太ってるから、痩せないと糖尿病になったら大変。食事も制限されるし、透析なんてなったら不自由だし、どうしよう。不安です・・・
と、いう方へ。
肥満で糖尿病になる人は多いです。
また、そういうひとは生活習慣がよくないことも多い。
だから、早めに何とかしましょう。
糖尿病になると、うつ病を併発する人が多いんです。
今回は、「糖尿病とうつ病」の話です。
■もくじ
- うつ病の人には糖尿病や肥満、脂質異常症が多い
- 生活習慣を改善することがうつ病の病状改善につながる
この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。
うつ病の人には糖尿病や肥満、脂質異常症が多い
肥満や糖尿病とうつ病の関係
国立精神・神経医療研究センターなどの研究グループは、約1,876人の日本人を対象に大規模なウェイブ調査を行いました。
- BMI(体格指数)による分類
- メタボリックシンドローム関連の疾患
- 食生活・運動といった生活習慣とうつ病との関連
うつ病になったひとは、2型糖尿病や肥満、脂質異常症が多い
この大規模な調査で判明したことは、、、
うつ病になったひとは、2型糖尿病や肥満、脂質異常症が多いことと間食や夜食を摂る人が多かったこと
また、以下のことが明らかになりました。
- 朝食を食べている人が少ない
- 中程度以上の運動をしている人が少ない
以前、このブログで【メタボリックドミノ】を紹介しました。
メタボリックドミノが始まり、メタボリックシンドロームへ。小さなドミノが倒れはじめると、先にあげた【食後高血糖、高血圧、脂質異常症】の連鎖が始まり、いよいよ、大きな流れを引き起こしていきます。
このメタボリックドミノは、幼い頃の小さな生活習慣の乱れから始まり、肥満になり、[食後高血糖・高血圧・糖質異常]を引き起こし、脂肪肝やインスリン分泌不全などを引き起こして、やがて糖尿病などの生活習慣病に至る、肥満から始まるドミノ倒しでした
また、、、
糖尿病の約30%は、うつ病を併発することも記事にしました。
日本にはびこる糖尿病の怖さは、糖尿病によって年間15,000人が、死亡しています。糖尿病によって年間15,000人が、人工透析をはじめています。糖尿病によって年間1,000人が、視力障害などの失明をしています。
糖尿病になると、生活が今までと一変します。
- 食べたいものも食べられなくなる食事制限
- 頻繁なインスリン注射など
こういった生活に制限がかかってストレスがたまると、知らず知らずのうちに[うつ状態]になっている人が多いといいます。
また、糖尿病は怖い病気です。
- 年間15,000人が、死亡
- 年間15,000人が、人工透析
- 年間1,000人が、視力障害などの失明
そして、糖尿病患者は、、、
- 13%は、不安障害
- 10%は、うつ病
- 5.7%は、抗うつ薬を服用
などと、糖尿病は、こころの問題を多く引き起こします。
うつ病の人では糖尿病が1.48倍に上昇した
日本人を対象にした11,876人の調査では、この内1,000人がうつ病にかかった経験がありました。
そこで、うつ病経験者1,000人と10,876人を比較したら、、、
うつ病経験者は、、、
- 軽食や夜食を摂る人が多い
- 朝食を食べない人が多い
- 中程度の運動をしていない人が多い
また、、、
うつ病経験者は、ほかの11,876人に比べてストレス症状が強い
さらに、、、
うつ病経験者は、BMI30以上の肥満の割合が、ほかの11,876人に比べて1.61倍
そして、、、
BMI 18.5未満の体重不足もうつ病経験者に多かった
糖尿病に関しては、、、
うつ病経験者は、糖尿病も発症している人が、1.48倍に増えた
うつ病を経験した人は、ストレスによる食欲低下によって「痩せていたり」逆に過度なストレスで「ストレス太り」になっている人が多く、両極な状態にあるという結果でした。
生活習慣を改善することがうつ病の病状改善につながる
食事をしっかり摂り、適度な運動が重要
調査の結果を見ると、、、
- 朝食をしっかり摂る
- 体重のコントロール
- 肥満への対処
- 生活習慣の改善
が、うつ病の病状改善につながることが分かります。
うつ病予防には、週1時間の運動が気分を明るくする
現代人は、デスクワークが多く、座った時間が長いのが特徴です。この生活スタイルは、、、
うつ病になる発症率を高めています
ですから、、、
生活スタイルを見直して、少しでも運動する時間を取ることが、気分を明るくする秘訣
であると考えます。また、、、
座ったままで運動をしないことは、肥満や体重増加になり、2型糖尿病などの生活習慣病やがんなどを引き起こしやすい
座ったままの生活では、、、
- 血流が悪くなる
- 代謝に障害が起こる
- 体脂肪をエネルギーに変える働きが弱くなる
- 筋肉や骨が弱くなる
などの障害が出てきます。
運動をすると思考は、ポジティブになりやすい
座ったままの仕事では、思考がふさぎがちになります。そこで、少しの時間でもよいので身体を動かすことが大切です。
少しの時間とは、1〜2分で大丈夫
これは、、、
座ったまま過ごすことの多い人は、1日に20分間の運動をするだけで、寿命を延ばし、2型糖尿病などのリスクを低減できる
と、いうデータもあります。
- 運動することは、リフレッシュする効果もあり
- 運動することで、交感神経が活性化され心拍数が上昇します
- 交感神経が優位になれば、意欲的になりポジティブになります
運動することでセロトニンを活性化させ、エンドルフィンの分泌を高めよう
一定のリズムを刻む運動は、脳の情報伝達物質のバランスを整える神経物質の一つである「セロトニン」が活性化されます。
一定のリズムを刻む運動とは、ウォーキングやサイクリングおよびジョギングなど
脳内の「セロトニン」の量が増えると、、、
こころが落ち着いて爽やかな気分になり、集中力が高まります
さらに、、、
不安や抗うつ感などが改善され、元気が出てポジティブな気分になります
そして、、、
運動することは、【エンドルフィン】の分泌も高めます
脳内で働く神経伝達物質の一つであるエンドルフィンは、鎮痛効果や気分の高揚、幸福感などを得られます。
エンドルフィンは、脳内麻薬ともいわれています
ですから、、、
少しの時間でもよいから、リズムのよい運動をすることは、ストレス耐性やうつの予防にも効果があります
ぜひ、今からトライしてみてください。
以上。
- 参考文献
- 厚生労働省:e-ヘルスネット > 糖尿病とこころ
- 糖尿病ネットワーク:糖尿病・肥満が「うつ病」リスクを上昇させる 日本人1万人を調査
- Association of depression with body mass index classification, metabolic disease, and lifestyle: a web-based survey involving 11,876 Japanese people(Journal of Psychiatric Research 2018年3月19日)
また、次回。
Thank you very much for providing photos and illustrations.
- pakutaso
- irasutoya
- Photo by chatnarin pramnapan on Unsplash
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