父が透析治療を開始したんだけど、かなりの食事制限でてんてこまい。献立が難しい。母もワタシも大変。
と、いう方へ。
透析治療は、生涯続く治療です。
末期腎不全に糖尿病を併発していたら、食事療法をしっかり行わないと大変なことになります。
最初は、かなり神経を使うと思いますが、慣れてくると普通の食事で大丈夫ですよ。
品数とカロリーだけの問題です。
今回は、【糖尿上の食事療法】の話です。
■もくじ
この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。
糖尿病の食事療法とは
糖尿病とは何かのおさらいを
こんにちは。コータローです。
僕は先日、こんなツイートをしました。
腎臓の機能がいよいよ10%を切り、末期腎不全になると人工透析治療が必要です。
— コータロー@横浜 (@kotaroblog) November 12, 2020
この末期腎不全は、糖尿病などの生活習慣病を合併していることが多いです。糖尿病は、6人に1人の割合で糖尿病予備軍がいるといわれており、国民的な疾患になっています。
なので、糖尿病の食事療法は、極めて大事です。
腎臓の機能がいよいよ10%を切り、末期腎不全になると人工透析治療が必要です。
この末期腎不全は、糖尿病などの生活習慣病を合併していることが多いです。糖尿病は、6人に1人の割合で糖尿病予備軍がいるといわれており、国民的な疾患になっています。
なので、糖尿病の食事療法は、極めて大事です。
糖尿病になるとインスリンの働きが不足し、血糖値が上がる
インスリンは、膵臓で作り出されます。インスリンの働きは、細胞が血液中からブドウ糖を取り込んでエネルギーに利用するのを助ける働きをしています。
しかし、、、
インスリンの働きが不足すると、ブドウ糖の利用もできなくなるために血液中のブドウ糖濃度=血糖値が高くなります。この状態は、高血糖とよばれており、高血糖が長く続くようになると『糖尿病』を発症します。
では、、、
なぜインスリンの作用が不足するのかというと、、、
インスリンを作り出している膵臓が[インスリン分泌]の能力が低下すること
細胞自身が、インスリンへの感受性が悪くなってしまうこと
以上の2点の原因が考えられます。
慢性腎臓病(CKD)と同様に糖尿病も自覚がない
糖尿病は、慢性腎臓病(CKD)と同じように病気が進行していることに本人は自覚がありません。
なので、、、
糖尿病が進行して、高血糖になり全身にさまざまな臓器に障害をもたらしていても気づきません。
なので、健康診断や検診が病気を判明させる手がかりになります。
糖尿病になると神経が冒される
糖尿病が進行するとまず冒されやすいのは、神経と血管を中心とした臓器です。
それは、、、
- 手足の先がピリピリする神経障害
- 眼球の網膜に出血が起こる網膜症
- 腎臓の機能が低下する腎症
などなど・・・
この3つの合併症を【三大合併症】とよんでいます。
炭水化物は、体に取り込まれた後、消化吸収されて「ブドウ糖」になって肝臓へ送られます。この多くは、脳や筋肉で利用されますが、余ったものは、脂肪になったり、肝臓で[グリコーゲン]として、蓄えられます。
私たちが活動をすると、エネルギー源としてブドウ糖が消費され、足らなくなると腎臓のグリコーゲンが分解されて、再びブドウ糖として血液中に放出される仕組みになっています。
これは、人が活動するために、エネルギーが常に一定に保たれるようになっており、そのため[血糖値]は、一定の範囲内に収まるようになっています。
糖尿病治療は、食事療法、運動療法、薬物療法が三つ柱
6人に1人の割合で糖尿病予備軍が存在している糖尿病は、国民病といってもおかしくない疾患です。
この、、、
糖尿病の治療には、合併症を起こさないようにすることが大切です。それは、血糖値をコントロールすること。
このためには、【食事療法、運動療法、薬物療法】が三つ柱になります。
今回は、食事療法を深掘りします。
糖尿病治療の食事療法
糖尿病治療では、食事療法が基本中の基本です
くり返しますが、糖尿病は、すい臓からのインスリンの分泌や働きが悪くなったり(2型糖尿病)、インスリンをつくりだす細胞が壊れてインスリンが分泌できなくなる(1型糖尿病)病気です。
- 2型糖尿病:2型糖尿病の人は、食事として体内に入ってくるブドウ糖の量を制限する食事療法を行うことで、弱っているすい臓の負担を軽くして、すい臓の機能を回復させます。
- 1型糖尿病:1型糖尿病の人は、体の外からインスリンの補給をしますので、補給の調節をしやすくするために食事療法を行います。
2型糖尿病も1型糖尿病も同様に食事制限をしっかり行わないと、血糖コントロールが上手く行えないし、ほかの運動療法や薬物療法を行っても効果がなかなか上がらないのです。
糖尿病の食事療法における摂取カロリーの目安は
糖尿病の食事療法の基本的な考えは?
食事療法を行うにあたっての基本的な考えは、、、
- 必要以上のカロリーを摂らないようにすること
- 膵臓の負担を軽くし、膵臓の働きを回復背さる目的
- インスリンの補給によって血糖のコントロールを行いやすくすること
そのためには、、、、
適切なカロリーを摂取することです。
糖尿病改善のために1日の適正エネルギー量をチェック
性別、年齢、身長、体重を入力してください。
半角英数で入力してください。
日常生活の身体活動レベルによって、1日に必要なエネルギー量 | |
身体活動レベル()内は指数 | |
---|---|
低い(1.5) | 生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合 |
普通(1.75) | 座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合 |
高い(2.0) | 移動や立位の多い仕事への従事者。あるいは、スポーツなど余暇における活発な運動習慣をもっている場合 |
70歳以上の方の指数は低い1.3、普通1.5、高い1.7で計算 |
標準体重:推定エネルギー量の数値を目標にしよう
カロリー(エネルギー)摂取量の目安は?
糖尿病の人、糖尿病予備軍と思われる人の適切なエネルギー摂取量は、年齢や性別、身体の大きさ、運動量によって、1人ひとり異なります。
ですから、、、
- 既に闘病中の人は、主治医の指示に従ってください。
- 糖尿病予備軍の人は、この[標準体重:推定エネルギー量の数値を目標]にしてそれ以上の栄養を摂らないようにすることが大切です。
糖尿病の食事療法では、栄養バランスがよい食事が大切
糖尿病の治療だというと、「食事制限が大変」などと心配になるでしょうが、基本的には「食べてはいけない食品はありません」ので、安心してください。
大切なことは、、、
糖尿病の食事療法では、指示されたエネルギー量の範囲を守ること
そして、、、
炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素を過不足なく摂ること。
「食品交換表」は、糖尿病の食事療法ではなくてはならない必需品
指定されたエネルギー量が分かっていても、、、
「では、具体的にどんな食べ物を摂って、栄養になっているのか分からないですよね」
そんな時に役立つのが、、、
「公益社団法人 日本糖尿病協会」が発行している食品交換表」
です。
この「食品交換表」が糖尿病の食事療法に役立ちます。
以上。
- 参考文献
- 厚生労働省:腎疾患の症状
- 厚生労働省:腎疾患対策検討会報告書
- 協和キリン:慢性腎臓病
- ADPKD.jp:腎臓にやさしい生活習慣を知ろう
- (社)日本栄養士会:糖尿病栄養食事指導マニュアル
- メディカルズ本舗:あなたの標準体重と、1日の適正エネルギー量をチェックしましょう!
- サノフィ株式会社 患者向け糖尿病情報サイト:食事・運動療法
また、次回。
- Thank you very much for providing photos and illustrations.
- pakutaso
- irasutoya
- Photo by Maria Lupan on Unsplash