ストレス続きで低体温となり、血液ドロドロに【細胞も大ダメージ】

低体温

慢性化したまわりからのプレッシャーで凄いストレスで、過食に。
血糖値の関係から糖尿病の恐れありと医者にいわれて不安です。
たぶん、血液ドロドロなんでしょうね。

と、いう方へ

血液ドロドロ、間違いないです。
そのストレスから解放されない限り無理だと思う







本記事では、下記の内容を解説します。

■もくじ

  1. 低体温で血液ドロドロ、細胞もダメージを受けて大変です
  2. ストレス軽減ホルモン、コルチゾールの働きとは
  3. 老化防止には、体温を上げるのが一番です

ニューヨーク州医師の齋藤真嗣ドクターが教える

ベストセラー「体温を上げると健康になる」の著者
齋藤真嗣ドクターは、がん治療や感染症の専門医。
ニューヨークと東京を往復する生活をしている。
南アフリカにいたかと思うと、ミラノ大学で講義を行ったり、
韓国の医療雑誌に投稿していたりする毎日。
クライアントには、あのビル・ゲイツ他、著名人多数。

■ この素晴らしい本を、
■ 僕(コータロー)が、掻い摘まんで解説し紹介します
■ 貴方の暮らしにお役立てください

低体温で血液ドロドロ、細胞もダメージを受けて大変です

ストレス軽減ホルモン、コルチゾールの働きをみてみよう

ストレスを認知しているのは、脳にある【視床下部】でした。視床下部は、身体からのストレスの情報を受けて自律神経を動かしていました。

今回は、もう1つの経路を紹介します。

ダメージ回復の経路、[視床下部から下垂体、副腎へ]の命令系統を知る

脳の視床下部でストレスが認知されると、視床下部はストレスによって身体が受けたダメージを回復させるため、同じく脳にある[下垂体]と呼ばれる場所に命令を出します。

視床下部から指令を受けた下垂体は、、、

  • ダメージ回復の実働部隊ともいうべき副腎に
  • ストレス軽減に役立つホルモンを出すように指令を出します

これによって副腎から出るのが【コルチゾール】というホルモンです。

HPAアクセス

この「視床下部」と「下垂体」と「副腎」の関係は、ちょうど「社長」と「部長」と「部下」の関係に似ています。

社長(視床下部)の命令が部長(下垂体)に行き、部長が部下(副腎)に社長の命令に沿った仕事をするように指令を出す。すると、部下が実働部隊として働く、というわけです。

こうした脳から副腎への一連の流れを、それぞれの頭文字をとって【HPAアクセス】といいます。

視床下部-下垂体-副腎系

(英: hypothalamic-pituitary-adrenal axis)は、ストレス応答や免疫、摂食、睡眠、情動、繁殖性行動、エネルギー代謝などを含む多くの体内活動に関して、視床下部、下垂体、副腎の間でフィードバックのある相互作用を行い制御している神経内分泌系。HPA軸(HPAじく)ともいう。




さらに、、、

部下である副腎(A)からは、社長(H)と部長(P)、それぞれにフィードバック(状況報告)が行われます。

【HPAアクセス】

通常は、、、

ストレスを感じるとコルチゾールの分泌量が増え、ストレスが解消されるとコルチゾール値が正常化します。

でも、、、

ストレス状態が長く続き、ずっとコルチゾールを出しつづけていると副腎は、疲れ果ててしまいます。そうした副腎のハードな働きぶりは、視床下部と下垂体へフィードバック(状況報告)されているので、、、

あまり副腎が働きすぎると、「ちょっと休みなさい」という命令が社長(H)から部長(P)へ行くことになります。

こうなると、、、

ストレスがあるにもかかわらず、コルチゾールが出ない・・・

状態になってしまいます。

これが、副腎の疲労状態【アドリーナル・ファティーグ】です。

アドレナル・ファティーグは、

種々の兆候や症状が集まったものである。アドレナル・ファティーグを患う人々は、周りの人からは気づかれにくく、明らかな身体的な兆候がないかもしれないが、本人は調子が悪く、漠然とした体調不良や「はっきりしない」感覚を抱えて生活しています。コーヒーやコーラを飲んだり、他の刺激剤を使って、力を振り絞っていることが多く認められます。
→ アドレナル・ファティーグとは何か?




では、このコルチゾールとは、どのような働きをするホルモンなのでしょう。

ストレスで血液ドロドロ

ストレス軽減ホルモン、コルチゾールの働きとは

じつは、コルチゾールというのは、

  • 疲労した細胞を元気にする働きを担っているホルモンなのです

私たちの身体は、約60兆個の細胞から構成されています。身体がストレスによってダメージを受けるということは、細胞がダメージを受けるということです。

人間のカラダの60%は水分だといいますが、これは身体のどこかに水分がたまっているわけではなく、60兆個の細胞それぞれが細胞の60%の水分を抱えているということです。

細胞にそれだけの水分を保たせているのは、、、

マイナス75ミリボルトという細胞の内側と外側の【電位差】です

ストレスが加わるとこの電位差に乱れが生じ、その結果、細胞から水分が失われます。

このとき細胞から失われる水分というのは、タダの水ではありません。細胞が活動するのに必要な養分など、いろいろ大切なものを含んでいます。

マイナス75ミリボルトという細胞の内側と外側の【電位差】です

そのため、、、

  • 水分が細胞から失われると、細胞自体の活力が低下してしまうのです

コルチゾールは、血糖値をコントロールする働きをもったホルモン

ストレスによって電位差が乱れ細胞レベルにまでダメージを受けた細胞を回復させることができるのが、【糖(グルコース)】です。

コルチゾールは、、、

この【糖(グルコース)】が細胞に行き渡りやすくなるよう、血糖値をコントロールする働きもったホルモンなのです。

コルチゾールが増えると血糖値が上がり、コルチゾールが減少する(正常化する)と血糖値はひくくなると考えてもらえればかまいません。

コルチゾールが血糖値を上げるのに対し、膵臓から出るインシュリンが血糖値を下げる、と思っている人が多いのですが、この二つの関係は実際にはもう少し複雑です。

コルチゾール

コルチゾールとインシュリンの相互関係

血糖値が上がったときにインシュリンが出るのは、じつは細胞が血液中の糖分を取り込むためにインシュリンが必要だからなのです。

  • 糖尿病というのは、膵臓からインシュリンが出なくなってしまう病気です

糖尿病には、大きく分けて2つあります。【Ⅰ型糖尿病】と【Ⅱ型糖尿病】です

  1. 【Ⅰ型糖尿病】膵臓の機能自体に問題が生じてインシュリンが出なくなる
  2. 【Ⅱ型糖尿病】膵臓の疲弊によってインシュリンがでなくなる

【Ⅱ型糖尿病】は、太りすぎの人がなりやすいのですが、糖尿病を放置して症状があっかすると、決まってみんな痩せていきます。

これは、、、

  • 血液中に糖がいっぱいある状態なのに、インシュリンが足らないために、細胞の養分を吸収できない状態が続くことが原因です

コルチゾールとインシュリンは、互いに協力し合って細胞に養分を送り込んでいた

こうしてコルチゾールとインシュリンの働きによって、細胞が再び元気を取り戻すと、ストレスが消えたという情報が視床下部に行きます。

すると、、、

視床下部から下垂体へ、下垂体から副腎へという流れで、
今度は、「もうコルチゾールをたくさん出さなくていいよ」という命令が行き、ホルモンの分泌が正常な状態に戻るのです。

ちなみに、、、

コルチゾールとインシュリンはいっしょに働くため、ストレス状態が続き、副腎が疲弊するほどコルチゾールを出しているときは、インシュリンを出す膵臓の仕事も増えるので疲れています。

つまり、、、

副腎疲労の状態にある人は、糖尿病リスクも高まっているということです

たとえ、、、

太っていなくても、食べすぎていなくても、ストレスの多い生活をしていると、糖尿病のリスクは高くなる

と、いうことです。

老化防止には体温を上げるのが一番

低体温でカラダに良いことは一つもありません

「アンチエイジング」は、日本語にすると【抗加齢】ですが、実際にはほぼ同じ意味で【抗酸化】という言葉も用いられます。

これは、、、

  • 老化の正体が【身体の酸化】である

ことを意味しています。

そんなアンチエイジングの世界で、老化を進める最大級の悪者とされているのが[活性酸素]です。活性酸素というのは、ごくかんたんにいうと「非常に酸化力の強い酵素」ということです。

人間の身体には、この活性酸素の強い酸化力を殺菌に利用しているので、ある程度の量であれば、身体にとって有益なものといえます。

しかし、、、

その必要なものも、増え過ぎてしまうとさまざまな弊害が出てきます。

活性酸素がもたらす弊害

活性酸素がもたらす弊害については、、、

  • 細胞内の遺伝子を壊し、癌の原因をつくる

など、一般的にもずいぶん知られてきています。

では、活性酸素はどうして増え過ぎてしまうのでしょう。交感神経の過緊張により、低体温になると、増えすぎた顆粒球が、大量の活性酸素を作り出してしまいます。

このブログでも解説しました。

ストレスが低体温を作っている【あなたの病気はストレスからだった】

白血球には、「顆粒球」「リンパ球」「単球」の3種類があります。これらの中でカラダの免疫機能をおもに担っているのが「顆粒球」と「リンパ球」です。「顆粒球」は、白血球全体の60%近くを占め、体外から侵入してきた細菌に対して働きます

しかしじつは、低体温が活性酵素を増やしてしまう要因は、もう一つあるのです。それは、、、

低体温による酸素の不活性が招くものです

低体温になると酵素の働きが悪くなります。

人間の身体には、増えすぎた活性酵素を解毒するために、スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)やカタラーゼといった活性酸素を解毒する酵素が備わっています。

こうした【抗酸化酵素】がきちんと働くことができれば、少々活性酵素が増えてきてもキレイに解毒してくれるので、病気になることはありません。

しかし、、、

低体温の人は、体内の活性酵素が増えやすいうえ、活性酵素を解毒する酵素の働きが弱い状態にあるということです。

血流障害と酵素活性の低下は、健康を考えるうえで最悪の組み合わせです。

なぜなら、、、

この状態は、身体の機能をすべて低下してしまうからです

身体の機能が低下するということは、、、、

  • たんに病気になりやすいということにとどまらず、
  • 免疫システムに誤作動が生じ
  • 新陳代謝も低下する

と、いうことです。

酸化=老化

と考えられるのもこのためです。

【 結論 】
低体温でカラダに良いことは一つもありません

これは、人間という生きものにとって、いわば自然の摂理なのです。

以上。


















では、また次回。

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