猛暑で大量の水を飲むと、けいれんや昏睡状態に【低ナトリウム血症】

低ナトリウム血症(水中毒)

暑いので熱中症予防に水ばかり飲んでいたら、急に気持ち悪くなってきて、けいれんが起きました。死ぬかと思った。

と、いう方へ。

暑いからといって水ばかり飲むと『低ナトリウム血症』になりますよ。
身体の中の塩分が少なくなって起こります。
熱中症予防に水ばかり飲んでいたらダメですよ。





今回は、『低ナトリウム血症』の話です。

■もくじ

  1. 熱中症予防だといって水ばかりを飲むと低ナトリウム血症に
  2. 低ナトリウム血症の予防には、塩分を同時に摂ること

この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。

熱中症予防だといって水ばかりを飲むと低ナトリウム血症に

じつは怖い『低ナトリウム血症』

私たちの身体には、成人でだいたい体重の60%が水分だといわれています。そして、身体の細胞は、37兆個にも登る数があるといわれます。

60%水

と、いうことは、、、

私たちの身体は、60%の水の中に37兆個の細胞が混ざっているということになり、いうなれば、タピオカのように水分の中に細胞が浮かんでいるようなものです。

そして、、、

皮膚が水分を逃がさないようにバリアの形で保護しているのが私たちのからだということになります。

しかし、、、

身体の水分の3分の2は、細胞の中に含まれています。残りの3分の1は、細胞の外に存在していて25%は、血管の中を流れています。残りの75%は間質液*。

*間質液(かんしつえき)とは、多細胞生物の組織において細胞を浸す液体であり、細胞外液のうち血液とリンパ管の中を流れるリンパ液を除く体液である。 組織液・細胞間液・細胞間リンパ液とも呼ばれる。
ウィキペディア

『低ナトリウム血症』とは

体内の水分濃度を保つために『腎臓』は濃度を適切に保っています。

たとえば、、、

血液中のナトリウム濃度が低下すると、腎臓は尿の量を多くして排出します。このようにナトリウムの濃度を減らしたりして、水分とナトリウムの濃度を一定にするようにバランスを取っているのです。

しかし、、、

真夏の猛暑の中で熱中症にならないように水分ばかりを取っていると、体内のナトリウム濃度が極端に低下していきます。すると、『低ナトリウム血症』になるのです。

この病気を、『低ナトリウム血症』といいます。

『低ナトリウム血症』とは、電解質異常の1つで、血液中のナトリウム濃度が低下してしまうことで、血清ナトリウム濃度が136mEq/L*未満に低下すること。

※mEq/L:溶液1リットル中の溶質の当量数

『低ナトリウム血症』の発症パターン

『低ナトリウム血症』になってしまうのは、、、

体液量が低下している状態
大量の汗をかいたときや嘔吐したとき、下痢を起こしたときなどに体内のナトリウムが大量に奪われ、そして、ナトリウムを補充されなかったとき
体液量が増えた状態
体内の水分量が増えることでも発症します。腎不全などの腎臓の機能が低下したとき、心不全や肝硬変、ネフローゼ症候群などからナトリウム濃度の低下が生じます。
体液量がほぼ正常な状態
正常な状態でも発症する場合があります。これは、主にホルモンの異常によるもの。腎臓から排泄する水分量をコントロールするホルモンが分泌異常になったとき。

また、薬や加齢によっても『低ナトリウム血症』を発症する場合があります。

『低ナトリウム血症』の症状とは

『低ナトリウム血症』は、ナトリウム濃度が120mEq/L以下になると重症と診断されます。

その主な症状は、、、

吐き気、疲労感、頭痛、全身倦怠、筋けいれん、意識障害、昏睡などで、重症の場合は死にいたることも。

『低ナトリウム血症』を起こすと、まず脳が敏感に体内のナトリウム濃度の低下を察知します。

すると、、、

血液中のナトリウム濃度が120~130mEq/Lぐらいになると「軽い疲労感」を感じはじめて、「反応が鈍く」なります。そして、脳は「錯乱する」状態に陥ります。こうなると、頭痛や嘔吐がおこり、食欲不振になります。

血液中のナトリウム濃度が110 mEq/L程度まで低下してしまうと、筋肉がひきつけを起こし、けいれんの発作が始まります。これは重症化です。放っておくと、昏睡状態になります。さらに、死に至ることもあるのです。

とくに注意してもらいたいのは、、、

生活習慣病を持っている人、心臓や肝臓、腎臓に持病のある人は、『低ナトリウム血症』の症状に注意してください。その場合は、早めに主治医に相談することが肝心です。

水中毒

 





 











低ナトリウム血症の予防には、塩分を同時に摂ること

『低ナトリウム血症』なら水分摂取を控えること

軽い症状の『低ナトリウム血症』であれば、一日に飲む水の量を1リットル以下にすることで改善します。それでも改善しない場合は、医療機関にいって受診することが大切です。なぜなら、気づいていない持病があるかもしれないから。

入梅の時期など、厚さにまだからだが慣れていない場合は、汗の掻き方が上手ではありません。こういった場合、汗として水分が上手く排泄されれば良いのですが、このような時期は、発汗作用が上手く機能していないことが多く、ナトリウムが多く失われる危険があります。

たとえば、、、

在宅勤務をしていて、エアコンの効いた部屋で仕事をした後、食事や運動をするために戸外に出たときなどは注意が必要です。エアコンの効いた部屋では、以外にも多くの水分を失っている場合があります。

『低ナトリウム血症』と『熱中症』の症状は似ている

『低ナトリウム血症』と『熱中症』は、どちらも発症すると、めまいや頭痛、けいれん、意識障害などの似た症状が起こります。一見すると似ているので『低ナトリウム血症』なのか『熱中症』なのか判別しにくい。

『熱中症』は、大量の発汗などにより体内の水分が極端に減ったときの起こるものです。この『熱中症』の処置としては、水分を多く摂ってもらうこと。

『低ナトリウム血症』は、水分の摂り過ぎから起こるので、水分制限が第1目的。

『低ナトリウム血症』と『熱中症』は、正反対の処置が必要になります。

『低ナトリウム血症』と『熱中症』の見分け方

『熱中症』を発症した人は、体温が上昇しています。そして、水分補給が足りていませんので、『低ナトリウム血症』と『熱中症』の見分け方は、体温上昇の有無にと水分補給の有無になります。

ですから、、、

体温も高くなく、水分もシッカリ摂っていたのなら『低ナトリウム血症』の疑いが高くなります。

『低ナトリウム血症』には、塩分補給や経口補水液を

『低ナトリウム血症』を起こしたときには、経口補水液(ORS)がおすすめです。この経口補水液(ORS)は、『熱中症』のときにも効果があります。

経口補水液(ORS)に関しては、この記事でも詳しく解説しています。

『20世紀最大の医学上の進歩』といわれた経口補水液(ORS)とは

 

 

また、塩分を含んだドリンクを用意するのも良いでしょう。昔の人は、このような具合が悪くなった人には、『梅干しが乗ったお粥』を食べさせたものでした。

これは、非常に理にかなっています。塩分と同時にお粥の糖分で腸から吸収しやすく、お粥なので飲み込みやすいという利点がありました。

また、、、

暑いときには、冷たいものを食べすぎないようにして、温かい食べ物を摂ることが大切です。そうすることで身体が、暑さに対応していきますから。

この記事を参照してください。

【暑いときには熱い食べものを】たくさん汗をかいて猛暑を乗り切ろう

 





以上。

 





 





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また、次回。