肉食は控えるようになったけど、魚といえばマグロでしょ。買い込んで毎日食べています。
と、いう方へ
魚肉女子になったのはいいですが、
赤身はとても酸化しやすいので
食べ方に注意が必要ですよ。
今回は、赤身の食べ方の話です。
■もくじ
- 赤身の魚には、酸化しやすい鉄が多く含まれているから要注意
- 赤身の魚には、白身の魚より抗酸化物質のDHAやEPAが多く含まれていた
この記事は、世界で初めて大腸内視鏡の挿入方法を考案した新谷弘実ドクターが書かれた『病気にならない生き方』を参考にして、重要な点を抜粋しながら解説していきます。
アメリカ消化器内視鏡学会で、多くの賞を受賞している胃腸内視鏡分野の世界的権威。
世界で初めて、大腸内視鏡を使ったポリープ切除術を考案し、その技術によりガン発症リスクを大きく減少させた功績を称され、医学誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』※1 において、医学界に大きな影響を与えたドクターのひとりに選ばれた。
各界のトップやハリウッドスターなど多くのVIPから主治医として支持される。
著書『病気にならない生き方』は200万部を超すベストセラーとなり、16種類の言語に翻訳、世界中で販売されている。
プロフィール
■ この素晴らしい本を、
■ 僕(コータロー)が、掻い摘まんで解説し紹介します
■ 貴方の暮らしにお役立てください
赤身の魚には、酸化しやすい鉄が多く含まれているから要注意
このブログで、、、
牛やブタなどの体温が人間よりも高い動物性タンパク質を多く食べる人は、さまざまな健康被害になる可能性が高いことを指摘しました。
たとえば、、、
- 胃腸で分解・吸収が完全に仕切れず腸内で腐敗し大量の毒素を作り出してしまう
- 大量のフリーラジカル(活性酸素)が作られてしまう
- 毒素を解毒するために腸内や肝臓で大量のエンザイム(酵素)が消費される
そして、何よりも怖いのは、、、
肉ばかり食う腸には、癌の原因となる憩室ができやすい
と、「肉ばかり食う肉食女子は、あらゆるリスクがあるので魚肉女子になりましょう」とお伝えしました。
さて今回は、めでたく魚肉に目覚めた方に、魚肉の有益な情報です。
魚肉女子なら、魚の「赤身」と「白身」の違いを知ろう
魚には、「赤身」と「白身」のものがあります。
一般的に赤身の魚よりも白身の魚の方が身体によいとされているのは、、、
- 赤身の魚の方が酸化するのが早いからです
なぜ酸化しやすいのかというと、【鉄分】をたくさん含んでいるからです。
赤身の魚の筋肉には、「ミオグロビン」多く含んでいる
マグロやカツオなど赤身の魚と呼ばれるものは、その名の通り筋肉組織が「赤色」をしています。これは筋肉が「ミオグロビン」という特殊なタンパク質を多く含んでいるからです。
ミオグロビンは、酸素を蓄えることができる球状のタンパク質で、アミノ酸のポリペプチド鎖1本と鉄ポルフィリンから構成されています。
ミオグロビンは、代謝に必要なときまで細胞内に酸素を蓄えることができるので、イルカやクジラ、アザラシなど長時間、水にもぐっていることが必要な動物の筋肉によく見られます。
- 一般的に動物の肉が赤い色をしているのも、このミオグロビンのためです
ミオグロビンを多く含む赤身の魚の肉は、空気に触れるとすぐに酸化する
マグロやカツオなどにミオグロビンが多いのは、この魚たちが海の中をものすごいスピードで泳ぎ回る魚だからです。
猛スピードで泳ぎ続けるには、筋肉に大量の酸素が供給されなければなりません。そのため、酸素が欠乏することがないように、ミオグロビンがたくさん含まれているのです。
このミオグロビンを多く含んでいるため、マグロやカツオなどの赤身の魚は、おろして身が空気に触れるとすぐに酸化してしまう。
これが赤身の魚は良く無いと云われる理由です。
一方、白身の魚は、ミオグロビンをもっていないので、切り身にしておいても、それほどすぐにはさんかしません。
赤身の魚には、白身の魚より抗酸化物質のDHAやEPAが多く含まれていた
赤身の魚には、鉄分が豊富に入っているので貧血の人にはおすすめです
白身の魚くらべ、、、
- 【DHA(ドコサヘキサエン酸)】【EPA(エイコサペンタエン酸)】といった抗酸化物質は赤身の魚のほうが多くもっているのです
それに、、、
- ミオグロビンには自然なカタチでてつぶんがほうふにふくまれているので、貧血がある人には、とてもよい食物といえます
でも、、、
- この鉄分も酸化すると酸化鉄になってしまい、貧血改善どころか健康被害をもたらすものになってしまいますから要注意です
ですから、、、
赤身を食べる際に気をつけたいのは、鮮度のよいものを選ぶことです
高知の郷土料理「カツオのたたき」は赤身を酸化させない料理
高知の郷土料理に「カツオのたたき」というのがありますが、「カツオのたたき」は、表面をさっとあぶることによってタンパク質を変質させ、空気に触れても酸化しないように工夫された調理法なのです。
これだと中の火の通っていない部分は酸素が遮断されるので、【酸化を防ぐ】ことができるというわけです。
ちなみにこの調理法には、、、
- 魚の皮のところに集まりやすい寄生虫を殺すというメリットもあります
赤身の魚は良質な食材だけど、食べ過ぎは禁物です
ちょっとした手間と工夫を惜しまなければ、赤身の魚は良質な食材といえるでしょう。
ただし、やはり動物性タンパク質ですから、摂り過ぎには注意が必要です。
それに、、、
- 最近のマグロには水銀の含有量が増えてきているという報告もあります
血液検査をすると体内の水銀が非常に増えている人がいます。マグロをよく食べる人は一度よく調べてください。
陸上の土壌汚染同様、海洋汚染の問題も、私たち1人ひとりの健康に直結しているという認識をもって改善していかなければならない問題なのです。
以下は、厚生労働省のホームページから、、、
栄養・食生活
鉄(てつ)
人体に必要なミネラルの一種で、赤血球のヘモグロビンに多く存在する。不足すると貧血を起こす。
人体に必要なミネラルの一種で、成人の体内に約3gから5gが存在します。そのうち70%は、赤血球のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンに存在します。残りの30%は、肝臓や骨髄、筋肉などに貯蔵鉄としてストックされています。
鉄が不足すると、赤血球の中のヘモグロビンが減って赤血球の数が減るため、酸素の供給が十分にできない状態となります。これを「鉄欠乏性貧血」といいます。
集中力の低下や、頭痛、食欲不振などの症状があります。また、筋肉中のミオグロビンが減ることで、筋力低下や疲労感といった症状も起こります。
必要量は健康な人の場合男女で異なり、女性は月経の有無や妊娠・授乳期にあるかどうかによって左右されます。
通常の食事をおこなっていれば鉄を摂りすぎることはほとんどありません。ただ、サプリメントなどで大量に摂取すると、過剰症を起こします。
鉄には、肉や魚に含まれるヘム鉄と、野菜などに含まれる非ヘム鉄があります。ヘム鉄は非ヘム鉄よりも吸収がよく、ヘム鉄を利用することで非ヘム鉄の吸収もよくなります。また動物性たんぱく質やビタミンCを一緒に摂ると吸収しやすくなります。
→ 栄養・食生活(鉄)
以上。
また、次回。
Thank you very much for providing photos and illustrations.