睡眠障害を知ろう|概日リズム睡眠障害、睡眠時随伴症、特発性過眠症

不眠症

夜寝付けないことが多いので、不眠症だと思って調べたら、特発性過眠症かもしれないと思っちゃった。

と、いう方へ

睡眠障害には、いろいろあります。
ほかの病気と併発することもあるので、軽く考えてはいけないですよ。



今回は、睡眠障害の中の3つを紹介します。

■もくじ

  1. 体内時計が狂ってしまう:概日リズム睡眠障害
  2. 夢遊病のような:睡眠時随伴症
  3. いくら寝てもね足りない:特発性過眠症

この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。

体内時計が狂ってしまう:概日リズム睡眠障害

概日リズム睡眠障害は、体内時計の調節障害のこと

人は、時計がなくても体内時計をもっています。夜にぐっすり眠り、朝明るくなって目が覚めるといったこと。

  • 人の体内時計の周期は約24時間10分で、1日24時間と差があります
  • このズレを修正できなくなることが【概日リズム睡眠障害】です

考えられる原因としては、、、

  • 夜中まで起きている
  • 夜勤の勤務
  • 昼夜交替制の勤務 など

概日リズム睡眠障害のいろいろなタイプ

時差ボケで概日リズム睡眠障害になる場合もあるし、パイロットやキャビンアテンダントの仕事で夜間飛行をしている人にもおこります。

概日リズム睡眠障害のタイプは、、、

  • 睡眠相後退型、睡眠相前進型、フリーラン型、不規則睡眠・覚醒型などがあります。
睡眠相後退型

夜に入ってすぐに眠くなって寝てしまい、夜中の3時には目覚めてしまう。これは、本人が望んで早寝をしているのではありません。

睡眠相前進型

睡眠相前進型は、睡眠相後退型の逆です。真夜中まで起きて、深夜にようやく寝付いて昼頃に覚醒するタイプ。睡眠時間は長めです。よく夜型タイプと思われがちですが、早起きをしたくてもできずに、会社や学校に遅刻してしまい、退社や中退に追い込まれるケースも。

フリーラン型

文字どおり寝るのも起きるのも自由な時間のタイプ。非同調型とも呼ばれ、体内時計の24時間周期に合わせられなくなっています。

不規則睡眠・覚醒型

睡眠の時間が、一定に定まらない。昼や夜とかにかかわらず眠りにつきます。この睡眠もいつ寝るのか予測がつきません。認知症、頭部外傷、精神発達遅滞など生物時計の器質障害が生じる人に見られる症状です。

夢遊病のような:睡眠時随伴症

夢遊病のような:睡眠時随伴症

睡眠時随伴症は、家族にケガ負わせることも

睡眠時随伴症(パラソムニア)は、睡眠中の異常行動のことを指します。寝ぼけているので、歩き回ったり、大声を出したり、壁を叩いたり、ときには隣で寝ている家族にケガを負わせてしまうこともあります。

睡眠時随伴症には、ノンレム睡眠タイプとレム睡眠タイプがある

ノンレム睡眠タイプは、子ども時代に多くみらる

寝入って1〜3時間経つと、、、

  • 突然叫び声を上げておびえたり[夜驚症]
  • 起き上がってウロウロしたり[夢中遊行症]

起こそうとしたら、かえって暴れることもあるので、落ち着くのを待ってあげることがよいようです。

レム睡眠タイプは、中高年の男性に多い

レム睡眠タイプの睡眠時随伴症は、【レム睡眠行動障害】とよばれます。

特徴は、、、

  • 睡眠時間の中盤から後半にかけておこり
  • 走ったり、物をこわしたり
  • 隣で寝ている家族を殴ったり

中高年の男性に多くみられる症状です。

レム睡眠行動障害の原因は

中高年になって、筋肉活動を調整する中枢神経の老化や機能の不全が原因として考えられています。

脳幹部の血管障害やほかの睡眠障害との合併で症状が出ることもあります

また、、、

  • レム睡眠行動障害は、パーキンソン病やレビー小体型認知症を併発することもある

パーキンソン病やレビー小体型認知症の初期症状としてレム睡眠行動障害がでることもあるので、長期間の定期的な経過の観察が必要です。

■レム睡眠行動障害かもと思ったら、すぐに専門医の診察をおすすめします。

レビー小体型認知症とは

レビー小体型認知症とは、老年期に認知症を呈する病気の一つで、変性性(脳の神経細胞が原因不明に減少する病態)の認知症では、アルツハイマー型認知症についで多い病気です。高齢者の認知症の約20%を占めています。早い方では40歳ころから発症する人もいます。
→ 健康長寿ネット:レビー小体型認知症

いくら寝てもね足りない:特発性過眠症

いくら寝てもね足りない:突発性過眠症

過眠症には、特発性過眠症とナルコレプシーがある

ナルコレプシー比較的短時間の眠りの人
特発性過眠症睡眠時間が比較的長い人

ナルコレプシー

急に眠くなってしまう睡眠発作のこと。世界的には、1000人から2000人に1人にみられる病気で、10代で発症することが多い。

症状としては、「レム関連症状」と呼ばれるものがでます、、、

  • 笑う・驚くなどの感情で突然身体の力が抜ける情動脱力発作
  • 眠りに入るときの睡眠時麻痺
  • 入眠時に幻覚をみるなど

ナルコレプシーでは比較的短時間の眠りですみますが、しばらくするとまた眠ってしまいます

原因としては、ナルコレプシーの原因には覚醒を維持する物質(オレキシン)の低下が関係しています。

特発性過眠症

特発性過眠症は、睡眠時間は足りているはずなのに、昼間に強い眠気がでて日中の生活に支障をきたします。

ナルコレプシーのように短時間の居眠りですむというわけにいかず、長い眠りを必要とします。

治療方法としては、、、

  • 睡眠時間を充分摂ることで特発性過眠症が軽くなることがあります

この特発性過眠症は、交替制の勤務や夜間勤務などにおこりやすいので職場の協力が必要といわれています。













厚生労働省のホームページから、、、

概日リズム睡眠障害

体内時計の周期を外界の24時間周期に適切に同調させることができないために生じる睡眠の障害。

睡眠・覚醒リズムは、体温などの自律神経系、内分泌ホルモン系、免疫・代謝系などと同様に、体内時計によって約1日のリズムに調節されており、このような約1日の周期をもつリズムのことを概日リズムと呼んでいます。

ヒトの体内時計の周期は約25時間であることがわかっていますが、地球の1日の周期は24時間であり、体内時計とは約1時間のずれがあります。日常生活において、さまざまな刺激(同調因子)を受けることにより、体内時計が外界の周期に同調して約1時間のずれが修正されています。
もっとも強力な同調因子は光であり、食事や運動、仕事や学校などの社会的な因子も同調因子として働いていると考えられています。

この体内時計の周期と地球の24時間の周期との間のずれを修正することができない状態が続くと、望ましい時刻に入眠し、覚醒することができなくなってきます。

また、無理に外界の時刻に合わせて覚醒しても、眠気や頭痛・倦怠感・食欲不振などの身体的な不調が現れてきます。このように体内時計の周期を外界の24時間周期に適切に同調させることができないために生じる睡眠の障害を概日リズム睡眠障害といいます。

概日リズム睡眠障害は、人為的・社会的な理由により体内時計を短期間にずらさなければならない場合に起こる時差症候群(時差ぼけ)、および交代勤務睡眠障害、体内時計が外界の周期に同調する機能に問題がある場合に起こる内因性概日リズム睡眠障害(睡眠相後退症候群、睡眠相前進症候群、非24時間睡眠覚醒症候群、および不規則型睡眠覚醒パターン)に分類されます。

厚生労働省:e-ヘルスネット > 概日リズム睡眠障害

以上。

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また、次回。

Thank you very much for providing photos and illustrations.