肥満を考える9:世界の22億人が太りすぎ【急増する糖尿や高血糖】

肥満

世界の人々は、飢餓に苦しむ人が多いと思ったら、太りすぎの人が増えていることに驚きました。

と、いう方へ。

世界の3人に1人は、肥満か過体重のようです。
このままでいけば、
今後10年で5人に1人が肥満になるようです。




今回は、世界の肥満事情のお話しです。

■もくじ

  1. 世界の肥満人口は22億人、世界の3人に1人が肥満か過体重
  2. 栄養不良の影響で、成人の肥満も[8人に1人]

この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。

世界の肥満人口は22億人、世界の3人に1人が肥満か過体重

体重超過は世界中の22億人の子供と大人、または全人口の30%に

体重超過は世界中の22億人の子供と大人、または全人口の30%に

ニューイングランドジャーナルオブメディスンの大規模なグローバルリサーチの研究では、世界の人口の30%が体重の問題の影響を受けていることが明らかになりました。

この研究は、1980年から2015年までの195の国と地域にまたがって調査されました。

→ 新しい研究により、20億人以上が太りすぎまたは肥満であることが判明

2015年では、1億800万人近くの子供と6億人を超える成人が含まれています。

体重超過とは、BMI30を超えるもの

欧米の人々の太り方は、日本人に比べて桁違いです。日本人であれば、BMI25で体重超過となります。

  • 欧米:体重超過→BMI30超え
  • 日本:体重超過→BMI25超え

世界の肥満人口の内訳は

アメリカは、肥満人口が世界で一番高く、子供と若年成人の中で最も高いレベルの肥満は米国で13%近く。

肥満児が多いのは、中国とインド

  1. 中 国:1,530万人
  2. インド:1,440万人

肥満成人が多いのは、アメリカと中国

  1. 米 国:7940万人
  2. 中 国:5730万人

ワシントン大学保健指標評価研究所(IHME)のグローバルヘルスの助教授であるアシュカン アフシン博士は、、、

  • 過度の体重は、私たちの時代の最も困難な公衆衛生問題の1つであり、3人に1人近くが影響を受けています

と、述べ、、、

さらに、、、

  • 世界の3人に1人が肥満と過体重です。肥満の増加は、私たちが直ちに向き合わなければならない公衆衛生上の問題となっています

と、語っています。

また、、、

2015年には、肥満が関連する疾患により400万人が死亡し、全死因の7.1%を占めています

注目すべき点は、、、

  • 肥満率は1980年以降、70ヵ国で2倍に増えている
  • 小児の肥満率は成人よりも低いが、多くの国で小児肥満の増加率は成人よりも大きいこと

小児の肥満に関しては、この記事で詳しく解説しています。

肥満を考える7:メタボリックドミノから子ども時代の肥満を解決する

 





 











栄養不良の影響で、成人の肥満も[8人に1人]

世界に蔓延する肥満の問題は、栄養問題です

世界に蔓延する肥満の問題は、栄養問題です

2017年のデータですが、、、

  • 5歳未満児の2割を超える約1億5100万人が、慢性的な栄養不良のため年齢に比べ背が低い「発育阻害」に陥っています

また、、、

  • 5,000万人以上の子どもたちは急性栄養不良に苦しんでいます

それなのに、一方では、、、

  • 5歳未満の3,800万人を超える子どもは体重過多
  • 成人も8人に1人、6億7,200万人を超える人々が肥満状態

肥満で悩む成人の割合は、ずっと上昇し続けています。

栄養不良による肥満の問題

世界の肥満になっている人のうち、過剰なカロリーを摂ったおかげで肥満になっている人も多いけれど、、、

  • 栄養不良による肥満が増加しています
飢餓と肥満の両方を抱えているのは、主に貧しい国なのです

所得の低い国ほど、さまざまな形の栄養不良が現れます。

もっとも貧しい家庭では、生後6ヵ月から2歳までの子供のうち、健全な成長のために必要な多様な食事を摂れているのはわずか5人に1人
貧しいから、高カロリーで低栄養な食品を選ぶ

いつ満腹に食べられるのか分からない状況が、肥満を招いているといえます。

栄養のある食べ物や新鮮な食べ物は、高価で購入できません。彼らは、、、

  • 仕方なく、安価で高カロリーで低栄養な食品を選びます

これは、、、

  • 鉄分などのミネラルがなく
  • 微量ミネラルもなく
  • 圧倒的に栄養が不足して肥満になっている

のです。

『オランダの飢餓』の話をご存じでしょうか。

1944年9月当時、第二次世界大戦は終わりに近づいていましたが、まだナチスドイツはオランダを支配し続けていました。アムステルダムを含むオランダの西部地域は、港などの封鎖により深刻な飢餓状態に陥ったのです。

食べられるものは、パンとジャガイモだけの1日700キロカロリー程度のみ。2万2千人の人々が餓死しました。解放されたのは、翌年1945年5月でした。
この飢餓の時期、飢餓状態の母親から生まれた子どもたちは、追跡超の結果、成人後、高い確率で糖尿病や高血圧などの生活習慣病になっていきました。

これは、母親のお腹の中にいる胎児は、妊娠期間中に、胎盤を通して周囲の環境を察知し、少ない栄養を効率よく胎内に取り入れようとする体質を作るので太りやすくなるのです。

この『オランダの飢餓』と同じようなことが、世界の貧しい国々で起きています。

「いつ食べられるのか不安」な状態で食事を摂ると、、、

  • 食べすぎと空腹が交互に繰り返し、代謝機能が変化して脂肪が増え、筋肉がつきづらくなります

また、、、

  • たまにたくさん食べると、体重が急増します

さらに、胎児の時期や乳幼児のときに十分な栄養が摂れないと、代謝機能に悪影響が及び、、、

  • 成人になった時に、肥満のリスクが高まります








WHOは、こう警告しています。

「低体重で生まれたり、幼児期に発育阻害だったりと栄養不足にさらされた子どもたちは、大人になってカロリー過多の食事や運動をしない生活を送った時に、肥満に陥るリスクが非常に高まる」

以下、WFPレポート原文のまま掲載

飢餓と栄養不良に苦しむ人びとへ食料を届けるため、ご支援をお願い致します。

子どもが胎内に宿ってから2歳までの「最初の1000日間」は、発育阻害と肥満、両方を防ぐのに最も適した時期です。生まれてから6カ月の間に良い母乳を与え、その後も適切な離乳食、食事を与えることが、生涯にわたって成長と発達に良い効果を及ぼします。

このように、栄養不良の悪循環に歯止めをかけるには、乳幼児や学齢期の子どもたち、そして妊娠、出産を控えた若い女性ら、最も弱い立場の人々にこそ、安定的な食料確保の道を開く必要があるのです。
国連WFPは乳幼児と妊産婦を対象とした母子栄養支援、学校に通う子どもたちへの給食支援を通じて、こうした人々へ食料を届けています。 寄付はこちら

→WFP日本レポート:肥満と飢餓の「深い関係」

以上。

脳梗塞・心筋梗塞・高血圧は油が原因 動脈硬化は自分で治せる















また、次回。

Thank you very much for providing photos and illustrations.