カルシウム不足から動脈硬化に!今、知っておきたいカルシウムのこと

カルシウム・骨密度

カルシウム不足は、身体にとって重要な問題だということは分かっているけど、どうやってとっていいのか分からない。牛乳は良くないというし、、、

と、いう方へ。

もともとカルシウムというのは、吸収率がよくないのです。
ですから、たくさん摂ろうとしても時間がかかります。
毎日、地道に摂るようにすることが大切ですね。




今回は、カルシウム不足をどう補うかという話です。

■もくじ

  1. なぜ、カルシウム不足になるのか
  2. カルシウム不足を解消する

この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。

なぜ、カルシウム不足になるのか

たんぱく質の摂りすぎが、カルシウム不足に

カルシウム不足は、国民的な問題です。とくに女性は、男性よりも2:8の割合で骨粗鬆症になりやすいし、痩せすぎのダイエットなどでますます骨が弱くなっています。

骨密度の低さから、動脈硬化になることの記事は、ここで詳しく解説しました。

歩いて!歩いて!骨密度を上昇させて、骨粗しょう症を未然に防ごう!

新鮮なカルシウムは、血液で運ばれてきて骨芽細胞に吸収されます。そして、骨の中にある古い使い古しのカルシウムは、破骨細胞によって、血液中に放出される循環になっていて、絶えず新陳代謝をくり返しているのです。

また、これこそパラドックスという「カルシウム不足に陥っているのに、カルシウムがいっぱいになっているカルシウム・パラドックス」の話は、この記事で解説しています。

えっ?カルシウム不足なのに、蓄積するカルシウム・パラドックスとは

過剰に出されたカルシウムは、血管や脳、軟骨などのカルシウムがあっては困るところに入り込みます。カルシウム不足が、逆にカルシウムの過剰を引き起こしており、体内に蓄積していきますこの現象を、【カルシウム・パラドックス(逆説)】といいます。

では、この国民的カルシウム不足はなぜ起きているのでしょうか。

カルシウムは、主に小腸で吸収されます

が、、、

吸収率は、成人で成人で20~30%とあまり高くありません

たんぱく質の摂りすぎが、カルシウムを減らしている

たんぱく質は、基本的な栄養素で、なくてはならないものです。栄養失調は、たんぱく質がなくなることでなってしまうものです。食糧が不足していた昔の時代なら、たんぱく質の摂取は重要な問題です。

が、現代では、いかにたんぱく質を摂らないでいられるか。が問題になるぐらい、たんぱく質の摂取は心配しなくてもいい問題です。

じつは、現代人は、たんぱく質を大量に摂取しすぎています

たんぱく質は、身体の中に入り代謝分解されて、代謝された物質は尿の中にどんどん出ていきます。このとき、カルシウムも一緒に排泄されてしまうのです

たんぱく質の摂りすぎると活性型ビタミンDが減少する

カルシウムは、活性型ビタミンD、副甲状腺ホルモン、カルシトニン(甲状腺ホルモン)などの関与によって、腸管から吸収されて、血液から骨へと沈着します。*

しかし、、、

たんぱく質を長いあいだ必要以上に摂取していると、腎臓の働きが弱くなり、腎臓で作られる[活性型ビタミンD]の量が、減少してしまいます

「活性型ビタミンD」は腸からのカルシウムの吸収を促進するという重要な働きをしていますので、カルシウムを真面目に摂るようにしても、 「活性型ビタミンD」が少なければ、カルシウムは吸収できません。

*健康長寿ネット:カルシウムの働きと1日の摂取量

塩分の摂りすぎが、カルシウム不足に

塩分をたくさん摂ると、塩分のナトリウムを急いで尿の中に排出しようとします。

じつは、、、

ナトリウムの排出をするときにカルシウムが必要になります

なので、、、

塩分の摂りすぎは、カルシウムをたくさん使用しますし、カルシウムが少ないとナトリウムの排出が減ってしまいます

ということは、、、

過剰に塩分を摂取すると、カルシウム不足になり、塩分が過剰になって高血圧を招きます

食物繊維の摂りすぎもカルシウム不足に

第6の栄養素といわれる食物繊維。食物繊維はなくてはならない大切な栄養素です。

食物繊維の大切さに関しては、この記事でも詳しく解説しました。

食物繊維で脂質異常症を食い止めよう【厳選された5つの食材を紹介】

第6の栄養素、食物繊維の凄さを知る【血糖値の上昇も抑えてくれる】

らっきょうの食物繊維は、ゴボウの約3.7倍【疲れと肌荒れを解消】

食物繊維は、生活習慣病を改善したり、血行をよくしたりなどの素晴らしい働きをしています。

が、一方で、、、

食物繊維は、カルシウムの吸収を腸から妨げる働きをしています

それは、食物繊維が腸内の滞在時間を短くすることで、ミネラルの吸収率を下げるといわれていて、食物繊維を過剰に摂取するのは、カルシウムを摂る上ではマイナスといえます。

こう考えていくと、、、

あちらを立てればこちらが立たずといったジレンマに陥りそうですが、このようなことは「摂りすぎ」が問題であって、通常のバランスのよい食習慣を身につけるようにすれば、「食物繊維が足りて、カルシウムが足りない」とかは解消されます。

 





 





カルシウム不足を解消する

カルシウム不足を解消する

カルシウム不足になるとこんな自覚症状が出ます

カルシウムが不足すると、身体に異変が起こります。

たとえば、、、

  • まぶたがピクピクとけいれんする
  • 運動もしていないのに、足がつる
  • もの忘れをよくする
  • イライラする

まぶたがピクピクしたり、足がつるというのはカルシウム不足による筋肉の活動の低下ですし、物忘れやイライラするというのは、脳の神経細胞の働きの低下から起こります。

たとえば、、

脳の神経細胞の働きの低下とは、「カルシウム・パラドックス」が関係していて、カルシウムが不足すると、脳の血液中のカルシウム濃度は高まります。すると、脳の神経細胞の働きが低下して、コントロールできなくなり、イライラ症状がおこります

カルシウム不足で、脳の血液中のカルシウム濃度がさらに高くなると、、、

  • 痴呆症を起こしたり
  • 脳血管の動脈硬化から脳卒中を起こす

こともあります。

 





カルシウム不足を補うには

日本人がカルシウム不足になる背景

私たちが暮らす日本は、火山が多く、その土地は火山灰地です。だから、カルシウムの含有量は多くありません。飲み水や野菜にもカルシウムが少ないといった日本の自然環境の問題が、そもそもあります。

ですから、、、

カルシウムの摂取に関しては、意識的に取り組む必要があります

カルシウム不足を補う食材は

カルシウムを摂りやすい食品といえば、、、

  • 牛乳やチーズやヨーグルトなどの乳製品
  • イワシやシシャモなどの小魚類
  • 豆類や納豆、木綿豆腐などの豆製品
  • 小松菜やブロッコリーなどの緑色野菜

などがあります。牛乳やチーズやヨーグルトなどの乳製品に関しては、あまりおすすめできません。

それは、以下の記事を読んで判断してください。

乳がんは乳製品によって起こる

乳ガンと牛乳:その1知られざる事実|乳がんは乳製品によって起こる

私の廻りでも乳ガンが増えていて、人ごととは思えず、怖いです・・・

乳ガンと牛乳:その2不都合な真実|乳がんをデータで理解してみる

牛乳・乳製品の消費が減れば乳ガン患者も減る

乳ガンと牛乳:その3|牛乳・乳製品の消費が減れば乳ガン患者も減る

カルシウムの1日の摂取量は

カルシウムの吸収率は低いといいましたが、年齢とともに吸収率も悪くなります。

目指す摂取量は、、、

中高年の場合には摂取量の目標を1000mg程度

カルシウムの多いとされる食品を摂るようにしてください。

カルシウムの吸収を高めるビタミンD

ビタミンDは、カルシウムの吸収を高めてくれます。ビタミンDは、イワシなどの青魚類やキノコ類に多く含まれています。

また、、、

  • ビタミンDは、紫外線を浴びると体内で作られます
  • 10分程度、陽を浴びるようにしましょう
  • 夏場なら、木陰でも十分です

適度な散歩をするのが、ビタミンDを作るのにも良いし、身体を動かすという面でもおすすめです。

カルシウム不足には、マグネシウムの助けも必要です

マグネシウムが不足すると、体内でカルシウムが上手く働かない場合があります

というのは、、、

マグネシウムは、骨や筋肉、神経などで、カルシウムの出入りを調節する役割を持っています

なので、、、

マグネシウム不足は、カルシウム不足と同じような[足がつる]や[イライラする]などの症状が出ます。

マグネシウムは、緑黄色野菜のほか豆類、海藻類、ナッツ類などに多く含まれています

カルシウムとマグネシウムの摂る割合は

厚生労働省が定めるカルシウム摂取量の上限は、1日あたり2500mgですが、こんなに多くのカルシウムは、薬を飲まないかぎり、普通の生活では摂れません。

1日の目標は、、、
カルシウム 600mg
マグネシウム 300mg

カルシウムとマグネシウムの比率は2:1の割合と覚えておいてください。

 





中性脂肪を下げる[さかな暮らし]

以上。









また、次回。