虫歯の遠因は、咬み合わせ(不正咬合)だと分かったけれど、どうして咬み合わせが悪くなるのか知りたい。
そもそも歯並びは、自分のせいじゃないし・・・
と、いう方へ
「可愛い八重歯だなぁ」とというあなた。八重歯ができるの原因は、お母さんの栄養状態が悪かったからですよ。
■もくじ
- 虫歯やになりやすい不正咬合(咬み合わせ)のメカニズム
- 虫歯やになりやすい不正咬合予防矯正は早めにやろう
歯学博士の長尾周格ドクターが、教える。
【長尾周格】
歯学博士。
予防歯科専門クリニック「稲毛エルム歯科クリニック」院長。
著書に『歯医者が虫歯を作っている』、『歯医者の99%は手抜きをする ダメな歯医者の見抜き方 いい歯医者の見分け方』など
虫歯やになりやすい不正咬合(咬み合わせ)のメカニズム
虫歯の遠因、不正咬合(咬み合わせ)がなぜできるのか
「歯並びの悪いのは、遺伝だ」なんていう方がいますが、もともと人間は、キレイな歯並びで生まれてくるはずですので、遺伝が原因というのは考えられません。
虫歯の遠因、不正咬合(咬み合わせ)は、遺伝ではなく成長・発育の問題です。ですから予防もできるはずです。
まず、虫歯の遠因、不正咬合(咬み合わせ)は、大きく分けて2つあります。
- 歯槽性不正咬合
→歯の位置の異常 - 骨格性不正咬合
→上あごと下あごの成長・発育に問題があって起こる
この咬み合わせの問題は、本人が引き起こしたものではなくて、妊娠中(もくしくは妊娠前)のお母さんの栄養欠乏が、関係しています。
(恐らくお父さんの栄養状態も関係してるはず・・・)
6歳まで決まる顎(あご)の大きさ(不正咬合は妊娠中のお母さんのミネラル不足)
生まれてから赤ちゃんは急速に成長します。特に脳の成長早くて、6歳の時に完了し、脳を守る頭蓋骨も同じ。その大きさは、成人とほぼ同じ大きさになります。
だから、上あごの大きさも9割は成長を終えます。
この時、上あごの横幅が足らないと、、、ガタガタの歯並びになります
鼻中隔軟骨の成長度合いが大きく影響する
上顎(あご)の上に鼻中隔軟骨があります。この鼻の穴の奥の方にある軟骨が、上あごの大きさと密接に繋がっています。鼻中隔軟骨が、ちゃんと成長してくれないと歯並びが悪くなってしまうのです。
だから、赤ちゃんの時に軟骨の成長が大切なのです。
軟骨の成長に欠かせないのが、ビタミンCとミネラルである鉄分
軟骨は、栄養不足で正常な大きさまで成長できない・・・
歯並びは、お母さんの妊娠中に決まる
軟骨の成長に欠かせない[ビタミンC]と[ミネラルである鉄分]は、幼児期には消化器官が未発達なので摂りづらい。特に[ミネラルである鉄分]は、胎児の時の胎内でお母さんからありったけの鉄分をもらいます。
なので、、、
お母さんが妊娠期に充分な鉄分がないと、軟骨の成長が悪く、上あごの状態が悪くなり、ガタガタの歯並びになります
妊娠中のお母さんは、[ビタミンC]と[ミネラルである鉄分]必要以上に摂らないといけないのです。
ガタガタの歯並びの原因は栄養不足(八重歯ができるわけ)
5歳から6歳にかけて一気に上あごが大きく成長し、横幅が広がりますから、空きっ歯になります。6歳頃に乳歯から永久歯に生え替わる時期になります。
この時期に成長が十分でないと、
- 日本人に多い前歯がガタガタの歯並びなったり
- 隙間がないの犬歯が飛び出た「八重歯」になります
これは、上あごの横幅の成長不足によって起こります
出っ歯も受け口も妊娠中の赤ちゃんの軟骨の成長度合いが影響しています。
出っ歯も受け口も結局は、鼻中隔軟骨が、ちゃんと成長してくれないから起こります。
ようは、、、
妊娠中のお母さんが、[ビタミンC]と[ミネラルである鉄分]をちゃんと摂ってくれているかによるのです。
妊娠時、授乳時、成長期などは、通常と違い、必要な栄養は、、、
通常時の2倍〜4倍だといわれています
予防矯正は早めにやろう(早期発見・早期治療が大切)
虫歯やになりやすい不正咬合(咬み合わせ)のメカニズムをご理解いただけたと思います。
→ 積極的に葉酸をとろう
妊娠前から妊娠中のお母さんの栄養状態はとても大切ですね
特に[ビタミンC]と[ミネラルである鉄分]
不正咬合だからと云ってあきらめる必要はありません。
- 上あごの成長が止まる6歳以後は、予防矯正を施せば良いのです。
- 矯正は、骨格の成長・発育段階が望ましいです。
ですから、大切なのは、、
早期発見・早期治療が大切という結論になります。
虫歯も歯周病も不正咬合も予防することができます。
予防することで、さまざまな慢性疾患を防ぐことにも繋がります。
以上。
では、また次回。