うつ病になって、少しずつ回復しているように思えるけど、元のように働けるか心配で、、、
と、いう方へ。
うつ病から元の職場に復帰するのは不安ですよね。
でも、あなただけじゃありません。みんな不安を抱えて復帰しています。
リワークプログラムを活用してください。
今回は、うつ病からの復職の話です。
■もくじ
- 女性のうつ病からの復職方法
- うつ病発症から現場復帰へ向けてリワークプログラムを活用しよう
この記事を書いている僕(コータロー)は、健康食品を販売して15年ほど。
女性のうつ病からの復職方法
うつ病発症から仕事復帰に向けて
既に100万人以上全国にいるといわれる「うつ病」患者。平成25年に厚生労働省が行った調査では、うつ病の有病率は6.7%であり、15人に1人が生涯に1度はうつ病にかかる可能性があると報告されています。
実際には、、、
うつ病で5人に3人はきちんと医師を受診していないことから、実際にはさらに多くの患者さんがいると考えられています
多くの人々が、うつ病を発症してから休職し、回復した上で復職しています。
ですから、、、
うつ病の治療には時間がかかりますが、適切な治療を継続することで社会復帰 することができます
うつ病になったら、復職するのを焦らないこと
うつ病になったら、精神的にもダメージが大きいですが、身体的にも大きなダメージを受けます。当然、仕事を続けるのは無理な状態になっています。
- 医療機関でうつ病の診断を受けたてドクターから休業を指示される
- 会社へ[病気休業診断書]を提出します
- 人事部の労務管理担当者もしくは、産業医と面談し休職します
うつ病の情報に関しては、この記事で詳しく解説しています。
うつ病患者は、年々増加しており、およそ73万人。厚生労働省の患者調査(平成26年)によると16人に1人が、うつ病になっていることが分かります。その数、およそ73万人。既にうつ病は、風邪を引くのと同じように身近な病気になっています。
うつ病発症から、休職、そして復職への流れ
まず、うつ病の治療には、相当の時間がかかります。何よりもうつ病は、こころのエネルギーが欠乏した状態ですから、ゆっくりとエネルギーを補てんして復職することになります。
うつ病は、回復したようにみえて、また、症状が悪化する傾向もありますので、焦ることは禁物です。
求職中に、主治医としっかり向かい合いながら、復職に向けて準備をしましょう。
うつ病から復職するための意思表明
うつ病の人が、会社に復帰するには、、、
- 主治医に「会社へ復帰対のです」というしっかりした意思表明から職場復帰の準備が始まります
- 主治医は、本人の意思を確認した上で、仕事の現場に戻れるかどうか判断します
※注意:主治医の判断は、日常生活での回復具合を見ることが多いので、職場で要求される業務が遂行できるかどうかに関しては必ずしも一致しません。 - 主治医が、正しく理解できるように、企業側から復職後の業務内容や利用できる勤務制度(試し出勤、短時間勤務など)を説明してもらえるとより分かりやすいです。
*すまいるナビゲーター:職場復帰を目指すより転載改変
職場復帰可否の判断基準の例
厚生労働省の手引きでは、職場復帰できるかどうかの判断基準として例が示されています。
職場復帰可否の判断基準の例 | |
労働者が十分な意欲を示している | |
通勤時間帯に1人で安全に通勤できる | |
決まった勤務日、時間に就労が継続して可能である | |
業務に必要な作業ができる | |
作業による疲労が翌日まで十分回復する | |
適切な睡眠覚醒リズムが整っている、昼間に眠気がない | |
業務遂行に必要な注意力・集中力が回復している など |
※厚生労働省 独立行政法人労働者健康福祉機構『改訂 心の健康問題により休業した労働者の職場復帰の手引き』、2013年より
復職に向けて体力の回復と、生活リズムを取り戻す
うつ病の治療中は、寝ているときも多く、休養以前の時間帯に生活を戻さなければなりません。
そのためには、、、
休養前の生活リズムを取り戻すために、復職に向けて、睡眠・覚醒のリズムを取り戻しましょう
休業前に起床していた時間に起きて、散歩をしたり、近くの図書館などで時間を過ごして、復職後の時間帯に合わせるように、日中の時間で活動してください。
休業前のリズムに戻すのは、大変です
復職に向けて、睡眠・覚醒のリズムを取り戻すことは、けっこう思った以上に大変です。すぐに疲れてしまったり、根気が続かない場合が多いでしょう。
無理をしないで、焦らずに少しずつ体力と気力、そして集中力を養ってください
そのためにも、読書などで集中力を養うのも一つの方法です。
うつ病発症から現場復帰へ
少しずつ努力した結果、気力も充実してきて、復職することにも自信がついてきたら、ようやく職場復帰となります。
職場復帰に向けては、、、
主治医の診察を受けて、職場復帰が可能であるかどうかを判断してもらいます
ドクターが、『職場復帰可能』と判断した場合は、、、、
- 復職診断書を書いてもらい職場(事業所)に提出
- 管理監督者や人事担当者、産業医、保健師などと復職の段取り
- 復職後の働き方について打ち合わせを行います
試し出勤制度を活用する
すぐに休職前のような仕事のリズムは難しいものです。会社の各方面と相談して[試し出勤制度]を活用するのもよい手段です。
これは、、、
一定期間、試験的に出社して職場復帰が可能かどうかをみる制度
この[試し出勤制度]を活用すれば、、、
復職できるだろうかという不安を解消することができます
さらに、、、
産業医や主治医の意見を考慮して、短時間勤務や出張制限、残業禁止などの就業上の配慮が得られると、再発予防に役立ちます
うつ病発症から現場復帰へ向けてリワークプログラムを活用しよう
リワーク(職場復帰支援)プログラムとは
自力で復職の計画を立てたり準備するのは大変だし、うまく事を運べるかどうか不安があります。そこで、主治医との話し合って【リワークプログラム】を活用するとよいでしょう。
リワークとは、[return to work]のことで、復職や復職支援のこと。
プログラムに応じて決まった時間に施設へ通うことで会社へ通勤することを想定した訓練となります。また仕事に近い内容のオフィスワークや軽作業、復職後にうつ病を再発しないための疾病教育や認知行動療法などの心理療法が行われます。また、初期には久しぶりの集団生活になれるための軽スポーツやレクレーションが行われることがあります。プログラムの途中では、休職になった時の働き方や考え方を振り返ることで休職に至った要因を確認するとともに復職した時に同じ状況(休職)にならないための準備もしていきます。
1人で復職に向けてリハビリを行うときに不安を感じる場合は、主治医に相談してリワークプログラムを紹介してもらうとよいでしょう。
→ 【一般社団法人 日本うつ病リワーク協会】概要(原文ママ)
リワークプログラムの特徴
復職に向けた、ウォーミングアップができます。
たとえば、、、
- 職場復帰に必要な生活リズムを取り戻す
- パソコン・伝票を扱うデスクワークや立って行う軽作業
- 実際の業務に近い作業プログラム
グループワークを通じて、休職前を振り返る
リワークプログラムでは、休職に至ったケアをやっています。どうして休職に至ったのか。その経緯を振り返ります。
こうすることで、、、
復帰後のストレス対処法やセルフケアの方法について学ぶことができます
また、リワークプログラムでは、、、
グループワークを通じて対人関係の課題を認識して修正することができます
さらに、、、
復職後に再休職しないためのフォローアッププログラムを実施しているところもあります
ほかのリワークプログラムも活用しよう
リワークには、それぞれの職種によって支援しているリワークプログラムがあります。それぞれを活用するのも復職に向けた賢い手段です。
- 医療機関で実施(医療リワーク)
- 地域障害者職業センター(職リハリワーク)
- 企業内で実施(職場リワーク)
リワークプログラムを利用は、まず下見してから
リワークプログラムを利用するにあたっては、あなたに合っているのかどうかを確認するためにも見学してから決めましょう。
プログラムや施設が、自分に合っていない場合は、また自分の負担になってしまうので逆効果です。
以上。
- 参考文献
- 厚生労働省:e-ヘルスネット > 妊娠・出産に伴ううつ病の症状と治療
- 厚生労働省:みんなのメンタルヘルス:うつ病
- 厚生労働省 独立行政法人労働者健康福祉機構:メンタルヘルス対策における職場復帰支援
- すまいるナビゲーター:職場復帰を目指す
- 日本うつ病リワーク協会
また、次回。
Thank you very much for providing photos and illustrations.
- pakutaso
- irasutoya
- Photo by Simon Launay on Unsplash