短時間に大量の水を飲むと水中毒に【腎臓の処理能力は毎分16ml】

低ナトリウム血症(水中毒)

暑くて熱中症になるといけないので、水をがぶ飲みしていたら、めまいがしてきてかなり気落ち悪い。まわりから「水中毒だよ」といわれて不安です。

と、いう方へ。

短時間に大量の水を飲むと
体内の塩分の濃度が急に低下します。
すると「水中毒」になりやすいんです。
水の飲み過ぎは危険ですよ。





今回は、『水中毒』の話です。

■もくじ

  1. 水を飲みすぎると水中毒になる
  2. 脱水症状だけでなく水中毒の対策として経口補水液

この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。

水を飲みすぎると『水中毒』になる

水中毒とは

どうして『水中毒』になるのか

例年、梅雨が明ける頃から熱中症で具合が悪くなる人が増えてきます。

テレビやマスコミは、「こまめに水分を取ってください」と連呼しています。だから、「水を飲めば良いんだ」と勘違いして、逆に多くの人が具合が悪くなるケースがあるようです。

それは、、、

「こまめに水分を取ってください」という意味の早合点が、水の飲み過ぎを助長しています。大切なのは、「こまめに」という部分です。1度に大量の水を飲むのではなく、[少しずつ時間をおいてこまめに飲む]ということが大切なのです。

しかし、多くの人は「水を飲むことに気を取られ」大量の水を飲んでしまっているようです。

すると、大量の水分を取ることで『水中毒』に罹ります。

『水中毒』とは、どんな病気なのか

『水中毒』とは、短時間に大量の水を飲むことで、血液中のナトリウム濃度が極端に低下することにより発症する病気のこと。血液中のナトリウム濃度が、136mEq/L(ミリイクイバレント・パー・リットル)未満であれば低ナトリウム血症と呼びます。

『水中毒』の症状は

一気に水を飲んで起こる『水中毒』の症状は、、、

『水中毒』の症状は、大量の水を飲んだ後に手足がしびれたり、ピリピリしたり、皮膚の弾力がなくなり、摘まんでみると跡が残ったりします。
さらに酷くなると、めまいや嘔吐がおこり、尿失禁などを起こします。
たくさんの水を飲むことで、身体の水分がだけが増えるので、『低ナトリウム血症』という電解質異常を起こします。

すると、、、

脳がいち早く『低ナトリウム血症』を察知します。なのでちょっとした「錯乱状態」に陥ります。そして、軽い疲労感や嘔吐、頭痛と症状は重くなっていきます。

『水中毒』が重症化した場合

『水中毒』は、めまいを起こします。そして、[多尿・頻尿]の症状がある場合はとくに『水中毒』が疑わしくなります。そして、精神異常、けいれん、昏睡、呼吸困難へと最悪に状態に入り、最終的には命の危険が伴うことがあります。

  • 錯乱
  • 嘔吐(おうと)
  • 意識障害
  • 呼吸困難
  • 脳浮腫によるけいれん
  • 肺水腫
  • うっ血性心不全など

体の中のナトリウムイオンの正常値は、約135~145mEq/l(mEq/lは電解質の濃度を表す単位)ですが、これが低下していくと、

  • 130mEq/l=軽度の疲労感
  • 120mEq/l=頭痛、嘔吐、精神症状
  • 110mEq/l=性格変化、けいれん、昏睡
  • 100mEq/l=呼吸困難などで死亡

2002年に行われたボストンマラソン時のランナーの水中毒発症についての論文があり、ゴール後に低Na血症(<135mEq/L)は全体で13%(62/488)、女性ランナーの22%(37/166)、男性ランナーの8%(25/322)に生じ、3ランナーが重篤な低Na血症(<120mEq/L)で、それぞれ119、118、114mEq/Lだったと報告されています。

結論として走行中の体重増加、長いレース時間、体格指数が低ナトリウム血症に関連していると述べています。

脱水を気にするあまり運動中に水分を取りすぎると低ナトリウム血症、水中毒になる可能性があることも知っておきましょう。
→ 横浜医師会:ラジオ番組 みんなの健康ラジオ

『水中毒』になる原因には、精神的な疾患をともなう場合が

一気に大量の水を飲めといわれても、そう簡単に飲めるものではありません。ですから、短時間に大量の水を飲む行為には、精神的な疾患をともなう場合が多いです。

たとえば、、、

  • 不安・幻覚・妄想・焦燥などの症状(※)から、多飲傾向になる。
    ※これらはいずれも精神疾患の病態
  • 向精神薬(定型抗精神病薬など)を服用することで生じる副作用の口渇。
  • これが原因で、飲み物を飲むことが習慣化し、強迫観念でさらに多飲傾向になる。
  • 精神薬を長期的に服用すると、視床下部(※)の口渇中枢を刺激して、さらに抗利尿ホルモンの分泌が促され、水分貯留を起こす。
    ※内臓や内分泌の働きを制御し、自律神経を調整する脳の部位
  • ストレスなどにより、多量に水分を摂取してしまう。
  • ダイエット時の空腹を紛らわすために、水分を多量に取る。

※EPARK:メディカルルックより

サウナでもなってしまう『水中毒』

サウナに入ると、多くの汗をかきます。我慢して長い時間サウナに入っていると、身体は塩分を失った状態になっています。

こんな状態で、一気にたくさんの水を飲むと『水中毒』のリスクが高まります。ですから、サウナの場合のようなたくさん汗をかくケースでも、1度のたくさんの水を飲むのではなく「こまめに」摂ることが肝心です。

 





 











脱水症状だけでなく水中毒の対策として経口補水液を

水中毒にならない対策は

水中毒にならない対策は

腎臓は、毎分16ミリリットルの水分を処理できます。この処理能力を超えてしまうと水中毒のリスクが高まります。

たとえば、、、

凄く塩辛いものを食べたとき、身体の塩分濃度は高まるので「水をたくさん」飲みたくなります。しかし、腎臓の処理能力を遙かに超える水を一気に飲んでしまうと『水中毒』になりやすい。

また、、、

人間に必要な水分量は、体重の4%だといわれています。60kgの人であれば、2.4リットル。1日に摂取しなければならない水分量を考えると、食事や体内で作れらるすい分量が1.3リットル。
残りの分を飲み水として摂る必要があります。

この量を、1日に数回に分けて飲むのが、人にとってふさわしい量となります。

水中毒にならない具体策とは

短期間に大量の水を摂らないことです。

だから、、、

  • 少量ずつこまめに何回かに分けて摂取する
  • 水分摂取の合間に、うがいなどで口内を潤す
  • 摂取する水分を、経口補水液にする

のどが渇いているときに、うがいすることはとても渇きを潤してくれます。これを数回くり返すだけでも喉の渇きは癒えます。

『水中毒』には、経口補水液(ORS)を

最近、ドラッグストアなどでよく見かけるようになった【経口補水液(ORS)】は、コレラの死亡率を30%から3.6%まで引き下げた実績があり、「20世紀最大の医学上の進歩」といわれたほど。

これは、、、

経口補水液(ORS)は、水に塩分などの電解質と糖とがバランスよく配合されており、より腸から吸収しやすくなっています。

経口補水液(ORS)を自分で作りましょう

経口補水液(ORS)は、自宅にある材料で簡単に作れるので、いざという時のために覚えてください。

  • 経口補水液(ORS)レシピ
  • 水:1リットル
  • 塩:小さじ1/2(3g)
  • 砂糖:大さじ4+1/2(40g)

市販のスポーツドリンクは、糖分が多いのでのみすぎると肥る可能性があります。もし、経口補水液(ORS)が飲みにくいと感じたら、レモン汁を少し入れても良いでしょう。

 

 

また、、、

市販のスポーツドリンクは、ナトリウム濃度が低く『水中毒』には、おすすめできません。

 





以上。

 





 





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また、次回。