同僚が、さっきまで普通に会話してたのに、急に倒れちゃってびっくり。医務室に連れってたら『かくれ熱中症』だって。怖いよ。
と、いうかたへ。
熱中症になる人が年々増えているようです。
しっかりとした対策が必要です。
本人は気がつかないうちに
倒れてしますような
『かくれ熱中症』はとくに注意が必要。
今回は、本人は自覚がない忍びよる『かくれ熱中症』の話です。
■もくじ
- 危険!本人は自覚がない忍びよる『かくれ熱中症』
- しっかりケアすれば怖くない『かくれ熱中症』対策とは
この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。
危険!本人は自覚がない忍びよる『かくれ熱中症』
年々増加している熱中症
総務省が発表したデータでは、熱中症により2020年8月16日までの1週間、全国で1万2,804人が救急搬送されたとあります。前の週が、(8月3日~9日)の6,664人なので2倍になっています。そして、前年度と比べると、7,639人ですから、5,000人以上増えています。
そして、、、
熱中症による救急搬送の状況は、都市部が多く、「東京都」1,574人がもっとも多く、ついで「埼玉県」997人、「神奈川県」920人、「大阪府」898人、「愛知県」791人、「千葉県」733人。
熱中症による救急搬送された人々の状態は、死亡が確認された人が30人(0.2%)いたほか、長期入院加療を要する「重症」が510人(4.0%)、入院診療を要する「中等症」が4,922人(38.4%)、入院加療を必要としない「軽症」が7,189人(56.1%)。
また、熱中症になってしまった場所を見ると、「住居」が48.3%と約半数を占め、ついで、「道路」18.6%、「公衆(屋外)」11.3%など。幼稚園・保育園・小学校・中学校・高校・大学など「教育機関」も2.0%
自分では気づかない『かくれ熱中症』とは
『かくれ熱中症』とは、本人には自覚症状がなく、いきなり頭痛や吐き気、けいれん、意識障害を起こしてしまう熱中症のこと。
たとえば、、、
- 突然、目の前が真っ暗になり、気を失った
- 急に冷や汗が出始め、頭がボーッとなった
知らず知らずのうちに脱水症に陥って、突然倒れてしまうケースが多いようです。この『かくれ熱中症』は、重症化する傾向があるので軽視できません。
『かくれ熱中症』になるプロセスは
不意に襲ってくる『かくれ熱中症』になってしまうプロセスを見ていきましょう。
まず最初に、、、
猛暑によって外気温が上昇すると、体温も上昇していきます。すると、人の身体は汗をかくことでどうにか体温調節をしようとします。
この時に、、、
水分補給と塩分補給をすれば良いのですが、水分と電解質を補給しなかった場合、汗がどんどん体外に出ていくので、身体の中には水分がなくなり「脱水症」になっていきます。
すると、、、
体内に水分がないので、体温を調節する汗も出なくなります。こうなると、水分がないので血液も少なくなり、臓器にも水分が足らなくなり、脳にも水分がなくなり、熱中症を発症することになります。
これは、、、
本人は忙しく動き回っていたりするので、気にとめないでいるとこのような『かくれ熱中症』を起こしていて、突然、めまいや吐き気が襲って来るというわけです。
『かくれ熱中症』の種類
『かくれ熱中症』になっていく段階を見てきましたが、知らず知らず脱水症になっているのに気がつかないのです。
この脱水症になってしまうパターンには3種類あります。
それは、、、
- 高張性脱水症:電解質よりも水分が圧倒的に足らなくなっている状態
- 混合性脱水症:電解質も水分も両方足らなくなっている状態
- 低張性脱水症: 水分よりも電解質が圧倒的に足らなくなっている状態
『かくれ熱中症』の症状は
では、「高張性脱水症」「混合性脱水症」「低張性脱水症」それぞれの症状はどのようなモノなのでしょうか。
- 高張性脱水症:口が渇く、体温が上昇する、舌が乾燥している、精神障害を起こしている
- 混合性脱水症:口が渇く、嘔吐、下痢、倦怠感 など
- 低張性脱水症: 嘔吐、下痢、倦怠感、血圧低下、立ちくらみ、皮膚の弾力の低下
『かくれ熱中症』の分類
『かくれ熱中症』は、症状によって3段階に分類されます。
- Ⅰ度:めまいやたちくらみを自覚する。筋肉痛やこむら返り(脚がつる)がある。拭いても拭いても汗がどんどん出てくる。
- Ⅱ度:頭痛、吐き気、嘔吐を認める。疲れやだるさといった全身倦怠感を自覚する。
- Ⅲ度:意識障害を認める。けいれんが起こる。体温が高くなる。
Ⅱ度になった場合、Ⅲ度になる進行が早くなる傾向があります。
3段階の『かくれ熱中症』の対応とは
『かくれ熱中症』だと自覚したときは、次のような対応の必要があります。
- Ⅰ度:涼しい、風通しの良い場所に移す/安静にして体を冷やす。水分、塩分、糖分、経口補水液を補給する
- Ⅱ度:Ⅰ度の対応を持続する。誰かが必ずその場で見守り、症状が改善しなければ病院へ移す。Ⅲ度に悪化した場合も病院へ移すこと。
- Ⅲ度:Ⅰ度、Ⅱ度の対応を持続する/すぐに救急車を呼び、病院へ移すこと。
とくに、Ⅲ度のような緊急時に陥った場合は、「氷風呂」などに入れさせて、「とにかく冷やす」ことが大切です。
経口補水液(ORS)に関しては、この記事でも詳しく解説しています。
『かくれ熱中症』見抜くポイントは
手のひらが冷たい
手のひらで自分の頬や顎に触れて熱く感じれば、手のひらが冷たいというのが分かります。体内の水分が少なくなると血のめぐりが悪くなります。特に心臓から遠い手や足の先まで血液が行き渡らなくなり、冷たくなるのです。
舌が乾いている
脱水状態になると唾液が減少します。舌を出して鏡で見た時、白っぽく乾いていないかを見てください。
皮膚をつまんでみる
手の甲の皮膚をつまんで放し、3秒以上戻らなかったら脱水症状の疑いがあります。
これは「ハンカチーフサイン」とも呼ばれており、ハンカチをつまんだ時に形が残るように皮膚もなかなか戻らない場合は、皮膚の細胞の水分が失われて弾力がなくなっている可能性があります。
爪を押してみる
爪がピンク色なのは血の流れが見えているからです。爪を押すと血の流れが止まり白く見えますが、放してすぐに赤みが戻るかどうか。戻らない場合は血管が収縮している、つまり、脱水の可能性があります。
こんな場合も『かくれ熱中症』かも
トイレに行く回数が減っていませんか?
もしかして『かくれ熱中症』かもしれません。『かくれ熱中症』になっている場合、オシッコに行く回数が減っていることがあります。いわゆる「かくれ脱水」を引き起こしているので、排尿の回数が減っています。
暑いはずなのに、汗をかいてない?
急に汗をかかなくなっているとか、暑いけど汗が出ていないなどの症状は、『かくれ熱中症』かもしれません。このような症状の時は、かなり熱中症が進行している状態の可能性があります。
しっかりケアすれば怖くない『かくれ熱中症』対策とは
『かくれ熱中症』を予防する生活習慣とは
『かくれ熱中症』は、夏場と冬場に多く現れます。夏場は、暑さに対応しきれていないためで、冬場は、寒くて乾燥しているときは皮膚から水分が多く蒸発して脱水症状を起こしています。
そこで、今回は、夏場に『かくれ熱中症』から熱中症にならない生活習慣を紹介します。
『かくれ熱中症』の予防には、まず暑さに慣れる
夏の暑さに慣れることが大切です。というのは、暑さに慣れていないので発汗が上手にできていません。
暑さに慣れる手っ取り早い方法は、有酸素運動です。
運動することで、発汗作用が高まります。また、血液の循環もよくなるので、万病の元である低体温を解消することができます。
さらに、、、
血流がよくなれば新鮮な酸素や栄養を速やかに全身に行き巡らせることができ、老廃物を取り除くことができます。
『かくれ熱中症』予防は、水分を摂ること
1日に体外に排出される水分量は、約2.5リットルに対し、食事や体内で作られる水分量は約1.3リットル。最低でも不足分の1.2リットルは、飲み水として摂る必要があります。
そのためには、、、
1回で1.2リットルを摂るのは不自然ですから、1日6~8回ぐらいに分けて飲むようにしましょう。
注意する点は、アルコールは利尿作用があるので水分には入れてはいけません。
『かくれ熱中症』予防は、十分な睡眠
良質な睡眠を得ることは、身体を休ませる上では重要なポイントになります。
睡眠不足で活動することは、非常に危険です。しっかりと副交感神経を働かせてあげて睡眠をとることが、1日のサイクル(概日リズム)を向上させる最良の手段になります。
体温を調節しているのは、[自律神経]です。
規則正しい生活を送ることで、[自律神経]は正常に働きます。交感神経と副交感神経を上手く機能させるには、睡眠の質を向上させることが大切です。
以上。
- 参考文献
- 厚生労働省:「健康のため水を飲もう」推進運動
- 済生会:“コロナ夏”の「かくれ脱水」・熱中症対策
- 日本成人病予防協会:かくれ脱水
- 「かくれ脱水」を予防しよう。
- 高齢者と脱水・熱中症
- 「かくれ熱中症」に注意!見分ける4つのポイント
あなたを守る「ミネラル濃縮液」ミネラルくん
また、次回。