やせるやせないの繰り返しの日々のような気がする、決定的に何かが足りないと思うけど
と、いう方へ。
やせホルモンといわれるアディポネクチンをご存じですか。長寿ホルモンともいわれています。
なんと、脂肪細胞から分泌されているんです。
今回は、やせホルモンといわれるアディポネクチンの話です。
■もくじ
- アディポネクチンは、なぜ[やせホルモン][長寿ホルモン]とよばれるのか
- [やせホルモン]アディポネクチンを増やす方法
この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。
アディポネクチンは、なぜ[やせホルモン][長寿ホルモン]とよばれるのか
やせホルモンといわれるアディポネクチンとは
テレビなどで話題になった「長寿ホルモン」とか「長生きホルモン」とよばれているのが、アディポネクチンといわれるホルモンです。また、このアディポネクチンは、「やせホルモン」ともいわれます。
アディポネクチンは、アディポサイトカイン(生理活性物質)のうちの善玉物質
アディポネクチンは、動脈硬化や糖尿病を防ぐ善玉物質として脚光を浴びています。
実際に、107歳と108歳まで生きた「きんさんぎんさん」という双子の姉妹には、「長生きホルモン」といわれるアディポネクチンがたくさんあっといわれています。
アディポネクチンの値が高かったから、長生きできたのです
アディポネクチンは、誰でも持っているホルモンですから、何も特別な人に備わっているものではありません。
超長寿姉妹のきんさんぎんさんの例でいうと、ぎんさんの3人のお子さんのアディポネクチンの数値は、、、
長女から順に23.1μg/ml、34.8μg/ml、24.6μg/ml。普通の人の標準的な量が、「8~10μg/ml」ですから倍以上のアディポネクチンの数値
遺伝的な要素が多いのではと思われるかもしれませんが、遺伝的要素が関係しているのは約3割といわれていますので、生活習慣を見直せば、あなたも長寿になると思われます。
脂肪を燃焼させるアディポネクチン
長寿の人に多いアディポネクチンですが、一方で「やせホルモン」ともいわれています。
理由は、、、
- アディポネクチンには脂肪を燃焼させる働きがあるから
アディポネクチンは、運動しなくても分泌される
脂肪を分解する酵素である【リパーゼ】は、運動なので身体を動かすと活性化されて、体内の脂肪をエネルギーにして消費します。
また、筋肉にある酵素の「AMPキナーゼ」も糖や脂肪をエネルギーとして活用します。
これは、運動することで酵素が活躍し、脂肪の蓄積を防いでいるのです。
しかし、、、
- アディポネクチンは、運動を行わなくても「AMPキナーゼ」を活性化させる働きを持っています
アディポネクチンを多く持っている人は、運動も加味したらより太りにくい身体になると思われます。
アディポネクチンは、脂肪をため込むと分泌しない
ホルモンは、脂肪細胞からも分泌されます。このアディポネクチンは、脂肪から分泌されるホルモンです。だったら、「脂肪がたくさんあった方が良いのでは」と早合点されるかもしれません。
が、、、
- アディポネクチンは、内臓脂肪が多くなると分泌量が減ってしまいます
その理由に関しては、まだ解明されていない部分が多いようです。
現在考えられている理由としては、、、
内臓脂肪は、脂肪自体が太っている状態にあり、そのまるまると太った脂肪がぎゅうぎゅう詰めになっているために脂肪細胞は、炎症を起こします。
すると、、
そこに炎症細胞である白血球のマクロファージが駆けつけ、悪玉物質が分泌されてしまうので、このアディポネクチンの分泌は減ってしまう。と考えられています。
ですから、、、
アディポネクチンをより分泌させるには、脂肪をため込んではいけないということになります
アディポネクチンは、動脈硬化や糖尿病の予防に役立つ
アディポネクチンが、さらに注目を集めているのが、動脈硬化を予防する働きです。
動脈硬化は、どんな風に進展をするのかというと、酸化したLDLコレステロールが血管壁に付着すると、白血球の中まであるマクロファージが次々と取り込みます。そしてプラーク(病巣)を形成します。
これが、こぶのように膨れてしまい血管の内腔を狭めてしまいます。
すると、、、
粥状動脈硬化になります(血管の内腔が狭くなると詰まること)
こうなってくると、、、
高血圧や心筋梗塞、脳卒中を引き起こしてしまいます。
アディポネクチンは、血管を修復してくれる
このアディポネクチンは、なんと血管を修復し、血管を拡張する働きがあります。
ですから、、、
アディポネクチンがしっかりと分泌されていれば、動脈硬化を予防することができる様になり、高血圧や心筋梗塞、脳卒中のリスクを下げることができます
アディポネクチンは、インスリンの効果も高める
膵臓から分泌されるインスリンは、血糖値を下げる働きを持っています。
しかし、、、
- アディポネクチンの値が低いとインスリンの働きが悪くなります
- インスリンの働きが悪いと、血糖値が上昇します
つまり、、、
アディポネクチンは、2型糖尿病の予防にも大きな貢献をしているのです
さらにいえば、、、
アディポネクチンが、正常に分泌されていれば、生活習慣病[高血圧、糖尿病、脂質異常症]を未然に防いでくれます
ですから、、、
長寿ホルモンといわれるのですね
以下は、、、
「メタボそしてアディポネクチンとは」
大阪大学大学教授、医学博士下村伊一郎氏のレポート[抜粋]
アディポネクチンという蛋白が糖尿病になりにくくさせる作用、血圧を下げるという作用、動脈硬化を予防するという作用があって、こういう糖尿病や、高血圧や動脈硬化症などのいわゆるメタボリックシンドロームや内臓脂肪の元の病態として低アディポネクチン血症が大事だということが分かつてきました。
こういったことに加えて、ここ1、2年でもっと色んな病気に関わっているということが分かってきました。
つまり、肝硬変という病気にも、低アディポネクチン血症というのは大事だということがわかりました。
あるいは心不全、肥満というのは心臓の負担が強くて、そういう状態にもアディポネクチンが低いということが直接関わってくるということが分かつてきています。
慢性腎臓病というのは、腎臓がだんだん弱つてきて、蛋白が漏れたり、高血圧の原因になってくるのですけども、そういった病態の非常に大きな要因になつたり、ある種の癌、今良く知られているのは大腸癌、そして前立腺癌そして乳癌、子目癌といった、これまでは肥満に関連が深いといわれていた癌というのは、肥満であろうがなかろうがアディポネクチンが低いとそういった癌が起こりやすいと研究で分かつてきています。
つまり、低アディポネクチン血症とか内臓脂防型肥満というのは、肝硬変、心不全、癌という私が学生の時に言われていた成人病全般に、この低アディポネクチン血症というのが関わつているということがわかってきました。
逆に若い頃から内臓脂肪溜めて低アディポネクチン血症になってくるというものは、要は成人病をより若い年齢から起こしてしまって、成人病に突入してしまっているということがいえるんではないかということが、今、分かってきています。
→ 第3回健康セミナー:「メタボそしてアディポネクチンとは」
[やせホルモン]アディポネクチンを増やす方法
大豆たんぱくや青魚は、アディポネクチンを増やす
木綿豆腐には100g中、6.6g、絹ごし豆腐には4.9gのたんぱく質が含まれています。この大豆たんぱくに含まれる「βコングリシニン」は、アディポネクチンを増やすといわれています。
また、、、
アジやイワシ、サバ、サンマなどの青魚に豊富に含まれているEPAもアディポネクチンを増やすといわれています
食べる工夫としては、、、
熱を加えるとEPAは溶け出してしまいますので、刺身にしたりカルパッチョで生食するのが良いです
注意してほしいことは、、、
油で揚げてしまうと、EPAが油に溶け出してしまいますので、油で揚げないこと
さらに、、、
サケやエビ、カニなどに含まれている赤い色素成分「アスタキサンチン」もアディポネクチンの働きを助けるといわれています
少量のアルコールもアディポネクチンを増やす
アルコールもアディポネクチンを増やします。
ここで注意することは、、、
アルコールの量を適量にすること、アルコールはついつい過度に飲んでしまうのでご注意ください
目安としては、、、
- ビールで中瓶1本
- 25度の焼酎で0.7合
- ワインでグラス2杯
マグネシウムもアディポネクチンの分泌を助ける
にがりを使った豆腐には、豊富なマグネシウムが含まれていますし、納豆などの大豆製品や海藻類(てんぐさ、アオサ、わかめなど)、豆類(ゴマやアーモンド、カシューナッツ)にも豊富に含まれています。
内臓脂肪が増えるとアディポネクチンの分泌が減るので運動が大切
内臓脂肪が増えるとアディポネクチンが分泌されないので、内臓脂肪を増やさないように適度な有酸素運動が大切です。
たとえば、、、
- 早歩きウォーキング
- ラジオ体操
- 室内では、YouTubeを見ながら運動しても良いです
ポイントは、、、
継続して適度な有酸素運動を行うことが大切
食生活を変えて、そしてQOL(クオリティオブライフ)を向上させることが、アクティブで楽しい人になります。
ぜひ、アディポネクチンを増やして長寿を目指しましょう。
以上。
また、次回。