血糖値が高く、検査でも引っかかり、人ごとだと思っていた糖尿病。不安です・・・
と、いう方へ
糖尿病になる人が増えています。
糖尿病になる前に運動療法をやりましょう。
解説します。
今回は、運動療法【有酸素運動・レジスタンス運動】の話です。
■もくじ
- サルコぺニア対策と糖尿病の運動療法には【有酸素運動とレジスタンス運動】が良い
- 【有酸素運動とレジスタンス運動】を続けるとエネルギーを消費しやすい体に
この記事を書いているの僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。
サルコぺニア対策と糖尿病の運動療法には【有酸素運動とレジスタンス運動】が良い
【有酸素運動とレジスタンス運動】を組み合わせるとHbA1cや血糖値が低下する
まず、【サルコペニア】は、高齢になるにつれて筋肉量が急激に減っていく減少をいいます。
【糖尿病】は、インスリンというホルモンの不足やその作用の低下によって、耐糖能(血糖値の上昇を抑える働き)が低下し、高血糖が慢性的に続く病気です。
この【サルコペニア】と【糖尿病】には、運動量ほうがよいことが分かっています。
その運動療法とは、、、
有酸素運動とレジスタンス運動
有酸素運動 | ウォーキングやサイクリング、水泳など、酸素が必要な負荷が軽い運動を行うトレーニング。呼吸を行いながら筋肉を動かす、血糖や脂肪が酸素とともに使われることから、「エアロビクス運動」とも呼ばれている |
レジスタンス運動 | スクワットやダンベル体操など、筋肉に抵抗(レジスタンス)をかける動作を繰り返す運動 |
レジスタンス運動に関しては、この記事でも紹介しました。
レジスタンス運動に期待できる効果とは、レジスタンス運動を始めると、以下のような効果がでます。神経系の機能が向上し、多くの筋繊維が動員されるようになる。
有酸素運動とレジスタンス運動を組み合わせると血糖値が下がる
この【有酸素運動とレジスタンス運動】は、どちらも血糖をコントロールを改善します。でも、もっと効果を出すには、、、
- 【有酸素運動とレジスタンス運動】組み合わせること
ウィーン大学のルーカス・シュビングシャクル氏による、900人以上の2型糖尿病患者を対象とした研究によると、2種類の運動【有酸素運動とレジスタンス運動】を組み合わせて行うと、HbA1cや空腹時血糖値、血圧値、中性脂肪値などがより低下することが明らかになりました。
【有酸素運動とレジスタンス運動】組み合わせ運動と有酸素運動のみを行った場合に比べ、、
- HbA1cは0.17%低下し、空腹時血糖値は10.6mg/dL低下
【有酸素運動とレジスタンス運動】組み合わせ運動と筋力トレーニングのみを行った場合に比べ、、、
- HbA1cは0.62%低下し、空腹時血糖値は35.8mg/dL低下
運動をする人ほど、糖尿病のリスクは低い
運動習慣と2型糖尿病罹患の関係を調べた研究では、、、
- 週1回でも余暇時間に運動する人と運動をまったくしない人に比べて約25%も糖尿病リスクが下がった
別の研究では、全身持久力(体力の1指標)が高いほど、2型糖尿病のリスクが約45%も低い
2型糖尿病とは
2型糖尿病は、すい臓から分泌されるインスリンの働きの低下、つまり「インスリンの作用不足」が原因で起こります。
糖分を含む食べ物は唾液や消化酵素でブドウ糖に分解され、小腸から血液中に吸収されます。食事によって血液中のブドウ糖が増えると、すい臓からインスリンが分泌され、ブドウ糖が筋肉などに送り込まれエネルギーとして利用されます。
そのため「インスリンの作用不足」が起こると、血液中のブドウ糖を上手に処理できなくなり、血糖値の高い状態が続くようになります。
「インスリンの作用不足」と「ブドウ糖の利用低下」がキーワード
2型糖尿病は、すい臓から分泌されるインスリンの働きの低下、つまり「インスリンの作用不足」が原因で起こります。
糖分を含む食べ物は唾液や消化酵素でブドウ糖に分解され、小腸から血液中に吸収されます。食事によって血液中のブドウ糖が増えると、すい臓からインスリンが分泌され、ブドウ糖が筋肉などに送り込まれエネルギーとして利用されます。
そのため「インスリンの作用不足」が起こると、血液中のブドウ糖を上手に処理できなくなり、血糖値の高い状態が続くようになります。
→ 日本糖尿病協会:型糖尿病とは~生活習慣病、高血糖~
運動をたくさん行って、全身持久力を高めると、、、
- エネルギー消費量が増大する
- 骨格筋の糖代謝機能が高まる
結果として、糖尿病が予防できるということになります。
【有酸素運動とレジスタンス運動】を続けるとエネルギーを消費しやすい体に
【有酸素運動とレジスタンス運動】の組み合わせでより良い予防を
運動することは、以下のような効果をもたらします。
- 血液中のブドウ糖を消費して血糖値を下げる
- 肥満を解消して筋肉などでのインスリンの働きを高める
- 血液循環を盛んにして血管の老化を防ぐなど
有酸素運動 | 全身の筋肉を使うことで、糖質や脂質をエネルギーとして消費し、血糖値が短時間で下がり、コレステロールや中性脂肪、体脂肪を減らすことができる |
レジスタンス運動 | レジスタンス運動を続けることで、筋肉量が増え、筋力が増加し、インスリン抵抗性が改善し、インスリンの効きやすい体に変わっていく |
また、糖尿病になってしまうと、、、
- 抑うつ症候群になりやすく
- 認知症にもなりやすい
ですから、シッカリした予防が大切です。
どれくらい運動をすれば良いのだろう【運動療法の頻度】
運動は習慣化しなければ行けません。
- 運動をやめてしまうとその【効果は3日程度】で失われるといわれています
汗を少しかく程度の運動(中強度)がよい
- ウォーキングなら中強度で、1回に20〜60分ぐらいを週に3回ほど
- できるようになれば【毎日歩く】ことが推奨されています
- レジスタンス運動ならスクワットを10回ほど
【有酸素運動とレジスタンス運動】をする時間帯
【有酸素運動とレジスタンス運動】をする時間帯は、食後1時間あたりにウォーキングやスクワットや腕立て伏せを始めるのがよいとされます。
理由は、、、
- 血糖値が改善される
- 糖尿病合併症の予防にも効果的
ですから、食後にノンビリした後に、胃が落ち着いたころになってから、自分の体力にあったペースでウォーキングやスクワットや腕立て伏せを始めるとよいですね。
NEAT(ニート)とプラス10で日常生活に運動を
糖尿病になる危険因子は、メタボ。内臓脂肪の蓄積が原因だといわれます。運動することで、確実に内臓脂肪は減っていきます。
NEAT(ニート)を活用しよう
ですから、「運動する時間がない」「ジムに通う暇もない」「家事と育児で手いっぱい」という忙しい社会人には、NEAT(ニート)がおすすめです。
NEAT(ニート)とは、[非運動性活動熱産生]といい、カンタンにいうならば、運動ではない日常生活の活動による消費エネルギーのこと。
通勤や通学、オフィスワーク、階段の昇り降り、掃除洗濯、子どもの送り迎えなど日常生活場面そのもので消費するエネルギーのことを指しています。
NEAT(ニート)の詳しい記事は、ここにあります。
御時間があるときにお読みください。
NEAT(ニート)は、[身体活動時代謝]の中のスポーツの部分を除いた日常生活の活動での代謝を指します。
今より毎日10分多く身体を動かす「+10(プラス・テン)」
厚生労働省は、「健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)」で、今より毎日10分多く身体を動かす「+10(プラス・テン)」をすすめています。
10 分間続けても、2分を5回、5分を2 回と分けても、その効果に差はなく、とにかく今よりも 10 分多く身体を動かすことを推奨しています。
厚生労働省:いつでもどこでも+10
有酸素運動とレジスタンス運動は、で糖尿病の予防だけでなくサルコペニアの予防にもなります
有酸素運動とレジスタンス運動を組み合わせることで、糖尿病の予防だけでなく、運動不足の高齢者がよくなるサルコペニアの予防にも発揮します。
運動療法には、6つの原則を守ってください。
最後に、「し過ぎない」ということが大切です。これまでデスクワークばかりで運動の経験がないのであれば、低強度の運動から始めましょう。
運動習慣を身につけて、少しずつ強度を上げていけばよいです。
- 鍛える筋や関節を意識する
- 辛いと感じる限界までやらない
- 最低でも週 2 回
- 呼吸をとめずに
- 体調が悪いときは無理をしない
- 疾患や痛みがあったら医師に相談
以上の6つの原則を守って実施すれば、筋力と体力は向上するでしょう。
ぜひ、あなたの生活に活かしてください。
以上。
- 参考サイト
- 厚生労働省:e-ヘルスネット > 糖尿病
- 国立研究開発法人:有酸素運動とレジスタンス運動を組み合わせて、肥満・糖尿病予防を!
- 日本糖尿病協会:2型糖尿病とは~生活習慣病、高血糖~
- 「有酸素運動」と「レジスタンス運動」を組合せると効果は最大に
- 糖尿病情報センター:糖尿病の運動のはなし
また、次回。
Thank you very much for providing photos and illustrations.
- pakutaso
- irasutoya
- Free-PhotosによるPixabayからの画像
- Taylor HardingによるPixabayからの画像