ヨーグルトを毎朝食べて、生きた乳酸菌が腸まで届くから便秘も解消して、お腹スッキリ。
乳酸菌のおかげです。
と、いう方へ
いろんな説があって、情報もいっぱいあって選ぶのに大変ですね。
でも乳酸菌が腸まで届いて活躍するとははなはだ疑問です
今回は、ヨーグルトと乳酸菌の話です。
■もくじ
- ヨーグルトの乳酸菌が腸にまで届いて働いているのか疑問
- ヨーグルトを常食しているとエンザイム(酵素)不足で腸相が悪い
この記事は、世界で初めて大腸内視鏡の挿入方法を考案した新谷弘実ドクターが書かれた『病気にならない生き方』を参考にして、重要な点を抜粋しながら解説していきます。
アメリカ消化器内視鏡学会で、多くの賞を受賞している胃腸内視鏡分野の世界的権威。
世界で初めて、大腸内視鏡を使ったポリープ切除術を考案し、その技術によりガン発症リスクを大きく減少させた功績を称され、医学誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』※1 において、医学界に大きな影響を与えたドクターのひとりに選ばれた。
各界のトップやハリウッドスターなど多くのVIPから主治医として支持される。
著書『病気にならない生き方』は200万部を超すベストセラーとなり、16種類の言語に翻訳、世界中で販売されている。
プロフィール
■ この素晴らしい本を、
■ 僕(コータロー)が、掻い摘まんで解説し紹介します
■ 貴方の暮らしにお役立てください
ヨーグルトの乳酸菌が腸にまで届いて働いているのか疑問
腸の動きがよくなった「ヨーグルトの乳酸菌のおかげ」がそもそも怪しい
「カスピ海ヨーグルト」や「アロエヨーグルト」など、各種のヨーグルトが健康効果をうたって人気です。しかし、ヨーグルトを毎日食べている人の腸相は悪いです。
ヨーグルトを食べ続けている人に話を聞くと、、、
・胃腸の調子が良くなった
・便秘が治った
・ウエストがスッキリした
というようなことをいいます。
そして、こうした効果があるのは、すべてヨーグルトに含まれている「乳酸菌」のおかげだと信じているのです。
ヨーグルトの乳酸菌は、腸まで届くのか
人間の腸にはもともと乳酸菌がいます。こうしたもともといる菌を【常在菌】といいます。
人間の身体は、外から入ってくる菌やウイルスに対するセキュリティシステムができあがっています。たとえヨーグルトの乳酸菌が身体によい乳酸菌であったとしても、【常在菌】でないものは、
- このセキュリティシステムに引っかかり殺菌されてしまうようになっています
- セキュリティシステムによってヨーグルトの乳酸菌は殺菌される
ヨーグルトを食べて胃の中に入ると、まず最初に働くのが【胃酸】です。
ヨーグルトの乳酸菌は、、、
胃に入った時点でほとんどが胃酸によって殺されます
そのため、最近では特別な工夫を施して「腸まで届く乳酸菌」を売りにしたヨーグルトも登場しています。
しかし、、、
腸まで届いたとしても、はたして常在菌と手を取り合って働くことが本当に可能なのでしょうか。確かにシャーレの中では生きたまま腸に届くことが確認されているようですが、実際の胃腸の中は実験室とは違います。
このブログでも、「腸まで届く乳酸菌」は、難しいと疑問を投げかけました。
ヨーグルトは、乳酸発酵によって乳糖が分解されます。が、通常分解されるのは10〜30%ほど、70%の乳糖は残ったままなので、牛乳と同様に分解されない。だから、ヨーグルトも摂るべきではありません。
ヨーグルトは、乳酸発酵によって乳糖が分解されます。が、通常分解されるのは10〜30%ほど、70%の乳糖は残ったままなので、牛乳と同様に分解されない。だから、ヨーグルトも摂るべきではありません。
ヨーグルトは腸内細菌にとって「焼け石に水」!
(ヨーグルトは)食べて悪いとまでは言いませんが、あまり言うほどの効果はないです。含まれている善玉菌は非常に限られています。
腸のなか全部の腸内細菌は100兆個あると言われているんですけど、それに対してヨーグルトのカップを2つ食べたとして、それで増えるのは0.002%。もう本当に焼け石に水なんですね。
善玉菌が入っているのは確かだけれども、実際に健康効果があるかというとはっきり言って「ない」んですね。
多くても1日200gぐらいですね。であれば心配ないと思います。というのは、牛乳や乳製品自体もコレステロールを増やすんですね。
カルシウムも別に牛乳からとらなくても、野菜などから十分とれます。「牛乳をとらないとダメだ」ってテレビなんかでは言いますけど、あまり神経質になって飲むと、それこそかえって乳製品の悪い面、つまりコレステロールが上がるという面が強く出てしまうんです。
→ ヨーグルトは腸内細菌にとって「焼け石に水」!
ヨーグルトは温めて食べるのがダイエットには効果的?
ホットヨーグルトと称してヨーグルトを温めてから食べるとダイエットに効果ある、なんて医学的根拠に乏しい健康関連情報がネット上で出回っています。そのダイエット効果の理由としてヨーグルトの有効成分が吸収されやすくなる、なんてことが書かれています。
ヨーグルトは十分に加熱処理してから食べましょう!!?? ってことになることは自明の理。でもこれじゃあ、せっかくお腹の調子を整えてくれる乳酸菌も全滅だよ〜!!非常に稀なことではあるんですけど、市販のヨーグルトが原因で敗血症になる可能性があることは、頭の隅に残しておいても損はないと思います。
ホットヨーグルトのダイエットの効果としては便秘を解消できます、と書かれていました、それ発酵じゃなくて腐敗しての下痢なんじゃないの?
→ ヨーグルトの乳酸菌が原因で死ぬ寸前の敗血症に!!
ヨーグルトを常食しているとエンザイム(酵素)不足で腸相が悪い
「ヨーグルト神話」に疑問を感じるのは、臨床現場では、ヨーグルトを常食している人の腸相がけっしてよいものではないからです。
ですから、ヨーグルトに含まれる乳酸菌が生きたまま腸に届いたとしても、そこで腸内バランスをよくする働きがなされることはないと考えています。
乳糖を分解するエンザイム(酵素)不足
なぜヨーグルトに「効果」を感じる人が多いのでしょうか。その理由の一つに「乳糖」を分解するエンザイム(酵素)の不足が考えられます。乳糖というのは乳製品に含まれる糖分のことですが、これを分解するエンザイム(酵素)【ラクターゼ】は年齢を経るごとに減少していきます。
でも、これはある意味当たり前のことです。
なぜなら「乳」というのは、赤ん坊が飲むものであって、大人が飲むべきものではないからです。
つまり、、、
- 本来【ラクターゼ】は大人には必要のないエンザイム(酵素)なのです。
「ヨーグルトの乳酸菌のおかげで便秘が治った」という勘違いの理由とは
乳糖はヨーグルトの中にもたくさん含まれています。
そのため、ヨーグルトを食べると、エンザイム(酵素)不足から乳糖をきちんと消化しきれず、その結果として消化不良を起こします。
つまり、、、
- ヨーグルトを食べると、軽い下痢を起こす人が多いということです
この軽い下痢によってそれまで腸内に停滞していた便が排出されたのを「ヨーグルトの乳酸菌のおかげで便秘が治った」と勘違いしてしまっているというわけです。
「ヨーグルトの乳酸菌で腸相は悪くなっています
ヨーグルトを常食していると、腸相は悪くなっていきます
これは30万例の臨床結果から自信をもっていえます。
もし、ヨーグルトを常食しているなら、便やガスのにおいが強くなっているはずです。これは、【腸内環境が悪くなってきている証拠】だと思ってください。
- くさいのは、毒素が腸内で発生しているからです
自分の健康は自分で守っていく時代
「ヨーグルトの乳酸菌が、便秘にいい」などのように一般的にも健康効果がうたわれ、企業などがいかにわが社の商品がすぐれているか訴えているもののなかにも、実際には身体にとって良く無いものはたくさんあるのです。
自分の健康は自分で守っていかなければならない時代です。
相手から出される情報を鵜呑みにするのではなく、自分の身体で確かめ、真実を見極めることがひつようなのです
自分の身体で確かめるというのは、ただたんに食べてみる、やってみるということではありません。
なぜなら、ヨーグルトの例のように「便秘が治ったからよい」と勘違いしてしまうこともあるからです。
自分の身体で確かめるというのは、きちんと選び、実践し、そのうえで、定期的に「胃相」「腸相」を信頼できる医師に診てもらうなど、客観的な結果を確認する努力するということです。
健康で長生きするためには、外から聞こえてくる声に翻弄されるのではなく、自分の身体の中から聞こえてくる声にもっと耳を傾けてみることが必要なのです。
以上。
また、次回。