【経口補水液の飲み方を覚えよう】胃腸炎や熱中症時での脱水症状の時

熱中症

以前、熱中症になったとき、経口補水液(ORS)を飲ませてもらいとても助かりました。あればなかったらどうなっていたんだろう。

と、いうかたへ。

熱中症は、かくれ脱水から
どんどん症状が悪くなった状態です。
こんな時は、吸収率の高い
経口補水液(ORS)が最適です。



今回は、経口補水液(ORS)の飲み方の話です。

■もくじ

  1. 経口補水液(ORS)は、こんな時に飲む
  2. 経口補水液(ORS)の正しい飲み方

この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。

経口補水液(ORS)は、こんな時に飲む

『20世紀最大の医学上の進歩』といわれた経口補水液(ORS)

1971年の東パキスタンでの内戦の時に、隣国のインドでは難民に溢れかえっていました。そしてこの難民キャンプの難民を襲ったのがコレラだったのです。そのコレラの猛威は凄まじく、3人に1人は、死んでいくという悲惨な状況でした。

この時に、、、

カルカッタにあるジョンズホプキンズ大学研究所から粉末のORSを持った医療班が、3700人の患者に経口補水療法(ORT)を施しました。すると、コレラによる死亡率は、30%から3.6%までに改善したのです。

この結果をみて、医学雑誌『ランセット』(1978年)では、経口補水療法(ORT)を『20世紀最大の医学上の進歩』と賞賛しました。*

*大塚製薬:経口補水療法(ORT)は“20世紀最大の医学上の進歩”

経口補水液(ORS)は、点滴に近い成分

コレラは、極端な脱水症を引き起こします。先進国ならば、点滴をすることで脱水症を防ぐこともできたかもしれませんが、開発途上国であった当時のインドでは、それもままならなかったのです。

そこで、、、

点滴に近い成分の経口補水液(ORS)が使用され、身体から失われた水分や電解質を口から補給してあげることで、大きな成果を出したのでした。

現在では、この経口補水療法(ORT)は、開発途上国のみでなく先進諸国でも使われるようになっています。

これは、、、

経口補水液(Oral Rehydration Solution; ORS)は、脱水症を起こして不足している水と電解質を含んでおり、それらの吸収速度を高めるために、糖質(ブドウ糖)が配合された飲料になっています。

経口補水液(ORS)は、どんな時飲むのか

熱中症や胃腸炎などの脱水状態の時に経口補水液(ORS)を飲む

胃腸炎や風邪を引いたりすると、下痢・嘔吐・発熱によってたくさんの汗をかきます。汗をかきすぎると、身体から水分と電解質(塩分)がどんどん失われていきます。

ですから、、、

脱水症に陥った場合は、速やかに身体から失われた水分と電解質(塩分)を補う必要があります。

この状態の時には、、、

経口補水液(ORS)は、水分と電解質(塩分)の吸収率が高くなるように調整されているので素早く効きます。

幼児と高齢者はとくに脱水症に注意を

高齢者は、約50%が水分ですが、脱水を起こしても脱水状態にあることが加齢によって感じにくくなっています。また、赤ちゃんや幼児の場合、脱水症を起こしていてもそれを表現する手段を知りません。ですから、まわりにいる大人たちが気づいてあげる必要があります。

また、肥満の人も脱水症になりやすく肥っているので皮下脂肪が多いおかげで熱の発散がしにくくなっています。

ですから、、、

このような人たちの場合は、まわりに人の気付きがとても大切になってきます。たとえば、食の量が減ったとかの場合は、脱水症を疑ってみるのも1つの手段です。

経口補水液(ORS)とスポーツドリンクの違い

いわゆる一般的なスポーツドリンクの塩分濃度は、軽い運動をしたときや入浴時、寝汗をかいたときの汗などの軽い汗の濃度と同じくらいになっています(10~23mEq/L)。

ですが、、、

経口補水液(ORS)の濃度は、50mEq/L。これは、発熱して中程度の発汗があったときの塩分濃度で軽い汗の2倍。

嘔吐物は、約4倍。下痢の便は、約4~6倍の濃さ。ですから、経口補水液(ORS)は、失った塩分を補いやすいように調整してあるのです。

熱中症のようなときにも経口補水液(ORS)を

夏の猛暑になると、熱中症が心配になります。それは、汗を大量にかくことで身体の中の水分と電解質(塩分)がなくなるからです。

こういう状態になると、水分が身体にないおかげで血液の量が少なくなり、血流が乏しくなります。そうすると、栄養が行き渡らなくなり、ボーとしたり、こむら返りが起きやすくなります。

人は、汗をかくことで温度調節をしています。

その仕組みは、温まった血液を皮膚の直下の毛細血管に送ることで放熱させています。一方で、汗をかくことでも熱を下げているのです。

ですから、、、

たくさんの水分と電解質(塩分)が、失われるのでその失われた分を速やかに補充する必要があるのです。その再吸収するのに適しているのが経口補水液(ORS)というわけです。

汗をどんどんかくと塩分の濃い汗になる

最初は、軽い汗が出ます。軽い汗の場合は、塩分が薄いのでサラサラしていますが、大量の汗をかき、くり返して発汗するのようになると、塩分の再吸収が追いつかなくなります。すると、塩分の濃い汗になってしまいます。

これは、、、

真夏の炎天下では、過度の発汗になりやすいので大量の水分と電解質(塩分)が同時に失います。すると、脱水症になりやすくなるので要注意です。

 





 





経口補水液(ORS)の正しい飲み方

経口補水液(ORS)の飲むタイミング

よくいわれることですが、、、

熱中症になってから水分補給をしても遅いのです。

大切なことは、、、

のどが渇いたときに経口補水液(ORS)を飲むことが重要です。のどが渇いたと感じる時は、水分と電解質が、身体の2%相当の水分がなくなったときです。

身体から3%相当の水分が失われると、脱水症状が起こり始めます。

また、、、

嘔吐や下痢および発熱などの病気の時は、脱水症になりやすいので経口補水液(ORS)を飲む必要がありますが、ドクターの指示に従うことも大切です。

経口補水液(ORS)を飲み方

経口補水液(ORS)は、手軽に自宅にあるモノで作れます。

経口補水液(ORS)レシピ
1リットル
小さじ1/2(3g)
砂糖大さじ4+1/2(40g)

また、市販の経口補水液(ORS)を購入してもかまいません。

大切なことは、、、

経口補水液(ORS)は、小腸から吸収されやすいように配合されているので、他の成分を入れたり、成分量を変更したりしてはいけません。

そして、、、

経口補水液(ORS)は、常温で飲むことをおすすめしますが、冷やして飲むのもよいでしょう。でも、温めて飲むのはおすすめしません。

経口補水液(ORS)を飲む量としては

一気に飲み干すのは、よくありません。経口補水液(ORS)は、少しずつ間を空けて飲むのがよい方法です。

成人の場合でいうと、500~1000mlを一日の目安量としてください。

注意点としては、脱水症状が出ておらず、健康状態で熱中症予防として経口補水液(ORS)を飲んでも意味がありません。糖分をたくさん摂取することになるだけです。

あくまでも脱水症状を補うもののために経口補水液(ORS)はあります。

 





以上。

 





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また、次回。