先日、健診でクレアチニン濃度が高いという指摘を受けました。腎臓の働きが弱っているとか。心配です。
と、いう方へ。
腎臓の機能が弱くなると、尿素やクレアチニンなどの排泄が十分できなくなります。
すると、老廃物や毒素がカラダに蓄積するんです。
これは腎臓の働きが極めて弱くなっている証左。
確りしたケアが必要です。
今回は、『腎臓の働き』のまとめ記事になります。
■もくじ
- まず、腎臓の働きを知ろう
- 腎臓の働きの一つ、水分量と電解質(ミネラル)量のバランスを保っている
- 腎臓は、アルカリ性物質を放出することでバランスを取る働きがある
- 腎臓は、血圧を調整したり赤血球を増やすホルモンを作っている
- 腎臓の働きが、不調だと濾過機能が低下し「むくみ」ます
- 腎臓の働きが悪くなると高血圧などのあらゆる病気に
この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。
腎臓の働きを知ろう
1日に2っとるペットボトル280分の血液を濾過する腎臓の働き
こんにちは。コータローです。
僕は、先日こんなツイートをしました。
それは、腎臓の働きに感動したからです。
良いオシッコの色は、淡黄色です。この淡黄色は胆汁の働きで色づいています。
— コータロー@横浜 (@kotaroblog) November 6, 2020
腎臓は、毎日1,700リットルもの血液を濾過し99%を再利用を可能とさせて、残りの1%の老廃物や毒素を排泄しています。
その濾過機能は、ネフロンという組織が担当して、ボーマン嚢の中の糸球体が濾す役割を担っています。
良いオシッコの色は、淡黄色です。この淡黄色は胆汁の働きで色づいています。
腎臓は、毎日1,700リットルもの血液を濾過し99%を再利用を可能とさせて、残りの1%の老廃物や毒素を排泄しています。
その濾過機能は、ネフロンという組織が担当して、ボーマン嚢の中の糸球体が濾す役割を担っています。
腎臓とはどんな臓器か?
腎臓のことをググってみると、、、
腎臓は、尿をつくる以外にも、体調を調節するうえで必要なホルモンをつくったり、骨を健康に保つなど、人間が生きる上で必要な仕事をいくつも担っています。
ファイザー製薬:腎臓の仕組みと働き
と、あります。
腎臓の主な働きは
- 血液中にたまった老廃物を尿として外に出す
- 余分な水分を排出して、水分のバランスを整える
- からだに必要な電解質を調節する
- 血圧を調整したり赤血球を増やすホルモンを産生する
- ビタミンDの働きを活発にして骨を健康に保つ
- 腎臓の働きが、不調だと濾過機能が低下し「むくみ」ます
そして、、、
生物学者の福岡伸一さんは、著書:「動的平衡2」の中で、腎臓についてこう語っています。
腎臓には一日に約1700リットルもの血液が流れ込む。
動的平衡2:223頁
これは全身の血液が一日に300回以上循環する計算となる。
ここからまず捨てられるのが原尿を呼ばれる部分で、およそ180リットル。
しかし、このうちの99パーセントが再回収される。残りの1〜2リットルが尿となる。腎臓はまさに大量の水の流れのうちにある。
尿の量や回数が多いことは健康である証しと言っていい。
腎臓は、人の拳ぐらいの大きさでありながら、1日に300回以上も血液が循環するなんて、相当な働きです。
この腎臓の位置は、背中側にあって、腰より上にあります。ちょうど背骨をはさんで左右にある形になります。
腎臓の構造は・・・
腎臓の内部の構造は、、、
- 外側:皮質
- 内側:髄質
ネフロンと呼ばれる組織が、老廃物を濾過している
腎臓は、カラダの体液のバランスを一定に保つために、血液を濾過しています。そして、不用なものは尿として排泄しています。
それ以外のものは、、、
心臓から出てきた血液の一部は、腎動脈を通って腎臓内に運ばれて、いったん濾過された後に腎静脈から再び心臓に戻ります。
腎臓の濾過の仕組み
ネフロンと呼ばれる組織が、血液中の不要な老廃物を排泄する尿に生成しています。
この、、、
ネフロンは、腎臓の左右にそれぞれ100万個以上存在しています。
ネフロンの構成は、糸球体(しきゅうたい)という毛細血管の固まりとそれを包んでいるボウマン嚢、そこに繋がる尿細管という管で成り立っています。
腎臓の働きの一つ、水分量と電解質(ミネラル)量のバランスを保っている
腎臓は、体内の水分量と電解質(ミネラル)量のバランスを保っている
およそ人のカラダには、60%ぐらいの水分が占めています。
夏場や運動をしたときに大量の汗をかきますが、そうなるとカラダには水分が不足することになります。腎臓はそんな時に、尿の量を減らすことで体内の水分量を一定に他もってっくれています。
また、逆に、、、
水分をたくさん摂ってしまったりして、体内の水分量が増加した場合は、尿の量を増やすことで余分な水分を体外に排出することで水分量をコントロールしています。
腎臓は、電解質のバランスを一定に保つことでむくみや高血圧を防いでいる
電解質とは、いわゆる5大栄養素のミネラルのことです。
たとえば、血液や体液に含まれるナトリウム、クロール(塩素)、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのこと。
この「電解質(イオン)」は、[神経の伝達]や[筋肉の運動]に深く関わっていますが、腎臓がこの電解質の量を一定に保つことで、生命の維持に努めているのです。
たとえば、、、
電解質(イオン)のバランスが崩れると、高血圧になったり、心不全などの重篤な病気を引き起こしたり、むくんできたりします。この様にミネラルバランスが崩れると、最悪の場合、命の危険にさらされてしまいます。
腎臓の糸球体では、血液を濾過して原尿(尿の元)となる液体が作られます。
また、余分な水分や電解質、そして老廃物は排泄されます。
腎臓は、絶妙なph7.4程度の弱アルカリ性を保っている
人のカラダにある体液は、ph7.4程度にしっかりと保たれています。この数値以上でも以下でも病気の心配が出てきます。腎臓は、この数値を絶妙に保つように働いているのです。
それは、、、
私たちは、食事を摂ることでタンパク質や糖質、脂質などの栄養を摂り代謝しています。すると、1日あたり20,000mEq(ミリグラム当量)の酸が作られます。
これは、、、
酸が上手に処理されないと、途端に免疫力が低下してさまざまな病気を引き起こすリスクが高まります。
ですから、、、
腎臓は、余分な酸を尿として排泄したり、肺から二酸化炭素として排泄しています
さらに、、、
腎臓は、残った酸を重炭酸イオンと呼ばれる物質によって吸収し、炭酸になることでアルカリ性に傾けて酸度を下げるようにしています。
腎臓の働きが弱くなると「アシドーシス」に
腎臓の働きが弱くなってくると、この酸の排泄が上手に運ばれなくなります。これは「アシドーシス」と呼ばれるもので、体が酸性に傾いた状態になるのです。
すると、、、
腎臓機能の低下によって、疲れやすくなったり、脱力感を感じるようになり重篤な病気は発生させるリスクが高まります。
腎臓は、アルカリ性物質を放出することでバランスを取る働きがある
腎臓は、アルカリ性物質を放出することでバランスを取っている
体が酸性に傾くと、、、
腎臓は、危険を察知して重炭酸イオン=アルカリ性物質を放出します。
腎臓は、中和させるために同量の重炭酸イオンを放出するのです。これは、糸球体で濾過された後に尿細管で再吸収して、補充しています。
なので、、、
腎臓の機能が低下すると、重炭酸イオンが減少するので、カラダは酸性に傾きます。
逆に重炭酸イオンが増えると・・・
今度は、重炭酸イオンが増えた場合は、カラダはアルカリ性に傾きます。
カラダがアルカリ性に傾くと、けいれん・吐き気・しびれなどの体調不良が現れてきます。
このようにカラダが、酸性になったりアルカリ性になったりすることで、たくさんの病気のリスクを貯めるのですが、腎臓の働きによってこのバランスを絶妙に保っているのです。
腎臓は、血圧を調整したり赤血球を増やすホルモンを作る働きがある
1)血圧を調整する「レニン」などのホルモンを生成する腎臓の働き
腎臓は、人が生命活動を維持するためのホルモンを作っています。
たとえば、、、
血圧を調整する「レニン」というホルモン
血圧が低下すると、腎臓の濾過の働きが低下してしまいます。
正常であれば、糸球体での血圧は一定に保たれているのですが、機能が低下するとこのバランスが崩れます。
そこで、、、
腎臓は、血圧が下がると、血液を供給する血管の『輸入細動脈』という場所で[血圧を調整する「レニン」というホルモン]を作り出して対処します。
どういうことかというと、、、
レニンというホルモンが、血管を収縮させる作用をもつ「アンジオテンシンII」というホルモンに働きかけ、血圧を上昇させるのです。
こうすることで、腎臓は低下した血圧を上昇させて一定に保つようにしているのです。
2)エリスロポイエチンというホルモンを作る腎臓の働き
腎臓には、血液中の酸素の状態を感知するセンサーがあります。
このセンサーは、「酸素が足りない」と判断すると、尿細管の周囲からエリスロポイエチンと呼ばれる血液(赤血球)を作るホルモンを作り出します。
血液中に酸素が足らなくなると、腎臓は、このエリスロポイエチンを作り出して、骨の中にある「骨髄」と呼ばれる血液を製造する組織に作用して、血液をつくる指示をさせるのです。
なので、、、
腎臓の機能が低下すると、エリスロポイエチンの量も減少します。すると、カラダに必要な血液の量も作られなくなり、貧血を起こしやすくなるのです。
3)骨を丈夫にする「活性型ビタミンD」を腎臓は作っています
ビタミンDは、食品に含まれる栄養素。
このビタミンDは、そのままの形で働くことはありません。
というのは、、、
肝臓と、腎臓の尿細管で体内で化学変化を起こすタンパク質である酵素の働きを受けて、『活性型ビタミンD』に変化します。
変化した『活性型ビタミンD』は、腸からのカルシウムの吸収を促すことで【骨を丈夫にする】働きがあるのです。
腎臓は、このようにホルモンを生成することで、私たちの体を健康な状態に保ってくれています。
腎臓の働きが、不調だと濾過機能が低下し「むくみ」ます
腎臓の働きが弱まるとむくみが出ます「腎臓病」のサインかも
腎臓は1日に1,700リットルの血液もの血液を濾過している凄い臓器です。
1700リットルといえば、ピンとこないかもしれませんが、・・・
2リットルボトルに換算すると、850本にもなるんです!
そして、、、
腎臓の大きさは、拳ぐらいの大きさぐらいしかありません。その小さな臓器が、休むことなく血液をきれいにするために濾過し続けているのです。
腎臓の位置は
腎臓は、ちょうど背骨をはさむようにして左右にあり、高さは、腰の上にあります。
そして、大きさは、拳ぐらいの大きさ。
ですから、腎臓の調子が悪くなると、背中の方がずしんと痛みます。
腎臓の病気は、自覚症状が現れにくいといわれます。
その中でも、、、
腎臓の機能が低下して現れる『むくみ』、はわかりやすい症状といえます。また、腎臓の機能が低下してくると『血尿』にもなります。ですから、『むくみ』と『血尿』は、腎臓の病気のサインです。
腎臓の働きの低下で『むくむ」症状とは
腎臓病の初期症状として、手や足、顔などがパンパンに腫れてきて「むくんで」きます。医学用語では「むくみ」のことを「浮腫(ふしゅ)」いいます。
この症状は、、、
血液を濾過している腎臓の糸球体に障害が起こっています。糸球体は、網の目のようにして濾過していますが、その網の目が目詰まりを起こしていて、血液を十分に濾過することができなくなっています。
濾過機能が低下すると、老廃物や余分な水分、そして塩分を体外に排泄できなくなります。
この、、、
排泄できなくなった余分な水分や塩分がむくみ(浮腫)の原因なのです。
むくみの症状は、急性腎炎やネフローゼ症候群のアラートです
むくんでくることは、腎臓病でとても多い症状です。
腎臓の機能が低下して現れるむくみが出た場合、急性腎炎、慢性腎炎、ネフローゼ症候群や腎不全などの可能性があります。
また、多発性のう胞腎(PKD)も、むくむみます。
腎臓が低下するとなぜむくみが起こるのか?
人のカラダの半分以上は水分で成り立っています。だいたい成人だと60%が水分です。赤ちゃんだと70%を越えます。
この60%の水分の内訳は、、、
- 40%が、細胞内液
- 5%が、血漿
- 15%が、組織間液
むくみは、組織間液が異常に増加するため
腎臓が弱って機能しなくなると、細胞と細胞の間にある組織間液が異常に増加することで『むくみ』が発症します。
血管は、通常の健常な状態であれば、外側と内側の圧力はバランスがとれているために『むくむ』ことはありません。
しかし、、、
毛細血管が、何らかの原因によって血圧が高くなると、水分が血管から染み出してきます。これが『むくみ』となって現れます。
健常な状態ならば、タンパク質などの大きなものは通しません。通すのは「水」や「電解質(ミネラル)」です。ですが、タンパク質を通すようなことが起こると『むくみ』の原因にもなります。
腎臓の働きが悪くなると高血圧などのあらゆる病気に
腎臓の働きが低下して、『むくみ』によって起きる病気とは
腎臓が弱るとたくさんの病気になるリスクが急激に高まります。
とくに、、、
腎臓の働きが低下して起こる病気として、『ネフローゼ症候群』や『急性糸球体腎炎』、『慢性腎臓病(CKD)』があります。
ネフローゼ症候群
ネフローゼ症候群ネフローゼ症候群は、尿からタンパクが大量に漏れ出してしまうために、血液の中のタンパク質が異常に少なくなってしまう病気です。
これは、、、
血液中のタンパク質が、少なくなってしまうと血管内の浸透圧が低下するために、細胞と細胞の間に水分が移動することによって『むくみ』が発症します。
急性糸球体腎炎
急性糸球体腎炎急性糸球体腎炎は、腎臓が炎症をおこします。すると、尿を作る能力がとても低下してしまいます。
すると、余分な水分が排泄されなくなり、身体中に水分が多くなってしまいます。これが原因となり『むくみ』が発症することになります。
同様に、慢性腎臓病(CKD)でも腎臓の機能が低下することで急性糸球体腎炎と同じような仕組みで『むくみ』が発症します。
腎臓病になると『血尿』や『タンパク尿』がでる
腎臓病になると『血尿』や『タンパク尿』がでます。
『血尿』は、見た目で分かりますが、『タンパク尿』は尿検査をしないと分かりません。
『血尿』や『タンパク尿』の原因は
腎臓の働きの低下によって『血尿』や『タンパク尿』になる考えられる原因は、、、
- 糸球体に障害が起きた
- 尿路結石や膀胱に癌が発生した
などが、考えられます。尿路結石の場合は、結石によって粘膜が傷ついたためです。
糸球体に障害が起きた場合は
糸球体に障害が起きてしまうと、糸球体から漏れ出てしまった血尿の中には栄養素のタンパク質も出てしまいます。これを『タンパク尿』といいます。
このような状態で考えられる病気は、、、
糖尿病性腎症、肥満関連腎症、糸球体腎炎、ネフローゼ症候群などの腎臓の病気の可能性がとても高いです。
自分で腎臓の働きが低下していることで尿の変化がわかる場合は、、、
- 尿が泡立っている場合
- 赤褐色になっている場合
などで、腎臓の働きが低下していることが分かります。
『慢性腎臓病(CKD)』は、高血圧などの合併症を発症させる
慢性腎臓病でググると、、、
慢性腎臓病(CKD)慢性腎臓病(CKD)とは慢性に経過するすべての腎臓病を指します。
あまり耳にしないかもしれませんが、実は患者さんは1,330万人(20歳以上の成人の8人に1人)いる*と考えられ、新たな国民病ともいわれています。
慢性腎臓病(CKD)はメタボリックシンドロームとの関連が深く、誰でもかかる可能性があります。
慢性腎臓病(CKD)って?
と、でます。
『慢性腎臓病(CKD)』は、新たな『国民病』です。
この、、、
『慢性腎臓病(CKD)』は、高血圧などの合併症を発症しやすいのが特徴で、さらに、高血圧だと腎臓病を悪化させるという関係でもあります。
高血圧は、自覚症状がないので、知らない内に重症化すると[頭痛][めまい][肩こり][耳鳴り]などが襲ってきます。
なぜ、腎臓の機能が低下したときに高血圧になるのかというと、腎臓の糸球体の濾過機能が悪くなり、それでも一定に保とうとするために血圧が上昇するのです。
これが、原因です。
腎臓機能の低下によってさまざまな病気になる「まとめ」
腎臓の機能が低下することで、高血圧などの合併症を起こすことが分かりました。
腎臓は、人間がどんなに頑張っても作れないような素晴らしい機能を持った臓器です。
しかし、ひとたびこの腎臓が悪くなると、身体のさまざまな所で病気が起こってきます。ですから、腎臓に負担をかけないような生活を送ることが大切です。
少食を心がけて、負担のない程度の有酸素運動をして、新陳代謝を活性化させましょう。
以上。