母が最近、認知症っぽい。不安です。1日中、テレビの前でボートしていて、好きだった庭いじりもやらないし。きれい好きだったのに、脱ぎっぱなしだし・・・
と、いう方へ。
介護は大変ですね。
やる気がない、興味がない、意欲がないなどは、
アパシーの可能性が高いです。
うつ病かもしれないし、専門医に診てもらいましょう。
今回は、認知症によるアパシーの話です。
■もくじ
- 認知症によるアパシーとは
- 認知症によるアパシー改善方法
この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。
認知症によるアパシーとは
認知症に見られるアパシー
人は、誰でも高齢になると、物忘れが酷くなるものです。が、そのことと認知症とは違うので混同しないようにしましょう。
認知症とは、65歳以上のアルツハイマーは、10人に1人。
認知症といえば、アルツハイマーが有名ですが、大きく分けると、、、
アルツハイマー型やレビー小体型 | 脳細胞にタンパク質などの物質が付着し、脳内の神経細胞の減少とともに見られる |
脳血管性型 | 脳梗塞や脳出血によって脳内に血栓ができ、神経細胞の一部が壊死することによって起こる |
有名なアルツハイマー型は、認知症の約67.6%で、患者数は、100万人
次ぎに、多いのが、、、
脳血管性型認知症 | 病気や事故などの外的要因の後遺症として発症するケースが多いのが特徴 |
脳血管性型認知症は、脳梗塞や脳出血などのよくない生活習慣やストレスから引き起こされたものが多く、生活習慣病が増えている現在では、この割合は、増加するとみられています。
3番目に多いのが、、、
レビー小体型 | 身体の硬直や歩行困難といったパーキンソン病的な症状が現れるのが特徴 |
レビー小体型は、幻視・幻聴が起こりやすい。年々増加傾向にあるといわれています。
認知症によるアパシーとは、無気力・無関心になること
認知症になると、徘徊や妄言、極度の物忘れ、何ごとにも興味がなくなるなど症状がが多くなります。
認知症によるアパシーとは、この「何ごとにも興味がなくなる」「やる気がない」「意欲がない」などの無気力や無関心に陥ったことを指します
妄言や暴力、徘徊などは、目に見えて分かりやすいですが、認知症によるアパシーは、ハッキリと分かるものではないので、家族の人たちにもアパシーの進行状態がわかりづらいです。
アパシーとうつ状態は違います
アパシーは、やる気がない、興味がない、ボーとしているなどの症状から「うつ病」と混同されがちです。
しかし、アパシーとうつ病は違います。
アパシー(無気力・無関心)とうつ病の違いのあれこれ
- うつ病は、気持ちが暗く沈みがち
- アパシーは、意欲的でもなく気分が落ち込むこともない
- うつ病は、自分がうつ状態であることを認識している
- アパシーは、自覚症状が乏しく、改善しようという意欲さえない
- うつ病は、自殺などの自傷行為に走ることがある
- アパシーは、自傷行為に走ることが少なく、他人に対しても暴力的になることもない
- うつ病は、抗うつ薬などの薬が効くこともある
- アパシーは、有効的な薬がない
アパシーシンドロームに関しては、この記事で詳しく解説しています。
日常生活の中で意欲がなくなり、自分から何かをすることがなくなり、身の回りとかへの関心が薄れ、顔を洗うとか着替えるなどの気力がなくなる。このような状態をアパシー(無気力・無関心)といいます。
無気力・無関心のアパシーとは、そもそも何?
アパシー(apathy)の[ a ]はないという意味の接頭語。pathosは、ギリシャ語で[ passion ]の意味で、パッションがない状態のこと。
- 日常生活の中で意欲がなくなり
- 自分から何かをすることがなくなり
- 身の回りとかへの関心が薄れ
- 顔を洗うとか着替えるなどの気力がなくなる
高齢者に見られるアパシーは
高齢者に見られるアパシーの場合は、これまでやってきたことをやらなくなったり、そのことで生活習慣が乱れたり、不衛生になったりします。
たとえば、、、
- 今まで毎朝、散歩をしていたのに、急にやらなくなったり
- 外出するのが楽しみだったのに、急に引きこもりがちになったり
- お風呂大好きだったのに、お風呂や歯磨きをしなくなったり
- 着替えが面倒くさくなって、同じものを毎日着たり
- きれい好きだったのに、片付けないでゴミが散乱していたり
など、一見、怠けているの?と思われるような生活になります。
独り暮らしの親に久しぶりに合いに実家に行ってみたら、ゴミは散らかっているし、着替えは散乱しているし、ほこりっぽい
こんなことが起こっていたら、アパシーの症状が高いといえます。
認知症によるアパシー改善方法
アパシーの改善方法は、生活習慣を見直すように促すこと
アパシーは、うつ病と違い、抗うつ薬などのこれといった薬がありません
アパシーは、無気力や無関心なので、行動を促してあげることがよい手段となります。
たとえば、、、
- 決まった時間に声がけをする
- 決まった時間に一緒に散歩に出る
- 決まった時間にご飯を食べる
- 決まった時間に寝るように促す
などの生活習慣の改善を試みること。
そして、、、
できるだけ自発的に身体を動かすように促してあげる
さらに、もっと高齢者なら、、、
- 介護施設やケアセンターの車がやってきたら、送迎車に乗るまで付き添ってあげる
- 専門医に相談しながら、本人のモチベーションが下がらないように工夫する
つねに、「声がけ」をしてあげることが、肝心です。
また、やる気や気分転換を促すためにも、家族で小旅行や近くの温泉など、一緒に出かけることもよいでしょう。
介護する方もアパシーになる危険性が
介護疲れからアパシーになることも
アパシーになるのは、高齢者で認知症の人だけではありません。
大変な介護をしている介護人にもアパシーになってしまうことがあります。
それは、、、
- 一生懸命に介護しているのに、一向にアパシーが緩和されない
- こんなに自分がやっているのに、何のために頑張っているのだろう
また、、、
- 気が張り詰めるように長年介護していた介護人が亡くなった空虚感
- 大切な家族を失った喪失感
など、努力の甲斐が見られない虚無感や報われないストレス、介護疲れからくる疲労感などからアパシーの症状が出ることがあります。
こういう状態にならないためにも、、、
日々の生活の中で、趣味を見つけたり、軽いスポーツを興じたり、友人との会話を楽しんだりして、ストレスの軽減に努めることが大切です
以上。
また、次回。
- Thank you very much for providing photos and illustrations.
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