【皮膚常在菌を学ぼう】第3脳といわれる皮膚は、ルーツは脳と同じ!

常在菌

仕事、ストレス、対人関係でお肌ボロボロ。ツヤツヤの潤いのある肌が恋しい。

と、いうかたへ。

皮膚常在菌は、重要な働きをしています。
あなたを病気やウイルスから守っています。
常に弱酸性になるようになっているんですよ。




今回は、第3脳皮膚と皮膚常在菌の話です。

■もくじ

  1. 皮膚常在菌のことを知ることで、肌を守ろう
  2. 皮膚常在菌を守る方法とは

この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。

皮膚常在菌のことを知ることで、肌を守ろう

皮膚常在菌のことを知ることで、肌を守ろう

皮膚常在菌が棲む皮膚のこと

私たちの身体の1番外にあり、私たちを包んでいるのが皮膚です。

皮膚は、最大の臓器

皮膚は、水分の蒸発を防いでくるバリア機能があります。その皮膚の面積は、約畳1畳分(1.6㎡)で、厚さ1.5mm〜4mm。重さは、体重の16%を占めていて、約3キロ前後。この重量は、人が持っている臓器の中で最大。第3の脳ともいわれています。

脳の重さ:約1.4キロ
肝臓の重さ:約2キロ

皮膚は、第3の脳

脳と皮膚は、同じルーツから生まれており「皮脳同根」、その仕組みもよく似ていることから『第3の脳』といわれています。

たとえば、、、

ストレスがたまると、同じく肌が荒れてきたりします。「鳥肌が立つ」とか「皮膚感覚」という言葉があるように、人の皮膚には、アドレナリンなどの脳内物質を感じ取る受容体があるといわれています。

それは、、、

人が、受精したときに細胞分裂をくり返して大きくなっていきますが、その1番外側の「外胚葉」から派生したのが「脳と皮膚」なのです。ですから、「皮脳同根」といわれ同じルーツを持っています。
*「第三の脳ー皮膚から考える命、こころ、世界」(朝日出版社 2007年)著者:傳田光洋氏

皮膚の役割

今までは、皮膚といえば『外界からの保護』だけが一般的な役割だと思われてきました。いわゆる[バリア機能]です。

ですが、近年になり多くの役割を持っていることが判明しています。

それは、、、

  • 外界からの遮断(保護)
  • 体温調節作用
  • 知覚作用
  • 分泌作用
  • 産生作用
  • 免疫作用
  • 吸収作用
  • 血液の貯蔵庫

などと、多くの役割を持っています。

たとえば、、、

[バリア機能]は、皮膚表面を弱酸性にすることで、ウイルスや真菌の侵入を防いだり、体液を喪失しないように保護したり[体温調節作用]では、保温や発汗をすることで熱の放散などの作用で体温の調節を行っています。[血液の貯蔵庫]なら、皮膚の下にある真皮では、豊富な血管毛があって、成人の血液量の8~10%を蓄えているといわれています。

さらに、、、

  • 皮膚があることによって、外からの力を吸収するクッションの役割も持っています。

皮膚に棲む皮膚常在菌のこと

皮膚は、最大の臓器であり、バリア機能以外のたくさんの役割を持っていることがお分かりになったと思います。

そして、、、

皮膚に存在する皮膚常在菌は、外的な刺激から私たちを守っています。その皮膚常在菌は、個人差はあるものの腸内に次いで多く200種類上の菌属がいて、1,000種類*相当の菌種が存在しています。その数は、1センチ角アタリ、数10万〜数100万も存在しているといわれています。

では、その皮膚常在菌の中でも有名な3つを紹介します。

その1:皮膚表面や毛穴に存在する【表皮ブドウ球菌】

【表皮ブドウ球菌】は、汗(※)や皮脂をエサにしており、グリセリンや脂肪酸を作り出しています。脂肪酸は、肌を弱酸性に保ってくれて、抗菌ペプチドを作り出しています。これは、黄色ブドウ球菌の増殖を防ぐ役割があります。

※:通常汗は、弱酸性ですが、たくさん汗をかくようになるとpHが上昇してアルカリ性になってしまいます。さらに、たくさんかいた汗は、皮膚の表面で蒸発することで水分が失われてゆき、よりpHがたかくなり、肌には高い刺激になっていきます。

その2:ニキビの原因菌といわれるアクネ桿菌

ニキビのことを英語でアクネ(Acne)といいます。このアクネ桿菌は、空気を嫌う嫌気性菌です。ですから、酸素のある環境にはいません。そのために酸素のない毛穴や皮脂腺に存在しています。

そして、、、

アクネ桿菌は、毛穴や皮脂腺に存在することで、皮脂をエサにしてプロピオン酸や脂肪酸を作り出すことで、皮膚の表面を弱酸性に保ってくれています。

これは、、、

皮膚を侵害する病原性の高い強い最近のほとんどがアルカリ性であることから、細菌の増殖を抑える役割を担っています。

また、、、

アクネ桿菌は、増殖するとニキビの原因菌となりますが、増殖しなければ有益な菌だといえます。何らかの異常で毛穴を塞いだり、皮脂の分泌量が極端に増えるとニキビになるようです。

その3:黄色ブドウ球菌

この何かと問題になる黄色ブドウ球菌は、属に『悪玉菌』などと呼ばれています。皮膚が正常な状態であれば、黄色ブドウ球菌がいても何の問題もありません。ただ、黄色ブドウ球菌は、アルカリ性を好む傾向があり、皮膚がアルカリ性に傾くと、増殖してしまい皮膚炎を起こしたり、その原因になったりします。

また、、、

皮膚が傷を受けたりして、処置を施さないとアルカリ性に傾いてしまい化膿して悪化する場合があります。

皮膚常在菌のバランスが失われないように

このように私たちの皮膚には、多くの皮膚常在菌が存在しており、さまざまな役割を持っています。とくに表皮ブドウ球菌は、角質層に存在しています。ですから、角質層を著しく取り除くようなことは避けることが好ましいです。

それは、、、

アルカリ性を好む病原性の強い黄色ブドウ球菌や真菌などの繁殖を防ぐことになりますし、皮膚の保護機能を強化することにもなります。

ですから、、、

  • 長時間の入浴
  • 回数の多い洗浄や洗顔
  • 洗顔料の使用
  • 洗浄料の過剰な使用

などには、注意しましょう。

 





 











皮膚常在菌を守る方法とは

皮膚常在菌を守る方法とは

皮膚常在菌が死滅しないスキンケアを

潤いのあるツヤツヤしたお肌を保つなら、皮膚常在菌(最近では美肌菌ともよばれています)が暮らしやすく死滅しない環境を作ることが大切です。

こんなことをしていたら皮膚常在菌は、ほとんど死滅します。

たとえば、、、

朝起きて、洗顔料を使って顔を洗い、メイク。帰ってきて、クレンジング。そして、洗顔。最後にスキンケアをつけて寝る。こんなことをしていたら、皮膚常在菌はほとんどいなくなる状態を作っています。

皮膚常在菌を死滅さない洗顔とは

朝の洗顔を見直すだけで、皮膚常在菌はダメージを受けなくてすむようになります。

と、いうのは、、、

皮膚常在菌は、寝ているときに大いに活動し、皮膚を弱酸性に保ってくれています。ですから、起床後、洗顔を使って顔を洗うのは良くないのです。洗顔は、普通の常温の水をつかって丁寧に洗い流すだけで十分なのです。

クレンジングと洗顔のダブルの攻撃で皮膚常在菌はダメージを受けている

夜帰宅したときに「クレンジング」してから「洗顔」していませんか?

じつは、、、

「クレンジング」も「洗顔料」も【肌の汚れを落とす目的のもの】。ダブルパンチで汚れを落とす以上に洗顔をしていることで皮膚常在菌を削ぎ落としているのです。ですから、洗浄力の強いものやピーリング剤などは、控えることをおすすめします。

角質層をは、皮膚常在菌の住み家です

角質層をゴシゴシやって洗い落としていないですか。

というのは、、、

角質層は、皮膚常在菌が生息しているところになりますので、必要以上に角質層を洗い落とすことはしないように心がけましょう。

皮膚常在菌を増やすなら、防腐剤のないスキンケアを

スキンケアに注意を払うなら「防腐剤」は禁物です。

それは、、、

静菌作用が働いてしまうからです。静菌作用とは、菌を静かにさせて活動させないようにすること。悪い菌も働けなくなる代わりに良い菌も働けなくなります。潤いのある良い肌になるためには、皮膚常在菌が働ける環境作りが大切です。

防腐剤入りのスキンケアを使用すると、肌が荒れる一因になるのでご注意を。

皮膚常在菌を増やすために、生活習慣の見直しを

皮膚常在菌を増やすには、自然のままが良いようです。

ですから、、、

  • 鉱物油や合成界面活性剤などを使用していないものがおすすめです。

また、、、

  • グリセリンやヒアルロン酸、そしてセラミドという天然の保湿成分が入っているものをおすすめします。

そして、なによりも生活習慣の向上が大切です。

それは、、、

睡眠の質を向上させること、睡眠を見直すことで肌のターンオーバーを促進できます。肌のターンオーバーができると、肌の一番表面の部分、角質層が新しくなり、美肌菌が住みやすい環境にしてあげることができます。

そして、繰り返しになりますが、、、

汗をかくこと。適度な運動は、程よい汗をかくことができるので、皮膚常在菌のエサができて好都合ですし、血行が良くなるので血流にも良く、ひいては美肌を作ることにつながります。

なので、、、

皮膚常在菌を上手に育てて、美肌になりましょう。

 





以上。

 





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また、次回。