腰痛かな?と勘違いする腎盂腎炎は、進行が速くとくに女性に多発する

疾病・病気

突然「腰が痛いの」といっていた同僚が、発熱して、医務室にいって病院に運ばれた。『腎盂腎炎』だったみたい。凄っく痛そうだった。怖い。

と、いう方へ。

lady

腎盂腎炎や尿路結石は、突然強烈な痛みが襲ってきます。
最初は、腰痛かな?
なんて気楽に思っていると、
とんでもない激烈な痛みが襲ってきます。
[腎盂腎炎]を軽く考えないで、

しっかり予防しましょう。

今回は、とくに女性に多い[腎盂腎炎]の話です。

■もくじ

  1. 突然発症する女性に多い腎盂腎炎のこと
  2. 腎盂腎炎の予防方法

この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。

突然発症する女性に多い腎盂腎炎のこと

腎盂腎炎は、腎臓に生じた細菌感染症

腎盂腎炎は、腎臓に生じた細菌感染症



こんにちは。コータローです。

先日、こんなツイートをしました。

突然発症することが多い腎盂腎炎は、とくに女性に多いことで有名。男性に多いのは、尿路結石。
腰が突然痛くなり、「腰痛かも」思い込んでしまい、重篤な状態に陥ることも。
さらに、発熱、吐き気、嘔吐、悪寒など初期症状があり、我慢できないような痛み疝痛になります。


腎盂腎炎は、女性にとってリスクの高い病気です。

腎盂腎炎とは・・・

腎盂腎炎とは、腎臓の片方か療法に発生した感染症のこと。

腎盂腎炎は、尿路が細菌に感染して腎臓も感染する場合と、ごくまれに血液中の細菌によって感染する場合があります。



今回は、尿路による感染での『腎盂腎炎』を深掘りします。

腎臓でオシッコはできて、尿管を通って膀胱にたまって、尿道から体の外へ排泄されます。

本来は、この尿路には【細菌はいません】

しかし、何らかの原因で尿路に細菌が侵入し、感染した場合は【尿路感染症】になります。最も多い病原菌は、大腸菌。

この【尿路感染症】は、大きく2通りに分けられます。

  • [下部尿路感染症]
  • [上部尿路感染症]
  • [下部尿路感染症]は、尿道や膀胱に起こった感染症で、これを【膀胱炎】
  • [上部尿路感染症]は、腎盂や腎臓に起こった感染症で、これを【腎盂腎炎】

この、、、

【腎盂腎炎】は、腎盂内で細菌が繁殖してしまい、腎臓にまで炎症になっています。そして【腎盂腎炎】になる場合は、【膀胱炎】の後に起こることが多く、多くの場合は片方の腎臓で起こります。

尿路に細菌が侵入し、感染した場合は【尿路感染症】に
尿路に細菌が侵入し、感染した場合は【尿路感染症】に
【腎盂腎炎】は、進行が速い病気

【腎盂腎炎】は、一般的に進行が速い病気。

「腰痛かな」なんて思っていたら、数時間から1日で急速に進行するので注意が必要です。

なぜなら、、、

腎盂腎炎が、進行すると腎臓は血管の固まりのような臓器なので、そこから細菌が血管に入り込んでしまう危険性があるからです(菌血症)。

菌血症(きんけつしょう、英: bacteremiaあるいはbacteraemia)とは、本来無菌であるはずの血液中に細菌が認められる状態を指す。ウィキペディア:菌血症

だから、、、

「風邪気味だけど、いつもの発熱と違うな」などの様なときは、専門医かかかりつけのドクターに診てもらうようにしましょう。

【腎盂腎炎】は、2通り
  • 比較的に早く治るものを[急性腎盂腎炎]
  • 繰り返し症状が続き、長引くことを[慢性腎盂腎炎]

とくに、、、

[慢性腎盂腎炎]の場合は、目立った症状がないことが多くて、【腎盂腎炎】が進行していき『慢性腎不全(慢性腎臓病とも呼ばれます)』に移行することがあるので、とくに注意が必要です。

『慢性腎不全』とは
慢性腎不全は、血液をろ過して老廃物を取り除いてくれる腎臓の機能が、数カ月から数年をかけて徐々に低下していく病気です。
その結果、血液の酸性度が高くなり、貧血が起き、神経が傷つき、骨の組織が劣化し、動脈硬化のリスクが高くなります。
その原因として最も多いのは糖尿病で、次に多いのは高血圧です。

腎盂腎炎の症状は

痛い背中を叩くと激痛が走る[急性腎盂腎炎]

[急性腎盂腎炎]の主な症状は、悪寒、震え、そして発熱。一見すると「風邪を引いているのかな?」と勘違いすることも。

また、、、

急性腎盂腎炎]は、吐き気やおう吐もあります。

さらに、、、

背中から腰にかけて、また、脇腹のあたりに痛みが出ます。ちょっと痛いからといって、背中を叩くと激烈な痛みが走ります。これを『腰背部叩打痛』といいます。

そして、、、

痛い所は、だいたい右か左の片方で、その片側の腎臓の方に[急性腎盂腎炎]が起きています。



尿の色は、白血球が混じっていることが多いので「白く濁っている」います。また、「膿尿」や「混濁尿」も。

[膿尿]や[混濁尿]とは
細菌感染が起こって白血球が入り交じっている尿のこと。白血球が、細菌と戦ったあとにできるのが「膿」で、脳が多くなると白濁した尿になります。


さらに、、、

オシッコに行く回数が、増えるのも特徴的で1回の尿量は少ないけれど、残尿感があり、回数が増えます。また、排尿のときに痛みも生じます。

 

目立った自覚症状がない[慢性腎盂炎]

慢性腎盂炎は、急性腎盂炎のようなわかりやすい症状がないのが特徴といえば特徴で、腎盂腎炎の症状がゆるやかになります。まったく腎盂腎炎の症状がないこともあります。

これは、、、

慢性腎盂炎は、症状がゆるやかなので「微熱」とか「体がだるい」とか「食欲がない」「吐き気がする」などの症状が出ることもあります。

 

【腎盂腎炎】になってしまう危険因子は

【腎盂腎炎】は、なぜ女性に多いのか

女性に多いとされている【腎盂腎炎】ですが、その理由は、、、

【腎盂腎炎】が女性に多い理由
女性は男性に比べ、尿道が短いため細菌が膀胱内に侵入しやすいことと、女性の尿道は膣や肛門に近接していること。

【腎盂腎炎】になるその他の危険因子

尿路の閉塞

前立腺肥大症や尿路結石などで、尿路の閉塞のため尿の流れの低下がある場合は、腎盂腎炎になりやすい。

免疫力の低下

癌や糖尿病、その他の免疫力の低下する病気では、感染に弱くなるため腎盂腎炎にかかりやすくなります。

その他、神経因性膀胱やカテーテルなど

神経の障害によって、膀胱の感覚や排尿する障害が起こると残尿が多くなるために膀胱が、慢性的な感染になりやすい(神経因性膀胱)。

長期間のカテーテルの使用によって、尿路の感染が起きやすくなるのも危険因子になります。

 





 





腎盂腎炎の予防方法

腎盂腎炎の予防方法

腎盂腎炎にならないためには、十分な水分補給と陰部を清潔にすること

【腎盂腎炎】の主な治療は、抗生物質が中心になりますが、できればしっかりと腎盂腎炎にならないように予防したいものです。

そのためには『尿路結石』と同様の予防が必要です。

『尿路結石』に関しては、この記事でも詳しく解説しています。

最強の痛みを伴う尿路結石は、なんと再発率が、80%以上!予防とは

【腎盂腎炎】予防には、十分な水分補給

尿路に細菌が侵入しないようにするためには、何よりも尿の量をしっかりと確保することが大切です。

また、、、

たとえ細菌が侵入してきたとしても十分な量の尿があれば、洗い流すこともできます。

ですから、【腎盂腎炎】予防には、十分な水分補給が大切です。

オシッコを我慢しないことが【腎盂腎炎】予防になる

神経因性膀胱は、排尿の障害によってなると説明しましたが、同様に【腎盂腎炎】の予防には、オシッコを我慢しないことが大切です。

なぜなら、、、

【腎盂腎炎】は、膀胱炎の後になる場合が多いので、膀胱に侵入している細菌を体外に排出するためには、尿で洗い流すことが大切です。

なので、、、

長い時間、オシッコを我慢するとかせずにどんどん洗い流すことが『腎盂腎炎』の予防になります。

腎盂腎炎予防には、オシッコを我慢しないこと
腎盂腎炎予防には、オシッコを我慢しないこと

【腎盂腎炎】にならないためには、陰部を清潔に

【腎盂腎炎】になる原因として、性行為の後に膀胱内に細菌が侵入している確率が高いことが分かっています。

ですから、、、

【腎盂腎炎】にならないためには、性行為の後に排尿することで予防になります。

また、、、

日常的にシャワーなどで陰部を洗うことも大切。そして、トイレでは、排便後に陰部を洗浄することも腎盂腎炎の予防になります。

日常的にシャワーなどで陰部を洗うことも大切
日常的にシャワーなどで陰部を洗うことも大切





腎盂腎炎のまとめ

腎盂腎炎を起こしてしまう細菌の90%は大腸菌です。ですから、清潔を保つことはとても肝心なこと。

また、肝心なこととして

忘れてはいけないこと
【腎盂腎炎】になってしまったら、自然に治癒することはありません。なので、【腎盂腎炎】っぽいなと思ったら、医療機関に行って適切な治療を受けることが大切です。

最初に述べたように、【腎盂腎炎】は、進行の速い病気です。

治療が遅くなって腎不全にでもなってしまったら、大変なことになります。

腎臓は大切な臓器ですから、早期の治療を心がけましょう。

lady

 





以上。

 















また、次回。