【腎臓は、電解質の工場だ】栄養素の働きを知り、腎機能を向上させる

慢性腎臓病

腎臓が弱っていますと医者にいわれてビックリしています。「食生活を改善しろ」っていわれてもどうして良いか分からない。

と、いう方へ。

のぼせ

食生活を改善させるのは、難しいですね。好き嫌いがあるし。

でも、栄養素の働きを知ると、ちょっとチャレンジしたくなるものですよ。
腎臓の機能を改善させるために、電解質の話を聞いてください。


今回は、「腎臓と電解質の関係」の話です。

■もくじ

  1. 腎臓は電解質の量のバランスを取っている
  2. 腎臓とナトリウムの関係
  3. 腎臓とカリウムの関係
  4. 腎臓とタンパク質とリンの関係

この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。

腎臓は電解質の量のバランスを取っている

腎臓は電解質の量のバランスを取っている

腎臓の機能が低下し、電解質のバランスが崩れると生命の危険に



こんにちは。コータローです。

僕は先日、こんなツイートをしました。



電解質をシッカリ摂らないと生命を維持できません。
じつは、心臓は電気で動いています。細胞も電気で動いています。
熱中症で倒れるときは、カラダの中で電気が通らないから動かなくなったのです。
電解質=ミネラル。
たくさんの栄養やビタミンCを摂ってもミネラルを摂らないと生命が危ないのです。

電解質とは電気を流す物質のこと

電解質ということ言葉をよく耳にします。が、今さら「電解質って何?」って聞きづらいですよね。なので、この場でこっそり教えます。

電解質のことが分かると「腎臓の機能」のこともよく理解できると思うので。

電解質とは
電解質とは、水に溶けると〔陽イオン〕と〔陰イオン〕に分かれ、電気を流す物質のことです。私たちの体の体液には電解質(イオン)があります。
この電解質(イオン)は、細胞の浸透圧を調節したり、筋肉や神経の細胞の働きに大きく関わっています。
そして、この電解質(イオン)は、多すぎても少なすぎても細胞や肝臓などの臓器の機能が低下します。これは、生命の危機に繋がるのです。


主な電解質は

主な電解質(イオン)は、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、クロール(Cl)、マグネシウム(Mg)、リン(P)など。

これらは、5大栄養素のミネラルに属します。

腎臓は、ナトリウムなどの電解質の濃度を正常に保ち、血液を弱アルカリ性にする働きをしています。

腎臓は、電解質のバランスを保っている

腎臓の大きな働きの一つに、余分な水分と電解質や老廃物を尿として排泄する役割があります。また、原尿と呼ばれるものから99%もの水分と電解質を再利用することで、カラダの中の電解質(ミネラル)を一定に保つ重要な働きを担っています。


これは、カンタンにいうと・・・

  • スポーツなどで大量に汗をかくと、体内に水分量が不足するので尿の量を減らします
  • 食事や飲み物で大量に水分を摂ると、体内に水分量が増加するので尿の量を増やし、バランスを保ちます



このように、バランスを取ることで体内を一定に保っています。

腎臓の電解質のバランスを取ることは、ひとつひとつの細胞まで影響するので、神経の伝達や筋肉の動きにも影響を与えます。


ですから、、、

腎臓の機能が弱くなると、電解質のバランスも崩れてしまいます。すると、むくみや高血圧、さらに心不全といった重篤な病気に繋がるのです。

腎臓と電解質の関係は、生命に関わる大きな問題です。

 





 





腎臓とナトリウムの関係

腎臓とナトリウムの関係

電解質のナトリウムは、血圧を調整する代表的な存在

腎臓は、ナトリウムの量が過剰になると、排泄することで血圧の調節を助ける役割があります。

また、逆に、、、

腎臓が、ナトリウムの排泄を少なくすると、体内の名取り無料が多くなり、血圧が上昇しやすくなります。

体内のナトリウムの量によって、病気が発生します。

低ナトリウム血症

低ナトリウム血症の主な症状は、、、

低ナトリウム血症の主な症状は、吐き気、疲労感、頭痛、全身倦怠、筋けいれん、意識障害、昏睡など

これは、、、

血液中のナトリウムの濃度が135mEq/L(溶液1リットル中の溶質の当量数)未満の状態になったときです。
このナトリウム濃度が、ナトリウムの濃度が120mEq/L以下になると重症になります。


低ナトリウム血症の原因

低ナトリウム血症になる考えられる原因は、、、

  • 大量飲水(1リットル/時以上)
  • 下痢や嘔吐(おうと)
  • 過度の運動
  • 高齢
  • 心不全や肝不全・腎不全
  • 薬物使用 など



高ナトリウム血症で痙攣に
高ナトリウム血症で痙攣に

高ナトリウム血症は

高ナトリウム血症の主な症状は、、、

  • 口が渇く
  • 大漁に水を飲む
  • 頭痛や嘔吐
  • 痙攣
  • 倦怠感
  • 意識障害 など


高ナトリウム血症は、血液中のナトリウム濃度が145mEq/L以上のとき。
ナトリウム濃度が、160mEq/L以上になると重症です。

高ナトリウム血症の原因は

脱水によるもの、病気によって引き起こされるもの、薬物の使用によって引き起こされるものなどが原因として考えられます。



腎臓とカリウムの関係

腎臓とカリウムの関係

細胞の浸透圧を維持調整するカリウム

カリウムは、カラダの中に最も多く存在する電解質(ミネラル)です。

そして、、、

カリウムは、余分な塩分を体外に排泄する重要な役割があり、血圧を下げる代表的な栄養素です。

それは、、、

カリウムが、細胞の浸透圧を維持し調整する働きがあるからです。


体内でカリウムの量が、多くなったり少なくなったりすることは、直接生命の危機に直面する重要な問題になります。

低カリウム血症になると、悪心や嘔吐に


たとえば、、、

腎臓に障害が起きると、カリウムを上手に尿によって排泄できなくなります。すると、カラダの中にカリウムが蓄積され、血中のカリウム濃度が上昇すると、不整脈になったり、最悪の場合「突然死」を起こすことがあります。


なので、血中のカリウム濃度を保つためにもカリウムを摂る量は、十分配慮することが大切になります。


低カリウム血症

体内のカリウムの量が、多い少ないで生命の危機に直面すると書きましたが、、、

体内のカリウムの量は、細胞内に98%。細胞外に2%存在しています。

その、、、

血液中のカリウム濃度(正常)は、
3.5〜5.0mEq/Lの範囲内
3.5mEq/L以下に低下したら
「低カリウム血症」と診断されます。

カリウムの役割とは

カリウムは、以下のような役割があります。

  • 体液の浸透圧調整
  • 筋肉の収縮
  • 神経伝達

カリウムは、筋肉や神経などにおおきく影響をおよぼすので、低カリウム血症になると、筋肉や消化管、腎臓、神経系に障害が受けやすくなります。

低カリウム血症の症状は、筋肉中、悪心や嘔吐、便秘、痙攣、そして麻痺や自律神経失調症、筋肉の痙攣、不整脈などに発展
低カリウム血症の症状

低カリウム血症の症状は、筋肉中、悪心や嘔吐、便秘、痙攣、そして麻痺や自律神経失調症、筋肉の痙攣、不整脈などに発展します。



低カリウム血症の原因は

カリウムは、通常であれば摂取量を下回ることがありません。

しかし、夏場の大量の汗をかくことで大量のカリウムが汗として流れてカリウム欠乏になる場合があります。

そこで、低カリウムになる原因は、、、

  • カリウムの摂取量が少ない
  • 体外に出ていくカリウムの量が多い
  • 血液中から細胞内にカリウムが取り込まれる

など。

高カリウム血症とは

血液中のカリウム濃度が、5.5mEq/L以上になると高カリウム血症です。

正常な血液中のカリウム濃度は、3.5〜5.0mEq/Lです。

腎臓が、ちゃんと機能している場合は、たくさんカリウムを摂ったとしても尿と一緒にカリウムを排泄してくれます。

が、、、

腎臓に障害が、起きて腎不全などで機能の低下を起こすと、カリウムの濃度が高くなり、高カリウム血症になってしまいます。


高カリウム血症の症状は

高カリウム血症の症状は、悪心や嘔吐、しびれ、知覚過敏、脱力感など。

悪心や嘔吐は、胃腸の症状であり。
しびれや知覚過敏、脱力感は、筋肉や神経の症状です。

さらに、不整脈の症状も現れます。

高カリウム血症の原因は

高カリウム血症の原因は、、、

  • カリウムを多く含む食品の摂りすぎ
  • 細胞内のカリウムが血液中へ移動
  • 腎臓のカリウム排泄障害









腎臓とタンパク質とリンの関係

肺炎にかかりやすくなる低タンパク血症

腎臓は、老廃物や毒素、カラダにとって不用なものを尿によって排泄してくれています。

それに加えて、、、

腎臓は、タンパク質などのカラダに必要なものが漏れ出ていかないような働きもしています。

尿にタンパク質が多く混じるとかの話をよく耳にしますが、これは腎臓の働きが低下して起こることで、これを「低タンパク血症」呼びます。この状態は、『ネフローゼ症候群』とも一般的にはに呼ばれています。

低タンパク血症の症状は

低タンパク血症の症状は、むくみ(浮腫)、貧血、食欲不振や慢性的な下痢、心機能低下や腹水・胸水など。

また、、、

風邪にかかりやすくなるのも特徴です。

とくに高齢者の方は、筋力の低下がおきたり肺炎になりやすいです。



高リン血症とは

リンは、エネルギーの運搬や細胞膜の構成成分です。また、カルシウムと結合して骨や歯を丈夫にしてくれます。

腎臓は、リンの排泄と再吸収の働きを担っています。腎臓が正常だとリン酸の量を一定に保っています。

しかし、、、

腎臓の機能が低下すると、いらなくなった不要なリンを尿として流し体外へ排泄することができなくなります。すると、リンは血液中に溜まることになります。これが、『高リン血症』になっていくのです。


高リン血症の症状とは
  • 血液中のリンの濃度が高くなることが続くと、骨がもろくなったり血管や腱などの骨ではないところにカルシウムと結合して石灰化を起こします。
血英気中のリン酸濃度が、高くなると骨がもろくなったり、血管や県土の骨ではないところがカルシウムと結合して石灰化を起こします。

リンとタンパク質には、大きな関係があります。それは、タンパク質1gに対してリンの量は、約15mgといわれています。

ということは、、、

タンパク質を摂ることはリンを同時に摂ることになります
タンパク質を摂ることはリンを同時に摂ることになります

タンパク質を摂ることはリンを同時に摂ることになります。

ですから、、、

リンをバランスよく摂るには、タンパク質を上手に摂る必要があります。



 





以上。

 











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また、次回。