
うつの部分を改善できたら、、、
以前のように、
意欲的にまた行動的に糖尿病治療に取り組めるようになります。
1人で考え込まずに、主治医に相談しましょう。
糖尿病のうつ病予防には、週1時間の運動が気分を明るくする
食事をしっかり摂り、適度な運動が糖尿病のうつ病予防
現代人は、デスクワークが多く、
座った時間が長いのが特徴です。
この生活スタイルは、、、
うつ病になる発症率を高めています
ですから、、、
生活スタイルを見直して、少しでも運動する時間を取ることが、気分を明るくする秘訣です。
また、、、
座ったままで運動をしないことは、
肥満や体重増加になり、
2型糖尿病などの生活習慣病や
がんなどを引き起こしやすい
座ったままの生活では、、、
- 血流が悪くなる
- 代謝に障害が起こる
- 体脂肪をエネルギーに変える働きが弱くなる
- 筋肉や骨が弱くなる
などの障害が出てきます。
運動をすると思考は、ポジティブになりやすい
座ったままの仕事では、思考がふさぎがちになります。そこで、少しの時間でもよいので身体を動かすことが大切です。
少しの時間とは、1〜2分で大丈夫
これは、、、
座ったまま過ごすことの多い人は、1日に20分間の運動をするだけで、寿命を延ばし、2型糖尿病などのリスクを低減できる。
と、いうデータもあります。
- 運動することは、リフレッシュする効果もあり
- 運動することで、交感神経が活性化され心拍数が上昇します
- 交感神経が優位になれば、意欲的になりポジティブになります
運動することでセロトニンを活性化させ、エンドルフィンの分泌を高めよう
一定のリズムを刻む運動は、
脳の情報伝達物質のバランスを整える神経物質の一つである「セロトニン」が活性化されます。
一定のリズムを刻む運動とは、ウォーキングやサイクリングおよびジョギングなど
脳内の「セロトニン」の量が増えると、、、
こころが落ち着いて爽やかな気分になり、集中力が高まります
さらに、、、
不安や抗うつ感などが改善され、元気が出てポジティブな気分になります。
そして、、、
運動することは、【エンドルフィン】の分泌も高めます
脳内で働く神経伝達物質の一つであるエンドルフィンは、鎮痛効果や気分の高揚、幸福感などを得られます。
エンドルフィンは、脳内麻薬ともいわれています。
ですから、、、
少しの時間でもよいから、リズムのよい運動をすることは、ストレス耐性やうつの予防にも効果があります。
ぜひ、、、
今からトライしてみてください。
以上。
また、次回。
- Thank you very much for providing photos and illustrations.
- pakutaso
- irasutoya
- Photo by Thomas Bjornstad on Unsplash