老化と癌の発生を引き起こす原因【フリーラジカルとは何かを知ろう】

フリーラジカル(活性酸素) フリーラジカル(活性酸素)

検査で引っかかってしまい、ちょっと不安。だから、最近、健康について調べていますが、活性酸素とかフリーラジカルとか、よく分かりません。

と、いう方へ

活性酸素は、
悪者だと決めつけたいですが、
そうでもありません。詳しく解説します。



今回は、フリーラジカルの話です。

■もくじ

  1. 老化と癌の発生を引き起こす原因、フリーラジカルとは何だろう
  2. フリーラジカルは、善と悪の両方です

この記事を書いている僕(コータロー)は、健康飲料水の濃縮ミネラル水を販売して15年ほど。

老化と癌の発生を引き起こす原因、フリーラジカルとは何だろう

化学的に不安定=反応性が高い=活性である

この世界のすべての物質は、分子から成り立っています。その分子は、原子の組み合わせによって構成されていて、原子は、原子核と電子からなっています。

「不対電子」を持つ原子または分子をフリーラジカルという

物質を構成する最小の単位が原子ですが、これは、原子核を中心にそのまわりを電子が回っている形で表されます。よく目にする図ですよね。原子核のまわりを回っている電子は、電気的にマイナス(負)に帯電しています。

一つの軌道に電子が1個しかないものが、フリーラジカル

原子は通常は、電子が一つの軌道に2個ずつ対をなして安定して存在しています。が、その電子が対をなさず、ひとつだけ離れて存在することがあります。

  • この対をなしていない電子(不対電子)を持つ原子や分子をフリーラジカルと呼びます

フリーラジカル(遊離活性基)は、単にラジカルとも呼ばれる場合もあります。

フリーラジカル(活性酸素)
フリーラジカルは、自由で過激な活性体

英語でフリーは、「自由」。ラジカルは、「過激」という意味なので、、、

  • フリーラジカルは、自由な過激分子

と、なります。

原子は、電子が軌道に対をなしているときが、エネルギー的にもっとも安定していますが、、、

  • フリーラジカルは、一般的に不安定なので、ほかの分子から電子を奪い取って安定した状態になろうとします

だから、ラジカル(過激)といわれるのです。

化学的に不安定=反応性が高い=活性である

フリーラジカルの動き【酸化と還元】

フリーラジカルは、不安定なので安定した状態になろうという性質があります。

そこで、原子や分子から、、、

  • 電子がなくなることを【酸化】といい
  • 電子をもらうことを【還元】

と、いいます。

フリーラジカルは、ほかの原子や分子に反応して、、、

  • 相手の電子を奪い取り、相手の【酸化】を参加させる力が強い分子なのです
抗酸化作用

身体によくないといわれるフリーラジカル(活性酸素)とは

私たち人間は、酸素を毎日500リットルほど消費しています。この体内に入った酸素はすべて消費(エネルギー)されればよいのですが、使われなかった酸素は、活性酸素や一酸化窒素(NO)などの活性分子種(フリーラジカル)に変えられています。

消費した500リットル中の酸素の2%ほどが、活性酸素になります

活性分子種(フリーラジカル)は、体内でトラブルを引き起こす

これら活性分子種(フリーラジカル)は、DNAなどの身体の成分と反応して、栄養分の吸収や排泄といった身体の機能に影響するだけでなく、がんや心筋梗塞など病気も引き押します。

善と悪の両方の顔を持つフリーラジカル

フリーラジカルは、不摂生やストレスからも発生する

体内に強力なフリーラジカル(活性酸素)が増加すると、、、

  • ガン細胞の発生や老化が促進されます

フリーラジカルは、不摂生やストレスからも発生する

お酒やタバコ、スナック菓子やインスタントラーメン、 さらに紫外線、排気ガス、たばこ、肉体的・精神的ストレスでもはっせいします。

知らず知らず体内に取りこんでいる、化学合成医薬品、食品添加物などもフリーラジカルの発生に関連しています。

活性酸素の発生量が、抗酸化防御システムの壁を越えると病気になる

フリーラジカル(活性酸素)が、発生しても抗酸化防御システムがあるので、そう簡単には病気にはなりません。

しかし、この抗酸化防御システムをくぐり抜けてしまうと、、、

  • 少しずつ細胞を傷害します
  • そして、病気になれば急激に身体を脅かします

フリーラジカルの害が日本人の3代死因に関わっている

日本人が病気で亡くなる3分の2以上の病気は、がん・心筋梗塞・脳血管疾患であり【3代死因】ともよばれます。この3代死因に深く関わっているのがフリーラジカル(活性酸素)です。

抗酸化防御システムは、40歳で半減する

抗酸化防御システムは、加齢とともに低下してきます。20歳のときがピークですが、40歳になると抗酸化防御システムは、半減します。

フリーラジカル(活性酸素)の障害が進行していくと、、、

  • 臓器や細胞組織の働きが悪くなり
  • 血液循環が低下
  • 新陳代謝も低下

という、いつ病気が発生してもおかしくない身体になります。

老化とともにフリーラジカルを消去する力は衰える

癌と老化は、切り離して考えることはできません。加齢とともに身体の免疫力や抗酸化力は低下していきます。

免疫力低下と抗酸化力低下は、癌の発生を促進させます

癌の発生は、フリーラジカル(活性酸素)が引き起こすといってもよいです。

ガン予防は、フリーラジカルの害を減らすことだといえます

活性酸素は、ウィルスや細菌などを殺菌する
活性酸素は、増えすぎると健康な細胞まで攻撃する

しかし、活性酸素は絶対悪ではありません

白血球は、私たちの体内に侵入した細菌を捕獲して感染から守ってくれていますが、この白血球は、わざわざ【活性酸素】を作って、活性酸素の力を利用しています。

それは、、、

  • フリーラジカル(活性酸素)が、殺菌の力があるからです

白血球は、細菌を捕獲しますが、それでも細菌は、逃れてまた増殖しようとするため、殺菌力のあるフリーラジカルの力をかりて身体を守っています。

ですから、フリーラジカル(活性酸素)は、絶対に悪だとはいいきれません。

まとめると、、、

  • 活性酸素は、ウィルスや細菌などを殺菌する
  • 活性酸素は、増えすぎると健康な細胞まで攻撃する









厚生労働省のホームページから、、、

不対電子をひとつ、またはそれ以上もつ分子・原子。

すべての物質は分子から成り立っていますが、その分子は原子核と電子からなる原子の組み合わせによって構成されています。通常、分子の中の電子は2つが対をなして安定して存在していますが、その電子が対をなさず、ひとつだけ離れて存在することがあります。このような対をなしていない電子(不対電子)を持つ原子や分子をフリーラジカルと呼びます(単にラジカルとも呼ばれる場合もあります)。

活性酸素と混同されてしまうことがありますが、活性酸素の中には不対電子を持つものと持たないものがあります。
スーパーオキシドやヒドロキシラジカルはフリーラジカルですが、一重項酸素や過酸化水素はフリーラジカルではありません。ラジカル(過激な)という言葉通り、電子が足りないために不安定で、反応しやすいという性質をもちます。
→ 厚生労働省:フリーラジカル

以上。

参考サイト:岡山理科大学:理大の栞
e-ヘルスネット(厚生労働省):活性酸素と酸化ストレス

 

 








また、次回。

Thank you very much for providing photos and illustrations.