熱中症は、どれくらい起こっているのか【10年毎に倍増する熱中症】

熱中症

こんなに暑いと、本当に倒れてしまいそう。ニュースでも熱中症で死亡した人が、1000人を超えたとかいっていた。

と、いうかたへ。

熱中症で亡くなる人は、
年々増加傾向にあるようです。
今までの10年とそれ以前の10年では
倍増しているといわれています。



今回は、熱中症はどれくらい起こっているのかという話です。

■もくじ

  1. 熱中症はどれくらい起こっているのか
  2. 熱中症になったときの対策とは

この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。

熱中症はどれくらい起こっているのか

熱中症死亡者数が倍増している

熱中症死亡者数が倍増している

真夏の猛暑の季節になると、必ず熱中症での死亡者のニュースが流れます。

熱中症とは、高温の場所で、湿度も高い環境下で体内の温度が上昇し、通常であれば汗をかいたり、皮膚直下の毛細血管で温度を放出して平温を保つところを水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れてしまい、血流が滞り適切な水分や塩分の補給ができなくなり、また身体を冷やすこともできなくなり、胎内の調整機能が崩れてしまい発症する障害の総称です。

2018年では、熱中症死亡者が1500人を超えた

熱中症を甘く捉えてはいけません。年々熱中症での死亡者が増えています。

厚生労働省人口動態統計によると、、、

記録的に猛暑で熱中症による死亡者最も多かったのは、2010年。1,731人が死亡。
2011年は、948人。2012年は、727人。2013年では、また1,000人超えの1,077人。2014年529人、2015年968人。

そして、1000人を超えたのは、、、

  • 2010年、1,731人
  • 2013年、1,077人
  • 2018年、1,581人
熱中症での死亡者数は10年倍増

「災害給の暑さ」とまでいわれた2018年からさか登り、10年毎の熱中症による死亡者数をみると、、、

  • 2009年〜2018年の死亡者数は、9,055人
  • 1999年〜2008年の死亡者数は、3,954人
  • 1989年〜1998年の死亡者数は、1,708人

10年毎に倍増しているのが分かります。

熱中症での救急搬送も増加

例年、熱中症による救急搬送もニュースになりますが、この救急車の搬送数も高止まりしています。

総務省消防庁データによると、、、

2017年までは、5万人台でしたが、記録的な猛暑の2018年は、9万5137人に。2019年では、7万1317人でした。

 

熱中症での死亡者数と平均気温は比例している

気象庁が、公表している6月〜8月の夏の平均気温を基準値と比べても比例していることが分かります。

それは、、、、

  • 2009年〜2018年の平均気温は、0.67℃高くなった
  • 1999年〜2008年の平均気温は、0.32℃高くなった
  • 1989年〜1998年の平均気温は、0.10℃高くなった

熱中症による死亡者数と夏の平均気温の変動が比例しています。

熱中症での死亡数の発生場所は

熱中症というと、「日照りの中」のような感じを受けますが、下のグラフを見ると一目瞭然ですが、住居内での死亡発生がダントツの多いことが分かります。

厚生労働省大臣官房統計情報部『平成27年我が国の人口動態 - 平成25年までの動向- 』(平成27年2月25日発行)より
注:1)住居←家(庭)、居住施設 Dwelling←Home and residential institution
2)道路←街路及びハイウェイ Roads←Street and highway
3)商業施設,工場及び農場←商業及びサービス施設、工業用地域及び建築現場、農場
Trade area, plants and farm←Trade and service area, industrial and construction area and farm

 

厚生労働省大臣官房統計情報部『平成27年我が国の人口動態 - 平成25年までの動向- 』(平成27年2月25日発行)より

じつは、熱中症で死亡するのは屋外ではなく、屋内がほとんどといっても過言ではありません。

熱中症での死亡の男女別、年齢別は

厚生労働省人口動態統計では、熱中症による死亡数は、1993年以前は年平均67人ですが、1994年以降は年平均492人に増加しています。

年次別男女別熱中症死亡数
年次別男女別熱中症死亡数

非常に猛暑で熱中症で死亡した人数が多かった2010年では、男性が940人、女性が805人。グラフを見ると、1994年から急増していることが分かります。

男女別の年齢階級別の死亡数は、男性が働き盛りの年代の30歳〜60代までとても多いのが特徴です。これは、仕事中に熱中症になり死亡するものと考えられます。

年次別男女別熱中症死亡数
年齢別熱中症死亡数年齢別熱中症死亡数

女性の熱中症による死亡者数は、70代に入る頃から増加しますが、これは男性も同様で引退してから高齢になって死亡するケースだと考えられます。

熱中症死亡総数に占める65歳以上の割合は、1995年は54%でしたが、2008年は72%、2015年は
81%に増加しており、高齢者の割合が急増しています。

また、、、、

年齢層ごとの発生は、15~19歳はスポーツ、30~59歳は労働、65歳以上は日常生活での発生が多いと考えられます。

そして、、、

0~4歳は、45年間で288件でありそのうち0歳が158件(55%)で自動車に閉じ込められた等の事故でした。

 





 





熱中症になったら、初期対応での重要なポイントは2つ

熱中症になった人がいたらとにかく冷やす

熱中症になった人がいたらとにかく冷やす

救急科専門医の鶴和幹浩氏(株式会社 指導医.com代表取締役)は、熱中症は、発症初期には重症かどうかがわかりにくく、後で悪化することがあると指摘しています。

それは、、、

発症初期には重症かどうかがわからない(後で悪化することがある)。
合併症率や死亡率は高体温の時間による(いかに早く体温を下げるかで運命が決まる)

なので、救急車を呼ぶことも大切ですが、一刻を争うことなので【まず冷却!次に搬送!】だと救急科専門医の鶴和幹浩氏はいいます。

https://www.risktaisaku.com/articles/-/1562

熱中症になったら、まず冷却!次に搬送!

熱中症になったら、救急搬送はとても大切ですが、救急車が来るまでの間にも病状はどんどん悪化するので、冷却することが先決です。

熱中症になったら水風呂に

熱中症になって人を冷却する効果的な手段として、「氷の水風呂に患者を浸す」こと。

救急科専門医の鶴和幹浩氏の方法とは、、、

  • 応援を呼んで、すぐに救急車を呼ぶ。
  • 気道や呼吸、脈や循環、意識があるかを確認
  • ここからは「体温を下げること」のみに専念する。
  • 患者を日陰の涼しい場所に移動させる。
  • 子ども用プールなどに半分まで水を入れ水面を氷で覆い尽くす
  • 患者の全身を氷水に浸す(不可能であれば体幹を優先)
  • 患者の頭は常に水面上に保つ(胸の前からタオルで腋の下を固定する)
  • 氷水に浸したタオルを頭と首に当てる
  • 水温は15℃以下に保つ(氷を追加し、水を激しくかき混ぜて循環させる)
  • この方法では3~5分毎に体温が1℃下がるので患者を10~15分間浸する

以下、[指導医.com]を参照してください。

熱中症になったら、その他の方法

氷の水風呂に患者を浸す」ことが難しい場合のアプローチとは、、、

  • バケツに入った氷水と12枚のタオルを用意し、氷水に浸した6枚のタオルで身体を覆います。2~3分で次の6枚のタオルと交換、これを繰り返します。
  • シャワーやホースで冷水を身体にかけ続ける。
  • 氷はあるが浴槽やプールがない場合はタープやシーツで患者を大量の氷ごと包みこみ、氷が溶けたら適宜補充、交換します。
  • 脱衣させ全身の皮膚に水かぬるま湯を霧吹きし、扇風機で風を当てます。
  • 氷のうや冷タオルを太い血管のそば(首、腋の下、足の付け根)に当てます。

 





以上。

 





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また、次回。